SAKE BREWERY — FUKUSHIMA

大和川酒造店

福島県喜多方市字寺町4761 1790年創業

紹介

合資会社大和川酒造店は、福島県喜多方市にある寛政2年(1790年)創業の老舗酒蔵です。代々当主が襲名する名に由来する代表銘柄「弥右衛門(彌右衛門)」や「大和川」「野恩」などを展開しています。仕込み水には霊峰・飯豊山の清冽な伏流水を使用しています。さらに農業法人「大和川ファーム」を自社で立ち上げ、無農薬・減農薬による米作りから醸造までを一貫して行い、「地の米、地の水、地の技術」に基づいた地域主体の「郷酒(さとざけ)」造りを追求しています。全国新酒鑑評会では幾度も金賞を受賞するなど高い技術力を誇り、海外市場へも早期から進出しています。また、旧醸造蔵を活用した「大和川酒蔵北方風土館」では、江戸・大正・昭和の酒造りの歴史展示や見学、試飲を楽しめます。 (375字)

歴史

大和川酒造店は寛政2年(1790年)、会津藩5代藩主・松平容頌の家老であった田中玄宰が主導した殖産興業策「天明の大改革」のもとで、初代・佐藤彌右衛門が酒造の許可を得て清酒の醸造と販売を始めたことに由来します。以来、当主は代々「彌右衛門」の名を襲名しながら家業を継承し、七代目が1944年、八代目(芳男氏)が1976年、九代目(芳伸氏)が2006年にそれぞれ当主に就任し、現在まで9代にわたって酒造りを続けています。

蔵の建物も時代とともに増築を重ねてきました。1799年には江戸蔵(二階建土蔵)が建立され、1911年には本格的な醸造を行う大正蔵、1927年には昭和蔵が新設されました。そして1990年、旧来の蔵から約1km離れた郊外に、鉄骨造の最新鋭醸造蔵「飯豊蔵」を完成させ、醸造の中心をここに移しています。

醸造の拠点が飯豊蔵に移った旧蔵は、1991年に大和川酒蔵北方風土館として一般公開されました。座敷蔵を曳家によって保存・再生した建物を活用し、江戸・大正・昭和それぞれの時代の酒造りの様子を伝える展示蔵や利き酒コーナー、売店を備えた見学施設となっています。

1983年には酒造好適米の栽培契約を開始し、原料米の確保に自ら乗り出しました。2007年には農業法人「大和川ファーム」を設立し、喜多方市内で自社田・契約栽培による米づくりに取り組むようになりました。酒蔵から出る米ぬかや酒粕といった副産物を肥料づくりに活用する循環型の農業を実践し、無農薬・減農薬・無化学肥料による酒米栽培を進めています。

代表銘柄「弥右衛門」シリーズは、台湾、香港、アメリカ、カナダ、イギリス、オーストラリア、ブラジルなど海外にも展開されており、早くから国際市場に進出してきた蔵のひとつです。

酒造り

仕込み水には、霊峰・飯豊山の伏流水を使用しています。会津盆地の清冽な水は、大和川酒造店の酒質を支える重要な要素となっています。

使用する酒米は「夢の香」や「山田錦」を中心に、自社田や契約栽培農家で収穫されたものを厳選しています。無農薬・減農薬・無化学肥料による栽培にこだわり、栽培から収穫、乾燥、精米に至るまでの工程を自社設備で一貫して行える体制を整えています。

1990年完成の醸造蔵「飯豊蔵」には、オールステンレス製のジャケット付き発酵タンクや製麹装置が導入され、長期低温発酵が可能な設備環境が整っています。搾りの際は中取り方式を採用し、最良とされる部分のみを瓶詰めしたうえで、パストライザーによる加熱処理と冷水での急冷を行い、氷点下から10度前後までの温度帯を使い分けた冷蔵管理のもとで貯蔵しています。

自社田で栽培した山田錦で醸した酒は、全国・東北・福島県の各種鑑評会で金賞を重ねており、その醸造技術の高さを裏付けています。

蔵データ

所在地

福島県喜多方市字寺町4761

創業

1790年(福島県)

公式サイト

www.yauemon.co.jp

代表銘柄

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大和川:大和川ファーム栽培米を使用した精米歩合65パーセントの普通酒で、日本酒度8のしっかりとした辛口に仕上げられています。地元に昔ながらの晩酌酒として流通してきた銘柄で、力強い味わいとまろやかな喉ごしが持ち味です。常温のほか、人肌燗から熱燗まで幅広い温度帯で楽しむことが勧められています。

弥右衛門:初代当主の名を冠する大和川酒造店の看板銘柄です。定番の純米辛口弥右衛門は精米歩合60パーセント・アルコール分15度で、冷やでも燗でも楽しめる辛口酒として親しまれています。上位には精米歩合40パーセントの純米大吟醸「いのち」や、飯豊山系の伏流水と喜多方産米を使う純米大吟醸「四方四里」があり、シリーズは台湾や香港、アメリカなど海外にも展開されています。

野恩:生もと造りによる特別純米の無濾過原酒で、大和川酒造店の中でも熟成にこだわったヴィンテージ系の銘柄です。ボトルには醸造年度(BY)が表示され、搾りたてのフレッシュさよりも、時間をかけて育んだ米の旨味やふくらみのある味わいを楽しめる一本として位置づけられています。

見学・購入

蔵見学

あり(要事前確認)

直売所

大和川酒蔵北方風土館内には利き酒コーナーと売店があります。定番の弥右衛門酒を中心に10種類以上を無料で試飲でき、最上級酒の純米大吟醸「いのち」「四方四里」は有料試飲となっています。売店では各種日本酒のほか、蕎麦や酒ケーキ、チーズの味噌漬け、弥右衛門ロゴ入りグッズなども販売しています。

補足

所在地は福島県喜多方市字寺町4761で、JR磐越西線喜多方駅から徒歩約15分、磐越自動車道会津若松ICから車で約30分の距離にあります。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

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出典

fukunosake.com / tohokukanko.jp / japansake.or.jp / uekiya-shouten.com / yauemon.co.jp / f-sake.com / ja.wikipedia.org / yauemon.biz

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