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金紋秋田酒造

代表銘柄:山吹・X3・角間川

秋田県

AKITA

1936年創業

金紋秋田酒造の建物(大仙市角間川)
金紋秋田酒造の建物(大仙市角間川)(2026年撮影)「Kinmon Akita Shuzo.jpg」 — 写真:掬茶 / CC BY-SA 4.0縮小・WebP変換

1936年設立の「秋田富士酒造店」を醸造元として、1973年に金紋秋田酒造株式会社が設立されました。秋田県大仙市に蔵を構え、熟成酒の「山吹」を代表銘柄としています。同蔵は米本来の「旨味」に着目し、日本酒の長期熟成酒(熟成古酒)の製造に力を入れているのが特徴です。さらに、通常より麹の量を多く使う「X3」シリーズや、木樽を用いて二度熟成させる商品など、新しい酒質の提案を行っています。

2009年には、世界的な品評会「IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)」にて、熟成古酒「山吹1995」が日本酒部門の最高賞である「チャンピオン・サケ」を受賞しました。その後も同コンテストで2011年から2018年までに金賞を6回受賞するなど、多数の賞を獲得しています。

金紋秋田酒造の歩み

金紋秋田酒造は、秋田県内陸部の大仙市にある酒蔵です。蔵があるのは、鳥海山から流れ出る雄物川の豊かな水に支えられた、県内一の穀倉地帯です。酒を醸す醸造元は合名会社秋田富士酒造店で、金紋秋田酒造は販売を受け持ち、両社は一体の蔵として酒造りに取り組んでいます。秋田富士酒造店は1936年に設立され、これを醸造元として、県内7社の卸問屋の協力のもと、1973年に金紋秋田酒造株式会社が設立されました。

当初は地元に供給する地酒が中心で、三代目の佐々木孝氏が1989年に先代から蔵を継ぐまでは、主に普通酒を造る小さな蔵でした。佐々木氏は蔵内に眠っていた古酒を何とか活用できないかと考え、ブレンド古酒の開発に取り組みます。熟成日本酒が鎌倉時代から江戸時代まで高級酒とされていたことを知り、独学で熟成酒づくりに挑戦します。そこから旨味と酸のバランスに優れた純米原酒の製品化へも広げ、新しい酒質を提案する蔵へと姿勢を変えていきました。

転機となったのが2009年です。熟成古酒「山吹1995」を、英国で開かれる世界的な品評会インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)のSAKE部門に初めて出品し、最高賞のチャンピオン・サケを受賞しました。その後、2010年には山吹ゴールドと山吹プレミアムが銅賞を受け、山吹ゴールドは2011年から2014年の各年と2017年、2018年に金賞を受賞しています。2011年は古酒部門で、山吹1994が銀賞、2014年は山吹10年が銀賞、2018年も古酒部門での金賞でした。

蔵の発表では、2018年までの金賞は6回で、2012年には山吹ゴールドが金賞とトロフィー賞、山吹プラチナが銀賞に選ばれています。2022年には、蔵の発表で樽熟成の桜樽が銀賞、オーク樽と栗樽が銅賞を受けました。

国内の品評会でも評価を受けています。Kura Masterでは、2021年に純米酒部門でX3 亜麻色が、2022年に古酒部門でYAMABUKI 栗樽熟成がプラチナ賞を受け、YAMABUKI オーク樽熟成は金賞に選ばれました。栗樽熟成は同年の上位16銘柄にも入っています。2023年にはX3 亜麻色が古酒部門でプラチナ賞、2024年にはX3 Chardonnay Cask 黒麹仕込みが純米酒部門でプラチナ賞を受賞しました。山吹は国内外の三つ星レストランにも採用されています。

蔵は熟成を世界が共感する旨みの頂点と捉え、「日本酒の本質を極めることで、日本酒の常識を超えていく」ことを酒造りの姿勢に掲げています。

酒造りの特徴

蔵の酒造りの柱は米の旨みです。熟成した日本酒は鎌倉時代から江戸時代まで高級酒の代名詞とされてきましたが、蔵はこの熟成をワインやウイスキーと並ぶ価値として捉え、秋田の自然環境と時の流れを味方につけて、複雑で奥深い味わいを目指しています。熟成酒の代表銘柄である山吹は、複数の熟成酒をブレンドして仕上げます。山吹ゴールドは2011年と2000年の酒を合わせた長期熟成酒で、アルコール度数は18度です。山吹プラチナは20年物をベースに30年物を独自の配合でブレンドしたもので、アルコール度数は20度です。

