SAKE BREWERY — FUKUSHIMA

国権酒造

福島県南会津郡南会津町田島字上町甲4037 1870年創業

紹介

福島県南会津郡に蔵を構える国権酒造は、奥会津の豊かな自然環境のもと、原生林に守られた井戸水(軟水)を仕込み水に使用して酒造りを行っています。地元・福島県産の酒造好適米「夢の香」をはじめ厳選された米を使用し、普通酒は造らず全商品を「特定名称酒」のみに限定した丁寧な酒造りを特徴としています。代表銘柄の「國権(国権)」は、南部杜氏の技によって醸され、全国新酒鑑評会で11年連続金賞を受賞するなど高い実績と評価を誇ります。また、若い世代や女性層へのアプローチとして立ち上げられた新ブランド「てふ」など、趣向を凝らした商品展開も行っています。「正直な酒造り」を基本理念に掲げ、原料や造りにこだわり抜いた質の高い酒を醸し続けています。

歴史

国権酒造は福島県南会津郡南会津町田島に蔵を構え、公式サイトでは明治3年(1870年)を創業年としています(一部の資料では明治10年(1877年)創業とする記載もあります)。もとは「南光」「亀の井」という銘柄で酒を醸していましたが、明治の中頃、当地に逗留していた一人の僧侶から「國権にしなさい」との助言を受け、「國権」を名乗るようになったと伝えられています。この改名は当時の時代背景と結びついており、富国強兵や殖産興業を掲げ、諸外国との不平等条約の撤廃を目指して明治憲法の制定に向かっていた時代にあって、独立国としての国の権利という意味を込めて「國権」と名付けられたとされています。

蔵の歩みは平坦ではなく、昭和30年代には酒造業の集約が進む中で3年間にわたり造りを休止した時期がありました。その後造りを再開し、昭和55年(1980年)からは4年連続で全国新酒鑑評会の金賞を獲得するまでに酒質を立て直しています。平成4年(1992年)には清酒の級別制度廃止を機に普通酒との決別を決め、以後は特定名称酒のみを製造する方針に転換しました。同じ頃、岩手県紫波町出身の南部杜氏・佐藤吉宏氏が杜氏として蔵に入り、精米歩合35%の山田錦を用いた大吟醸を一貫して鑑評会に出品し続けました。この体制のもと、平成30年(2018年)には全国新酒鑑評会で11年連続の金賞受賞を達成し、平成4年から平成30年までの27年間で通算19回の金賞を獲得しています。

近年も実績は続いており、2026年5月には令和7酒造年度の全国新酒鑑評会で金賞を受賞したことが公式サイトで発表されています。また佐藤吉宏氏は2025年11月、顧問という立場で福島県技能者表彰(県の名工)に選出されました。現在は細井信浩氏が代表取締役を務め、「正直な酒造り」を基本理念に据えた蔵の歴史を受け継いでいます。

酒造り

仕込み水には、蔵内にある深さ約25mと約15mの2本の井戸から汲み上げる水を、仕込みだけでなくすべての用水に使用しています。原生林に育まれたミネラル分の少ない軟水で、硬度は17〜23mg/Lです。南会津町は森林が面積の9割以上を占める豪雪地帯で、冬に蔵へ積もる雪が天然の断熱材となって外気の影響を抑え、蔵内の温度を一定に保ちます。この環境が、繊細な温度管理を要する酒造りに適しているといいます。

使用米は、福島県オリジナルの酒造好適米「夢の香」「福乃香」を中心に、地元南会津産米を白米換算で全体の7割以上用いています。これに兵庫県産の「山田錦」、富山県産の「五百万石」を組み合わせ、平均精米歩合は55%です。平成4年(1992年)以来、南部杜氏・佐藤吉宏氏が長く醸造を手がけ、山田錦精米歩合35%の大吟醸を鑑評会に出品し続けてきました。全商品を特定名称酒のみに限定し、普通酒を造らない方針を貫いています。

蔵データ

所在地

福島県南会津郡南会津町田島字上町甲4037

創業

1870年(福島県)

公式サイト

www.kokken.co.jp

代表銘柄

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國権:看板銘柄「國権」は、特撰大吟醸から純米大吟醸(金ラベル)、純米吟醸(銀・銅ラベル)、純米酒、本醸造まで幅広い格付けで展開されています。山田錦や地元産「夢の香」など厳選した酒造好適米と奥会津の軟水を用いて南部杜氏の技で醸される蔵の顔で、全国新酒鑑評会で幾度も金賞を受賞してきました。純米酒は麹米に山田錦、掛米に夢の香を用い、精米歩合60%・度数15.5度でコクと程よい酸味のある辛口に仕上げています。

てふ:「てふ」は蝶の旧仮名遣い「てふてふ」にちなむ銘柄で、蔵のある南会津・田島が国蝶オオムラサキの生息地であることに由来するとされています。若い世代にも親しみやすいデザインシリーズで、春季限定の純米大吟醸は麹米・掛米ともに山田錦を用い、ふくらみのある吟醸香とほんのり甘い柔らかな口当たりが特徴です。数量限定の純米酒は丸く穏やかな香りとソフトな舌ざわりで、低温熟成による芯のある味わいに仕上げています。

見学・購入

蔵見学

なし

直売所

南会津町観光物産協会や観光メディアの紹介によれば、蔵見学は行っていないものの試飲販売を実施しており、直売所での購入が可能です。

補足

アクセスは会津鉄道会津田島駅から徒歩約5分、東北自動車道西那須野塩原インターから車で約70分です。店舗の営業時間は9時から17時です。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

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出典

kokken.co.jp / sakedata.jp / made-in-japan.jp / minamiaizu.lg.jp / fukunosake.com / kanko-aizu.com / sake-times.com / imadeya.co.jp / yajima-jizake.co.jp / sake.science / tif.ne.jp

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