滝沢本店
代表銘柄:長命泉
千葉県
CHIBA
1872年創業
千葉県成田市、成田山新勝寺の表参道に位置する1872年(明治5年)創業の酒蔵です。初代・滝澤栄蔵が成田山参詣の折に酒造りを始めたと伝えられています。代表銘柄「長命泉」の名は、蔵の井戸水が評判となり、水を汲んで帰った参拝客から「病気が治った」「長生きした」などの声が寄せられたことから、長命延命霊力の酒という意味を込めて命名されました。仕込み水には、成田山の地下を流れる伏流水「成田霊水」を使用しています。原料米には千葉県産の「ふさおとめ」や「総の舞」、雄町、山田錦などを酒ごとに使い分けています。
成田山表参道にある唯一の酒蔵で、直売店では清酒の販売や試飲を行っています。
滝沢本店の歩み
滝沢本店は、千葉県成田市の成田山新勝寺の表参道に蔵を構える酒蔵です。創業は1872年(明治5年)で、蔵は現在の成田市上町にあたる地にあります。成田山表参道で唯一の酒蔵を名乗っており、代表銘柄は「長命泉」です。2024年には直売店にコイン式の酒サーバーを設けるなど、いまも参道の同じ場所で酒造りを続けています。
蔵に伝わる話では、初代の滝澤栄蔵は江戸時代末期、成田山に参詣して宿泊した折に、夢の中でお不動様から「ここでお酒を造りなさい」とお告げを受けたとされ、蔵は創業を明治5年としています。成田の発展性も見込み、当時は御影石の大鳥居が立っていた現在の場所で酒店を開き、近郷の良質な米を原料に酒造りを始めました。
蔵が伝える長命泉の由来では、やがて蔵の井戸水がたいへんおいしい水だと評判になり、参詣のついでに立ち寄って井戸の水を汲んで帰る人が増えました。この水のおかげで病気が治った、長生きした、百薬の長だといった話が各地から寄せられるようになり、蔵は醸した酒を長命延命の霊力を持つ酒という意味を込めて「長命」と名づけました。その後まもなく「泉」を加えて「長命泉」に改めています。蔵の説明では、井戸は渇水期にも水をたたえ、涸れることがありません。酒造りを始めるときには、井戸を囲んで御祈祷を受けるのが蔵の習わしです。
長命泉の蔵元直売店は上町540にあり、関連会社の藤屋が販売元です。開設10周年にあたる2018年11月17日にリニューアルし、長命泉の麹甘酒を使ったテイクアウトの甘酒専門店「成田麹stand」を新設しました。2024年5月には、コイン1枚で試飲カップ1杯を楽しめる酒サーバー2台を備えた「長命泉 利き酒処」を開設しています。通常商品と季節商品を合わせて常時10種類以上から選べ、蔵の調べでは千葉県初の設置です。2024年時点の代表取締役は滝澤直樹氏です。
東京国税局酒類鑑評会では、平成20年から令和5年までに12回、計15部門で優等賞を受けています。内訳は、清酒の燗審査・燗酒・純米燗酒の各部門で10回(平成20・21・23・25・26・28・29年、令和2・3・5年)、吟醸系の部門で5回(吟醸部門が平成20・24・25年と令和3年、純米吟醸部門が令和4年)です。全国新酒鑑評会では、平成14酒造年度以降で平成19・平成24・令和3の各酒造年度に入賞しています。
全国燗酒コンテストでは、プレミアム燗酒部門で2016年と2019年に金賞を受け、プレミアムぬる燗部門でも2024年と2025年に「純米大吟醸 一度火入」が金賞に選ばれました。2025年にはプレミアム熱燗部門でも「吟醸純米」が金賞です。Kura Masterの純米酒部門では「吟醸純米 備前雄町」が2017年、2021年、2022年、2024年、2025年、2026年に金賞を受賞しています。
このほか蔵は、全国酒類コンクールで2014年春に普通吟醸・大吟醸部門の第1位、2016年春に「中取り大吟醸」の第1位を獲得し、南部杜氏自醸清酒鑑評会で平成24年(吟醸酒の部)と平成27年(吟醸酒の部及び純米酒の部)、雄町サミット歓評会で平成26年と平成27年に優等賞を受けたと発表しています。
