伊藤酒造
代表銘柄:鈿女・猿田彦
三重県
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1847年創業
三重県四日市市に蔵を構える伊藤酒造は、1847年(弘化4年)に初代・伊藤幸右衛門が農業の傍ら酒造りを始めたことに始まる酒蔵です。代表銘柄「鈿女(うづめ)」の名は、日本神話で天岩戸の前にて舞を披露した芸能と和みの女神・天鈿女命に由来し、酒宴に華やぎと和みをもたらす酒でありたいとの思いが込められています。
酒造りでは、鈴鹿山脈のふもとで名水百選にも選ばれた良質な水や三重県産米を用い、少量・手作業中心の伝統製法を徹底。五代目蔵元杜氏のもと、流行に左右されず米本来の旨味を引き出した味わい深い酒を追求しています。
山廃仕込みのほか、瓶内二次発酵によるスパークリング日本酒(awa酒)の開発や、ワインのように醸造年度(ヴィンテージ)を明記する取り組みなど、伝統を守りつつ多様な挑戦を継続。インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)での受賞歴をはじめ、国内外で高い評価を受けています。
伊藤酒造の歩み
伊藤酒造は、三重県四日市市桜町にある酒蔵です。創業は1847年で、初代の伊藤幸右衛門が農業の傍ら清酒造りを始めました。当時は江戸時代の後期で、創業の地は佐倉村(現在の四日市市桜町)でした。蔵の発表では、伊勢街道の宿場町で旅人に酒を出していました。
明治から大正にかけては、二代目が関東地方への船便出荷を始め、製糸業の発展とともに祝い酒としての需要が広がりました。この時期には菰樽の製造も手がけています。三代目の時代には戦時中の酒造りの規制でやむなく廃業しましたが、のちに酒造りを復興させました。1952年(昭和27年)には株式会社として法人化しています。
四代目は吟醸造りを復活させ、全国新酒鑑評会で金賞を受けた蔵となりました。全国新酒鑑評会では平成4年、8年、9年に金賞を受けています。平成14酒造年度以降に限ると、平成16酒造年度と平成17酒造年度に、鈿女で全国新酒鑑評会に入賞しています。名古屋国税局の酒類鑑評会では、第52回(平成16年)に純米酒の部で鈿女が入賞しました。
優等賞には、平成21年度と平成22年度に純米酒の部で「鈴鹿山麓」、平成25年度に純米酒の部で「伊勢桜」、平成26年度に本醸造酒の部で「鈴鹿山麓」、平成27年度と平成28年度に純米酒の部で「鈿女」が選ばれています。
現在の五代目当主・伊藤旬さんは、蔵元杜氏として酒を醸しています。2002年(平成14年)に酒蔵に隣接する直営店「慕蔵(ぼくら)」を開き、同時に会員制の酒造り体験会「慕蔵の酒造りの会」を始めて、蔵元杜氏としての酒造りも始動しました。2004年には酒蔵喫茶「わみん」も開業しています。2015年には輸出事業を始め、2019年にはawa酒協会に入会してスパークリング日本酒の開発に着手しました。2020年にはUZUME Sparkling awaがawa酒の認定を受け、三重県、東海、関西地方で初の認定となりました。
国際コンクールでの評価も重ねています。蔵の発表では、International Wine Challengeで2016年に古酒部門のブロンズメダル、2017年に純米酒部門でゴールドメダルと三重県の純米酒に贈られるトロフィー(Mie Junmai Trophy、山廃)、2020年に純米吟醸部門でCommended(推奨、天女の舞)を受け、古酒部門ではシルバーメダルも受けています。
Kura Master(パリ)では2018年に山廃でゴールドメダル、2024年にUZUME Sparkling awaでプラチナ賞を受け、最終審査で選ばれるTOP22にも入りました。Milano Sake Challengeでは、Party Goddess UZUME for Relaxation Level3の純米大吟醸が2022年と2023年に純米大吟醸部門でシルバーメダルを受け、2022年にはティラミスとのベストマッチングにも選ばれています。
