豊国酒造 (東)
代表銘柄:東豊国・一歩己・豊圀
福島県
FUKUSHIMA
1830年創業
福島県石川郡古殿町に所在する豊国酒造合資会社は、江戸時代の天保年間(1830年)に創業された酒蔵です。会津坂下町にある同名の酒蔵と区別するため、「東豊国」とも呼ばれます。創業以来引き継がれてきた伝統銘柄「東豊国」は地元の日常に寄り添う地酒として親しまれており、2010年には9代目蔵元の矢内賢征氏が「伝統・格式+モダン」をコンセプトとした新ブランド「一歩己(いぶき)」を創出しました。阿武隈山系の清らかな伏流水と地元の米を使用し、手洗いや超低温発酵など丁寧な造りを徹底しています。
「地酒としての当たり前」を掲げ、地域に誇られる酒造りを追求する同蔵は、全国新酒鑑評会、東北清酒鑑評会、福島県鑑評会などで金賞を多数受賞するなど、高い実績と評価を得ています。
豊国酒造 (東)の歩み
豊国酒造合資会社は、江戸時代の天保元年にあたる1830年、現在の福島県石川郡古殿町にあたる地で創業しました。合資会社としての法人設立は1958年です。福島県内には会津坂下町にも同じ「豊国酒造」を名乗る酒蔵があるため、区別のために「東豊国」の呼び名でも知られています。創業以来の看板銘柄「東豊国」は、地元の人々の暮らしに寄り添う地酒として飲み継がれてきました。
現在の代表を務めるのは、9代目・矢内賢征氏です。早稲田大学政治経済学部を卒業後、2009年に蔵へ戻り、当時の杜氏が高齢で引退を考えていたことから、自ら酒造りの技術を身につけることを決意しました。福島県の清酒アカデミー職業能力開発校で、本来3年かかる課程を半年間に集中して学び、2016年に杜氏へ就任、2021年7月には9代目代表に就任しました。現在は蔵元と杜氏を兼ねる「蔵元杜氏」として醸造の指揮を執っています。
矢内氏は、伝統・格式にモダンな感性を掛け合わせるという構想のもとで新ブランドの開発を進め、2011年1月に「一歩己」として発売しました。己の歩みを一歩ずつ進めるという思いと、命が芽吹く「息吹き」の意味を込めた名前です。発売直後に東日本大震災が起こりましたが、この銘柄名に込めた思いに支えられながら、若手の蔵人たちとともに酒造りを続けてきました。
2022年10月には、敷地内にある大正時代築の蔵を、キッチンを備えた交流施設「kuranoba」として改装しました。料理教室やフラワーアレンジメント教室、季節のイベントなど予約制のワークショップを開催し、日本酒に親しむ大人だけでなく幅広い世代に蔵を開放する試みを続けています。
2025年には約4億円をかけて新たな酒蔵を建て替えました。新蔵の完成にあわせて蔵見学は一般の見学者も受け付けるようになり、仕込み蔵の様子に加えて敷地内の壁画やkuranobaもあわせて案内しています。
酒造りの特徴
仕込み水には、阿武隈山系の鎌倉岳から湧き出る伏流水を用いています。硬度6.6は福島県内平均の2〜3に対して県内でも有数の硬水とされ、味わいの輪郭を際立たせるシャープさと清らかさを生み出しています。酒米は、すっきりとした味わいの「美山錦」と、福島県が10年をかけて開発したオリジナル品種「夢の香」を中心に、地元の農家との協力によってほぼ全量を地元産でまかなっています。
阿武隈山系のやや硬めの伏流水で仕込むため、酵母が発酵し過ぎるのを抑えるよう超低温で発酵させています。米は手作業で洗い、多くても少なくてもいけないその米にとって最適な吸水量を見極めながら、その日の気温や湿度、米の出来によるわずかな違いも五感で捉えるなど、機械による効率化に頼らず人の手と感覚を生かした造りを徹底しています。
こうした造りに支えられ、東豊国は全国新酒鑑評会において平成19年から平成27年まで9年連続で金賞を受賞し、令和8年発表分まで含めると通算16回の金賞に輝いています。東北清酒鑑評会の優等賞では、令和元年に東豊国が吟醸酒の部で、令和3年・令和4年・令和6年には純米酒を中心とした銘柄「超」が純米酒の部で受賞しています。福島県による鑑評会でも金賞や福島県知事賞を重ねて受賞するなど、地元福島から東北、全国へと評価を広げてきました。
令和4年には、豊国酒造としてOriental Sake Awardsで「純米チャンピオン」を受賞しています。
代表銘柄
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東豊国
創業以来受け継がれてきた豊国酒造の看板銘柄です。地元の人々の日々の喜怒哀楽に寄り添う地酒として親しまれ、大吟醸から普通酒まで幅広い酒質を展開しています。全国新酒鑑評会では平成19年から平成27年まで9年連続で金賞を受賞するなど通算16回の金賞に輝き、東北清酒鑑評会でも令和元年に吟醸酒の部で優等賞を受けています。仕込み水には阿武隈山系鎌倉岳の伏流水、酒米には地元産の美山錦や夢の香を用いています。
一歩己
9代目蔵元杜氏の矢内賢征氏が、伝統と格式にモダンな感性を掛け合わせる構想のもとで2011年1月に発売した銘柄です。己の歩みを一歩ずつ進めるという思いと、命が芽吹く「息吹き」の意味が込められています。地元産の美山錦と夢の香で醸され、純米吟醸や無濾過生原酒などラインナップは幅広く、発売当初の華やかな味わいから旨味を重視した味わいへと磨かれてきました。
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見学・購入
- 蔵見学
- あり(要事前確認)
- 直売所
- 蔵の直売所で購入できます。営業時間は9時から17時で、土曜・日曜・祝日は休業です。
- 補足
- 蔵の外壁にはアーティスト集団が手がけた幅40メートルの壁画があり、敷地を訪れた際に眺めることができます。2025年に完成した新蔵の蔵見学では、仕込み蔵内に加えてこの壁画や、大正時代築の蔵を改装した交流施設kuranobaもあわせて案内されます。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
蔵の基本情報
- 所在地
- 福島県石川郡古殿町竹貫114
- 創業
- 1830年
- 公式サイト
- azuma-toyokuni.com
出典
sakenomy.jp / tohoku-sakurakaido.jp / azuma-toyokuni.com / shun-gate.com / torasake.com / fukunosake.com / nrib.go.jp / nta.go.jp / ja.wikipedia.org / tif.ne.jp / f-domannakanavi.jp / forbesjapan.com / juse.jp
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