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内藤醸造

代表銘柄:木曽三川

愛知県

AICHI

1826年創業

内藤醸造の建物
内藤醸造の建物(2024年撮影)「Naito Jouzou ac (1).jpg」 — 写真:Asturio Cantabrio / CC BY-SA 4.0縮小・WebP変換

1826年(文政9年)、初代・内藤利助が尾張藩主より年貢米からの酒造りを賜り、愛知県稲沢市祖父江町にて創業した酒蔵。代表銘柄「木曽三川」の名は濃尾平野を流れる木曽川・長良川・揖斐川に由来し、仕込み水には木曽川の伏流水を使用している。戦後は合成清酒の製造免許も取得しており、現在は清酒のほか、焼酎や本みりんなども手掛けている。

酒造りにおいては、かつて他県から招いた杜氏に頼っていた体制から、2011年に自社社員のみですべての工程を担う体制へと転換した。箱麹製法による丁寧な手造りの麹管理など職人の手作業を継承し、料理と互いに引き立て合う食中酒を目指した酒造りを行っている。

全国新酒鑑評会では、令和3〜5酒造年度に蔵として3年連続で金賞を受賞しており、令和5酒造年度は「純米大吟醸 木曽三川 武陵桃源 原酒」での受賞である。

内藤醸造の歩み

内藤醸造は、現在の愛知県稲沢市祖父江町にあたる地で、文政9年(1826年)に初代の内藤利助が創業しました。蔵では、当時の尾張藩主から年貢米を使った酒造りを賜ったことが始まりと伝えています。蔵があるのは木曽川・長良川・揖斐川の三つの川に近い濃尾平野のほぼ中央で、この三川が代表銘柄「木曽三川」の名の由来です。当主は二代目の内藤利兵衛、三代目の同名の利兵衛、四代目の内藤弥左衛門、五代目の内藤勤三、六代目の内藤三郎と受け継がれ、2010年に七代目の内藤勇、2023年に八代目の内藤茂へ代わりました。

戦後は焼酎の甲類と乙類、合成清酒、みりんの製造免許を取得し、清酒だけに限らない総合酒類メーカーとして歩んできました。1949年11月28日に株式会社として設立された旧法人は、2022年10月31日に商号を改め、同日に現在の内藤醸造株式会社が新たに設立されました。2023年10月13日には、東京・表参道に初の直営店となる「内藤醸造 表参道店」を開きました。

酒造りの担い手は、もともと冬の間だけ東北地方から招く南部杜氏でした。2010年の時点では、南部杜氏の石橋清一氏を中心に、一般公募で採用した社員2名が3年前から造りに加わっていて、将来は社員だけで造る体制を目指している段階でした。そして2011年から、米洗いから醪の管理、搾り、瓶詰めまでのすべての工程を、技術を受け継いだ自社の社員だけで行う体制に移りました。蔵は、少量生産でも誰もがおいしいと満足できる酒を造るには、自社の社員がすべての工程に携わる必要があると考えたためと説明しています。

社員だけの体制になってからは、平成24酒造年度に大吟醸「木曽三川」が全国新酒鑑評会で金賞を受賞しました。平成14酒造年度以降に限ると、全国新酒鑑評会では10回入賞していて、うち金賞は平成24・平成28・令和3・令和4・令和5・令和7の各酒造年度の6回です。令和3〜5酒造年度は3年連続の金賞で、令和5酒造年度は「純米大吟醸 木曽三川 武陵桃源 原酒」が受賞しました。金賞以外の入賞は、平成25・平成30・令和元・令和6の各酒造年度で、令和元酒造年度は全国で金賞の選定がなかった年度です。

名古屋国税局酒類鑑評会では、吟醸酒の部で平成25・27・29・30年度と令和2・4・6・7年度に優等賞を受賞しています。純米酒の部では令和元年度と令和2年度、純米吟醸酒の部では令和3年度にも優等賞に選ばれました。愛知県では、2018年に清酒きき酒研究会の吟醸酒の部で県知事賞、2022年に新酒品評会で県知事賞を受賞し、2026年の新酒品評会では純米吟醸酒の部の「武陵桃源」と吟醸酒の部の「木曽三川 大吟醸」が県組合会長賞を受けました。