2024年には、UZUME for Relaxation Level2が第18回フェミナリーズ世界ワインコンクールの日本酒部門で金賞、第2回美酒コンクールのフルーティー部門で金賞を受けました。2023年にはUZUME Sparkling awaがG7三重・伊勢志摩交通大臣会合とG7司法外交閣僚フォーラムで提供酒に採用され、同年に鈿女はビーガン認証も取得しています。
酒造りの特徴
仕込み水は、鈴鹿山麓から湧き出る智積養水を源流とする伏流水です。智積養水は1985年(昭和60年)に、当時の環境庁が選定した名水百選に選ばれました。蔵のある桜町は花崗岩層が広がる土地で、この水と米が味に奥行きを与えています。自社銘柄に使う米は全量が三重県産で、酵母も三重県開発の県産酵母を使います。
米については、蔵から半径12マイル(約19キロ)圏内の田で育てた酒米に限った「12マイルプロジェクト」も進めています。2018年からは、鈴鹿山麓の水を引き込んだうつべ農園の田で栽培した酒米を、農業者と直接契約して使っています。
仕込みは冬に行う寒造りで、米洗いから搾りまでを手作業中心で丁寧に進める少量仕込みです。発酵には密閉しない開放式のタンクを使い、電子制御でそろえるのではなく、その年の気温や米の個性、日々の変化をそのまま受け入れて味にします。伊藤酒造の酒はすべて限定生産で、出荷にあたっては検査に加え、蔵元杜氏自身が旨いと思えるかどうかを最終の判断基準にしています。
仕込みの型は多彩です。山廃仕込みの特別純米や山廃純米、樽の香りを生かした特別本醸造、瓶内二次発酵のスパークリング日本酒、蔵から12マイル以内の酒米で醸す無加糖の甘酸っぱい「Relaxation」シリーズ、10年以上低温で熟成させた秘蔵酒などがあります。醸造年度を明記するヴィンテージの考え方も取り入れ、毎年同じ味を目指すのではなく、その年の米と水が生む味を大切にしています。
代表銘柄
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鈿女
鈿女(うづめ)は、日本神話で天岩戸の前に舞った天鈿女命にちなむ、伊藤酒造の代表銘柄です。酒宴に華を添え、人の心をやわらげたいという願いが込められています。舞シリーズのうち、純米吟醸の天女の舞、山廃純米の豊穣の舞、特別本醸造の岩戸の舞の3種はGI三重の認定酒です。岩戸の舞は、ロングセラーの「鈴鹿山麓」をリニューアルした酒です。蔵の酒は食中酒として料理と合わせやすい旨口を目指しています。
楽天で商品を見る猿田彦
猿田彦(さるたひこ)は、鈿女と同じ三重の神話に連なる道ひらきの神、猿田彦大神にちなむ銘柄です。蔵は、新しい旅立ちや挑戦の始まりに人々を導く猿田彦大神の精神を、門出や人生の節目に寄り添う酒づくりの思いに重ねています。商品には特別純米があり、伊藤酒造は鈿女とともに代表銘柄としています。
見学・購入
- 蔵見学
- あり(要事前確認)
- 直売所
- 酒蔵に隣接する直売店「慕蔵(ぼくら)」は、築200年余りの土蔵を改装した店で、営業時間は10時から17時、定休日は火曜日と水曜日です。限定酒や万古焼の器、発酵食品などを予約なしで買えます。
- 補足
- 酒蔵見学は予約制で、約30分のベーシックプラン(きき酒つき、1人1,000円)や、蔵元杜氏が案内する約60分のプランがあります。酒造りは冬だけなので、仕込み期は一部コースで蔵内に入れません。酒造り体験会は例年10月下旬から12月中旬に開かれる会員制です。2025年時点では、酒蔵喫茶「わみん」はイベント時のみの営業です。近鉄湯の山線桜駅から徒歩約7分、東名阪自動車道四日市ICから車で約5分です。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
蔵の基本情報
- 所在地
- 三重県四日市市桜町110番地
- 創業
- 1847年
出典
next-level.biz / japansake.or.jp / uzume-sake.com / suzukasanroku.com / buyshop.jp / gifu.fun / nihonshu.com / stores.jp / nta.go.jp / pref.mie.lg.jp
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