酒造りの特徴
仕込み水は、成田山の地下を流れる伏流水「成田霊水」です。蔵はこの水で造った酒は口当たりがまろやかだと説明しています。夏に出す「夏吟醸生貯蔵酒」は、成田の地下水で造った酒を搾ったまま生で貯蔵し、夏に少量だけ瓶詰めする限定品です。
原料米には、千葉県産米の「ふさおとめ」を使う酒があります(2018年時点)。粒が大きくつやがあり、味わいがあっさりしているのが特徴の米です。限定酒には「総の舞」も併せて使っていて、2017年1月1日発売の「元旦初搾り」は総の舞とふさおとめを使った精米歩合50%の酒、2017年の「節分搾り」はふさおとめと総の舞を使った精米歩合55%の酒でした。Kura Masterで金賞を重ねている「吟醸純米 備前雄町」には、酒米の雄町を使います。
大吟醸・大吟醸一度火入・中取り大吟醸には国産の山田錦を使い、大吟醸は山田錦を45%まで磨いた酒です。純米大吟醸一度火入は国産の山田錦と雄町を使います(2024年時点)。
季節ごとの限定酒は長命泉の大きな特徴です。「成田霊水 元旦初搾り」は、11月から仕込みはじめた吟醸酒を大晦日の夜から元旦の朝にかけて搾り、蔵人総出で火入れと瓶詰めをして、元旦に発売する吟醸無濾過原酒です。この酒は2,400本の限定でした。「節分搾り」は、旧暦の年末にあたる1月下旬に成田山の僧侶から開運厄除の御祈祷を受け、節分の朝に搾る吟醸無濾過生原酒で、2017年は500本の限定で2月3日に発売されました。
2021年11月に冬吟醸原酒が加わり、春吟醸(冷や専用)、夏吟醸生貯蔵酒、秋吟醸純米酒と合わせて、長命泉の吟醸四季シリーズがそろいました。主な商品には、純米大吟醸一度火入、吟の舞、吟醸純米、吟醸辛口、吟醸辛口成田ラベル、成田霊水、大吟醸、大吟醸一度火入、中取り大吟醸、特醸黄金、備前雄町などがあります。酒のほかにも、長命泉の麹甘酒や、2018年7月に成田祇園祭の熱中症対策として直売店で発売した「長命泉 成田の氷あま酒」があります。
代表銘柄
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長命泉
蔵の伝承では、成田山の参拝客が井戸水を汲んで帰り、病気が治った、長生きしたと語ったことにちなむ、滝沢本店の代表銘柄です。「成田霊水」と呼ぶ地下水で仕込み、吟醸辛口、吟醸純米、純米大吟醸一度火入、大吟醸など幅広く揃います。全国燗酒コンテストの金賞や、「吟醸純米 備前雄町」のKura Master金賞を重ねています。
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- 蔵見学
- あり(要事前確認)
- 直売所
- 蔵元直売店「長命泉」(成田市上町540、10:00~18:00、年中無休)。コイン式の酒サーバー「長命泉 利き酒処」があります。
- 補足
- 蔵見学は有料の事前予約制です(2024年5月時点)。成田山新勝寺の表参道に面し、最寄りはJR成田駅・京成成田駅です。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
蔵の基本情報
- 所在地
- 千葉県成田市上町513
- 創業
- 1872年
- 公式サイト
- takizawahonten.jp
出典
chiba-sake.jp / takizawahonten.jp / shinise.tv / monogatari-sake.com / chomeisen.jp / atpress.ne.jp / san-tatsu.jp / web.archive.org / nta.go.jp / kansake.jp / kuramaster.com / nrib.go.jp
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