熟成酒をさらに樽で寝かせる試みも始めました。新型コロナ禍の時間を使い、山吹をオーク樽で半年ほど寝かせる試作を行ったところ、樽香が加わることで食事に合わせやすくなると手応えを得ました。そこでクラウドファンディングで支援を募り、IWCで金賞の実績がある山吹ゴールドを、オーク樽、桜樽、栗樽に仕込むことにしました。現在の商品では、オーク樽熟成はバニラやスモーキーな香りと蜂蜜のような甘さを持ち、桜樽熟成は桜の葉の華やかな香りと爽やかな熟成感、栗樽熟成は焼き栗を思わせる香ばしさとまろやかさが特徴です。

3種を飲み比べるセットも用意されています。

新しい挑戦として生まれたのがX3シリーズです。通常の3倍の麹米を使い、米本来の濃厚な旨みを引き出した純米原酒で、食事の際に酸でペアリングするワインとは異なり、麹の力で旨みを直接引き出すことをコンセプトにしています。標準のX3は精米歩合70%、使用米はめんこいなで、純米原酒に一般的な18度台ではなく、独自の製法でアルコール度数を15度に抑えています。

シャルドネの樽に貯蔵した黒麹仕込みのX3 Chardonnay Caskは、黒麹のキレのある酸とシャルドネ樽のジューシーな味わいを重ねた1本で、アルコール度数は14度です。X3にはBlack、Blanc、Rose、Pinkなどもそろい、ワイングラスで楽しむ提案もされています。

吟醸酒の「角間川」は、蔵のある角間川地区の名を冠した銘柄です。純米吟醸と純米大吟醸があり、いずれも秋田花酵母と秋田酒こまちを使い、瓶燗火入れと急速冷却を行ったあと、一年間低温で瓶貯蔵して仕上げます。このほか、熟成古酒を仕込みに使った梅酒の「悠久の梅雫」や、シャルドネと梅を合わせた「MON・MUME」も手がけています。

代表銘柄

山吹

山吹は金紋秋田酒造の熟成古酒の代表銘柄で、2009年に山吹1995がIWCのチャンピオン・サケを受賞しました。現行の山吹ゴールドは2011年と2000年の酒を合わせた18度の長期熟成酒で、癖がなく、柔らかな旨みの中に香辛料のようなスパイシーさがあり、余韻が長いお酒です。山吹プラチナは20年物に30年物を配合した20度のブレンドで、繊細な味わいにカラメルのようなほのかな苦みが加わります。

X3

X3は通常の3倍の麹米を使い、米本来の濃厚な旨みを引き出した純米原酒のシリーズです。標準のX3は精米歩合70%、使用米はめんこいなで、独自の製法によりアルコール度数を15度に抑えています。過去に出品したX3 亜麻色は、Kura Masterで2021年に純米酒部門、2023年に古酒部門のプラチナ賞でした。X3 Chardonnay Cask 黒麹仕込みも2024年に純米酒部門のプラチナ賞を受賞しています。

角間川

角間川は、蔵のある角間川地区の名を冠した吟醸酒の銘柄で、純米吟醸と純米大吟醸があります。いずれも秋田花酵母と秋田酒こまちを使い、瓶燗火入れと急速冷却のあと、一年間低温で瓶貯蔵して仕上げます。純米吟醸は精米歩合55%で旨みが広がり後味が軽く、純米大吟醸は精米歩合45%で華やかな香りが特徴です。オンライン販売はなく、販売は秋田県内に限られています。

見学・購入

直売所
公式オンラインショップで山吹やX3などを購入できます。吟醸酒の角間川は、秋田県内限定の販売です。
補足
所在地は秋田県大仙市藤木字西八圭34-2です。問い合わせの受付は平日の8時30分から17時です。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

蔵の基本情報

所在地
秋田県大仙市藤木字西八圭34-2
創業
1936年
公式サイト
kinmon-akita.com

出典

wikipedia.org / kinmon-akita.com / note.com / diamond.jp / sugarrush.jp / mottox.co.jp / camp-fire.jp / kuramaster.com / jp.sake-times.com / web.archive.org

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