SAKE BREWERY — SHIZUOKA

富士錦酒造

静岡県富士宮市上柚野532番地 1688年創業

紹介

1688年(元禄元年)に創業し、静岡県富士宮市上柚野に蔵を構える老舗酒蔵です。富士山の軟質な伏流水を仕込み水に使用し、自社や地元で栽培した酒米(「誉富士」など)と静岡酵母を用いた酒造りを行っています。もともとは農業を営む地主であり、小作米を利用して自家用にお酒を醸造していましたが、戦後の農地改革を機に酒造りを本業としました。1974年には全国に先駆けて純米酒を発売するなど革新的な取り組みを行い、岩手県から招いた南部杜氏の伝統技法により、キレが良く優しい味わいのお酒を仕込んでいます。代表銘柄には「富士錦」をはじめ「はこね」「伊豆山々」などがあり、毎年春に開催される「蔵開き」には1万人以上の人が訪れます。また、名古屋国税局の新酒鑑評会や静岡県清酒鑑評会、南部杜氏協会自醸清酒鑑評会などで多数の受賞歴があります。

歴史

富士錦酒造は元禄年間(1688年から1704年)に静岡県富士宮市上柚野で創業しました。もともとは稲作を営む地主で、小作人から納められた米を用いて自家用の酒を醸したことが酒造りの始まりとされています。仕込み水には富士山に降った雨や雪解け水が長い年月をかけて自然に磨かれた伏流水を用い、この土地に根ざした酒造りを続けてきました。

14代目の四男として1874年に生まれた清崟太郎は、1908年の第10回衆議院議員選挙で初当選し政界で活動しました。1914年には尾崎行雄から「富士錦」の銘を授かり、以後この名が代表銘柄として用いられています。

1943年には16代目の清太郎が軍用酒の醸造のため満州へ派遣され、1945年の終戦に伴い帰国しました。1948年の農地改革により多くの農地を失ったことで酒造業は一時休業を余儀なくされましたが、翌1949年に清酒造場として事業を再開し、副業だった酒造りを本業へと転換しました。1955年には17代目の清恭治が代表に就任し、1963年に株式会社化して現在の社名である富士錦酒造株式会社となりました。

1974年には純米酒「富士天然醸造酒」を発売し、1985年にはリキュール「富士こけもも酒」の製造を始めるなど、商品の幅を広げていきました。1993年に新社屋が完成し、1995年には後の18代目となる清信一が入社しました。1996年に第1回の「蔵開き」を開催し、以後、地域住民や愛好家を招くイベントとして続けられています。2006年に清信一が代表取締役に就任して18代目となり、2016年からは清酒の輸出業務にも取り組んでいます。

酒造り

富士錦酒造の仕込み水は、富士山に降った雨や雪解け水が長い年月をかけて自然濾過された伏流水で、硬度30前後とされる柔らかい軟水です。この水質に合わせて静岡酵母を用い、キレがありながら優しい口当たりの酒質を目指しています。原料米には静岡県産の酒造好適米「誉富士」や山田錦、雄町などを用いており、誉富士をはじめとする地元産米の一部は自社の田んぼで田植えから稲刈りまで手がけています。毎年春に田植えを行い秋に収穫し、冬にその米を使って酒を仕込むという一年を通じた米づくりと酒づくりの両立に取り組んでいる点も特徴です。

酒造りは南部杜氏を中心とした蔵人によって担われており、2007年には第89回南部杜氏協会自醸清酒鑑評会で第3位・優等賞を受賞したほか、名古屋国税局主催の新酒鑑評会や静岡県清酒鑑評会でも複数回の受賞歴があります。1974年に純米酒「富士天然醸造酒」を発売するなど、早い時期から純米酒造りに取り組んできたことも特徴です。

蔵データ

所在地

静岡県富士宮市上柚野532番地

創業

1688年(静岡県)

公式サイト

www.fujinishiki.com

代表銘柄

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富士錦:富士錦は富士錦酒造の看板銘柄で、純米酒や純米大吟醸、本醸造、特別純米「ほまれふじ」など幅広いラインナップを展開しています。富士山の伏流水による軟らかい口当たりが特徴で、誉富士や山田錦、雄町といった米を使い分けながら、料理に寄り添う穏やかな味わいに仕上げています。

伊豆山々:伊豆山々は富士錦酒造が手がける本醸造の生貯蔵酒で、看板銘柄「富士錦」と同じく富士山の伏流水を仕込み水として用いた一銘柄です。300ml規格が中心で、伊豆高原や伊東駅周辺など伊豆地域の酒販店や土産物店を中心に扱われてきました。辛口寄りの味わいです。

見学・購入

蔵見学

あり(要事前確認)

直売所

蔵元店頭でも清酒や関連商品を購入でき、オンラインショップのほか電話・FAXでの注文にも8時から17時まで対応しています。毎月末の金・土・日曜には蔵元店頭で生原酒の量り売りイベントを開催しており、土・日曜は地元出店による「ユノプティマルシェ」も同時に開かれます。

補足

蔵見学は事前予約制(電話などで受付)で、富士宮市観光協会の案内では受け入れ時期は11月から4月、人数の目安は5名から20名程度、所要時間は約1時間、料金は無料とされています。試飲は見学に参加した場合のみ可能とされています。毎年3月頃には一般来場者向けの「蔵開き」を開催しており、酒蔵内の様子や仕込みの様子に触れられる機会となっています。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

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出典

miyashin.co.jp / fujinishiki.com / fujinomiya-foodvalley.jp / sake-times.com / wikipedia.org / diamond.jp / compalyze.co.jp / superiorbrand-library.com / jugem.jp / noanoyakata.com / homarefuji.com / fujinomiya.gr.jp / fujiyamasan.com / sakagura-press.com / saketime.jp / japansake.or.jp / liqlog.com

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