全国規模のコンクールでは、2011年に「大吟醸 飛猿」がワイングラスでおいしい日本酒アワード2011の食中酒部門クラス2で金賞、2014年に「純米大吟醸 木曽三川 武陵桃源」がスローフードジャパン「燗酒コンテスト2014」のプレミアム燗酒部門で最高金賞、2016年に「純米吟醸 木曽三川 虹のしらべ」がワイングラスでおいしい日本酒アワード2016のメイン部門で最高金賞、2018年に「木曽三川 武陵桃源」がIWCの純米大吟醸の部でシルバーメダルを受賞しました。

酒造りの特徴

仕込み水は木曽川の伏流水です。適度にミネラルを含む軟水で、口当たりのまろやかさと深みのある味わいの両方を引き出す水質だと蔵は説明しています。厳寒期の仕込みの頃には伊吹おろしと呼ばれる寒風が吹き、肥沃な濃尾平野で育つ米とあわせて、この環境が酒造りの源になっています。

原料米は銘柄によって使い分けています。「純米大吟醸 桃源郷」「大吟醸 桃源郷」は山田錦を35%まで、「純米大吟醸 武陵桃源」「大吟醸」は山田錦を40%まで磨いて造ります。「純米吟醸 にじいろ」や純米酒、特別純米酒には、愛知県産の酒造好適米「夢山水」を55〜60%まで精米して使います。冬に出る「しぼりたて あいちのかおり」は、愛知県一宮産の「あいちのかおり」を60%まで精米した特別本醸造で、一宮食ブランドの認定を受けています。特別純米酒「氷の精」は夢山水を55%まで磨き、蔵独自の0℃の氷温蔵で貯蔵します。

造りでは手作業を重んじています。2019年時点では、麹は箱麹製法で手造りし、雪の降る厳寒期には氷点下を割り込む水温の中で米を手洗いしていました。あわせて、最新の設備を導入した酒の管理にも力を入れてきました。大吟醸「桃源郷」では麹造りから上槽までの60日余り、純米大吟醸「桃源郷」では60〜70日余りを、限られた人員で手造りにこだわって管理します。蔵は、1本の仕込みに1000時間以上をかけると説明しています。

目指す酒質は、料理の味を邪魔しない食中酒です。2024年に令和5酒造年度の金賞を受けた際、杜氏の安達真人氏は水のように飲みやすい酒を目指し、内藤茂社長は、どんな食べ物と合わせても邪魔をしない酒を造りたかったと述べています。清酒のほかに、樫樽で3年以上熟成させた長期熟成麦焼酎「眠れる黒猫」、祖父江町産のぎんなんを使った銀杏焼酎「藤九郎」、本みりんも造っています。本みりんには、精選したもち米と麹米、本格焼酎を使う旧式の製法の品もあります。

2020年7月には、銀杏の産地として知られる祖父江町のイチョウの花から分離した酵母を使った純米酒「プリンセスギンコ」の販売を始めました。

代表銘柄

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木曽三川

濃尾平野を流れる木曽川・長良川・揖斐川にちなんで名づけられた、内藤醸造の清酒ブランドです。木曽川の伏流水で仕込み、山田錦を35%や40%まで磨く純米大吟醸「桃源郷」「武陵桃源」から、愛知県産夢山水の純米酒、冬のしぼりたてまで揃います。平成14酒造年度以降の全国新酒鑑評会では入賞10回、うち金賞6回です。料理に寄り添う食中酒を掲げています。

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見学・購入

直売所
内藤醸造 表参道店(東京都渋谷区神宮前6-1-4 内藤表参道ビル1階)が蔵元直営の試飲・販売店です。
補足
本社工場は愛知県稲沢市祖父江町甲新田高須賀にあります。酒は愛知・岐阜・近畿など各地の取扱酒販店でも購入できます。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

蔵の基本情報

所在地
愛知県稲沢市祖父江町甲新田高須賀52-1
創業
1826年
公式サイト
www.naitojouzou.com

出典

maff.go.jp / japansake.or.jp / sakagura-press.com / wikipedia.org / sakeworld.jp / mynavi.jp / naitojouzou.com / omotesando.naitojouzou.com / web.archive.org / nrib.go.jp / nta.go.jp / aichi-sake.or.jp / sakeneta.com / jp.sake-times.com

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