SAKE BREWERY — FUKUSHIMA
榮川酒造
紹介
明治2年(1869年)、初代・宮森榮四郎により会津若松市にて創業。酒銘の「榮川」は中国の故事「穎川(えいせん)に耳を洗う」に由来し、世俗の名声を超えた本物の旨さを追求する意志が込められています。
さらなる酒造りの良水と環境を求め、1980年代末に日本名水百選へ選定された「磐梯西山麓湧水群」の湧水に恵まれた磐梯町へ醸造蔵を移転しました。仕込み水には超軟水の清冽な湧水(龍ヶ沢湧水と同水系)を使用しており、清らかで柔らかく、ふくよかな味わいを引き出しています。大きな工場設備を備えつつも、杜氏・蔵人の五感を生かした手造りの技にこだわっています。
定番の「榮川」をはじめ、最高峰の「純米大吟醸 榮四郎」、特約店限定の「會津龍が沢」、最高級食用米を用いた「雷神光」、郷土玩具をデザインした「赤ベコカップ」など多彩な銘柄を展開しています。南部杜氏自醸清酒鑑評会で「榮四郎」が優等賞を受賞するなど評価も高く、2026年3月にグループ企業である天鏡株式会社へと合併されました。
歴史
榮川酒造は明治2年(1869年)、宮森榮四郎が実家である宮森酒販店から分家する形で会津若松市に創業しました。創業当初は年産100石に満たない小さな蔵で、地元・町内向けの販売が中心でした。酒銘「榮川」は、俗世の名声を避けて清らかさを保ったという中国の故事「穎川に耳を洗う」に由来しており、名声よりも名声を超えた旨さを追い求める創業者の思いが込められています。
3代目・榮四郎の代に蔵は大きく成長し、昭和12年(1937年)には東北品評会で名誉賞を受賞、販売石数は2,000石に達しました。戦後の昭和28年(1953年)には榮川酒造株式会社として改めて設立され、高度経済成長期には販売石数が20,000石のピークに達するなど、会津を代表する蔵として規模を拡大していきました。
昭和末期、5代目・宮森久治は会津若松市内の地盤変化による仕込み水の水質悪化を懸念し、会津一円で新たな水源を調査しました。その結果、磐梯町で超軟水の湧水を発見し、昭和63年(1988年)に醸造蔵を移転しました。この水系は「龍ヶ沢湧水」として知られ、昭和60年(1985年)に環境庁の名水百選「磐梯西山麓湧水群」の一つに選定されています。
令和3年(2021年)にはM&Aによる経営再編が行われ、現在の製造規模は2,800石前後となっています。一方、平成30年(2018年)には小池駿介氏によりウイスキー事業を手がける天鏡株式会社が設立され、令和6年(2024年)に天鏡蒸溜所が本格稼働を開始しました。そして令和8年(2026年)3月、榮川酒造は天鏡株式会社に合併され、日本酒とウイスキーを併せ持つ酒類製造販売会社としての歩みを続けています。
酒造り
仕込み水には、名水百選「磐梯西山麓湧水群」の一つである龍ヶ沢湧水と同水系の超軟水を使用しています。杜氏の冨田眞理氏によれば、この水はカリウムやマグネシウムなどのミネラル含有量が1リットルあたり23mgしかない超軟水だといいます。
使用米は「オール会津」を掲げ、会津・磐梯産の酒造好適米を中心に据えています。美山錦やチヨニシキは地元生産者との契約栽培によるもので、その土地特有の風味を酒に与えるとされています。最高峰の純米大吟醸「榮四郎」には会津産の美山錦を、大吟醸には喜多方市の篤農家が生産する山田錦を用いています。吟醸系のもろみには、フルーティーな吟醸香を生む福島県育成酵母「うつくしま煌酵母」を主体に使用しています。
大きな製造設備を備える一方、杜氏・蔵人の五感を生かした手造りの技を大切にし、麹菌や酵母の状態に応じて丁寧に温度管理を行う醸造姿勢を掲げています。こうした造りにより、令和2酒造年度(2021年発表)の全国新酒鑑評会で大吟醸「榮四郎」が金賞を受賞し、令和8年(2026年)には同銘柄の純米大吟醸が第107回南部杜氏自醸清酒鑑評会の純米酒の部で優等賞を受賞しています。
蔵データ
代表銘柄
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- 榮四郎
- 雷神光
- 赤ベコカップ
榮川:榮川酒造の看板銘柄で、龍ヶ沢湧水による超軟水仕込みならではのまろやかで馥郁とした飲みやすさが特徴です。純米酒や特別純米、純米吟醸などのラインナップを展開し、食卓になじむ日常酒として親しまれています。純米吟醸は「ワイングラスでおいしい日本酒アワード2025」プレミアム純米部門で金賞を受賞しました。
榮四郎:榮川酒造最高峰の銘柄で、大吟醸には山田錦、純米大吟醸には会津産美山錦を用いています。低温発酵で引き出す上品な香りと柔らかな口あたりが特徴で、令和2酒造年度(2021年発表)の全国新酒鑑評会で金賞、令和8年(2026年)の第107回南部杜氏自醸清酒鑑評会純米酒の部で優等賞を受賞しています。
雷神光:主に食用米として知られる「ひとめぼれ」を60%まで磨き上げて醸す純米吟醸です。辛口に仕上げられており、「榮川」「榮四郎」「會津龍が沢」と並んで榮川酒造の主要銘柄の一つに数えられています。
龍が沢:特約店限定で流通する銘柄「會津龍が沢」で、酒名は仕込み水と同じ龍ヶ沢湧水に由来します。手造りにこだわり、会津産米「夢の香」を100%使用した純米吟醸超辛口をはじめ、精米歩合45%の純米大吟醸生酒などをラインナップし、米の旨みとキレのある喉ごしが持ち味です。
見学・購入
あり(要事前確認)
磐梯町の醸造蔵に隣接する直売施設「ゆっ蔵」では、生原酒や季節限定酒の試飲、店頭限定銘柄の購入ができます。未成年者や運転者向けに甘酒や仕込み水の試飲も用意されています。
蔵見学は無料で所要約20分、仕込み期(11月〜4月)は工程説明が中心となるため事前連絡が推奨されます。営業時間10:00〜16:30、年末年始休(冬季は営業時間短縮、季節・催事により変動)。磐越道磐梯河東ICから車で約15分、JR磐越西線磐梯町駅からタクシーで約10分です。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
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出典
meimonshu.jp / kuramotokai.com / tenkyo.jp / sipory.jp / saketime.jp / colocal.jp / nishiaizu-life.com / sakaegawa.com / jwic.jp / sakenomy.jp / fukunosake.com / ja.wikipedia.org / nanbutoji.jp / sakeno.com / fukufukumarche.com / mohilog.com
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