千年一酒造
代表銘柄:千代の縁
兵庫県
HYOGO
1875年創業
兵庫県淡路市に位置する1875年(明治8年)創業の老舗酒蔵です。昔ながらの甑(こしき)による米蒸しや麹蓋または箱を用いた製麹など、伝統的な「手造り」にこだわった酒造りを続けています。仕込み水には灘の名水・宮水と同質とされる鍾馗(しょうき)山の山水を使用し、地元農家と連携した淡路島産酒米(山田錦や五百万石)を使った酒造りにも取り組んでいます。1995年の阪神・淡路大震災では蔵が壊滅的な被害を受けましたが、地元有志「淡路酒探偵団」の支援などを経て復興を果たしました。
代表銘柄の大吟醸「千代の縁」は、山田錦を用いて醸され、全国新酒鑑評会において2000年、2001年、2011年、2012年、2015年に金賞を受賞しています。
千年一酒造の歩み
千年一酒造は、明治8年(1875年)2月に創業した淡路島の造り酒屋です。昭和25年(1950年)7月に株式会社となり、平成8年(1996年)10月には蔵の2階にミニギャラリーを開設しました。所在は大阪湾に面した淡路島北部の東浦にあたる淡路市久留麻で、淡路交通の「仮屋」バス停を降りてすぐの場所に、千年一の暖簾と杉玉を掲げています。淡路島にはかつて50軒あまりの酒蔵がありましたが、清酒の消費が落ち込むなかで減り、いまでは当蔵を含めて2軒になりました。
蔵の歴史を語るうえで欠かせないのが、平成7年(1995年)1月の阪神・淡路大震災です。日本酒愛好家の団体「淡路酒探偵団」(1990年発足)は、淡路の米と水で酒を造ろうと平成6年(1994年)に千年一酒造へ仕込みを依頼し、1回目の仕込みは1995年1月22日に予定されていました。その直前の17日に震災が起き、仕込み蔵は天井が崩れて青空が見えるほどの被害を受け、タンクのほとんどが傾いて酒の大半が駄目になりました。
蔵では廃業も考えるほどでしたが、探偵団から預かった米だけでも仕込もうと、蔵人と杜氏が蔵の中で作業を再開します。こうして翌月に完成した特別純米酒が「千夢酔(せんむすい)」で、探偵団と飲み交わしたことで蔵の再建を決めました。
千夢酔の仕込みはその後も毎年続き、2022年には28年目を迎えて、1月に震災復興のシンボルとして初搾り会が開かれました。淡路酒探偵団が栽培した五百万石を使う酒で、探偵団は、無添加で人にやさしい日本酒を目指しています。また、島内の日本酒愛好家でつくる「淡路千年蔵の会」は、千年一酒造で毎年純米吟醸酒「千年蔵」を醸しており、2025年1月には新酒の試飲会が蔵で開かれました。
代表取締役の上野山善彦氏は杜氏を兼ね、2020年に就任しました。令和7年(2025年)には創業150年を迎えています。蔵は、規模が小さいからこそできる酒造りとして、淡路島産の酒米にこだわる姿勢を掲げています。
全国新酒鑑評会での成績は次のとおりです。蔵の発表では、2000年と2001年に金賞を受賞しています。2004年・2007年・2008年に入賞し、2011年・2012年・2015年には金賞を受けました。さらに2016年、2024年、2026年にも入賞しており、2004年から2026年までに9回入賞し、そのうち金賞は3回です。蔵は金賞を通算5回としています。2026年の入賞は2年ぶりでした。このほか、大阪国税局清酒鑑評会では、令和4年度に燗酒用清酒部門、令和6年度に吟醸酒部門で優秀賞を受賞しています。
蔵の発表では、2010年に吟醸酒で最優等賞(兵庫県知事賞)を受けており、これは第65回但馬杜氏自醸酒研究会の2010年度の最優等賞としても掲げられています。
酒造りの特徴
蔵が掲げるのは「手造り」の酒造りです。鍾馗山の山水と最良の米、そして杜氏たちの手の温もりを感じる麹で、漁師の町に似合うすっきりとした旨い酒を目指しています。仕込み水の鍾馗山の山水について、蔵は灘五郷の名水として知られる宮水と同質の水と説明しています。蔵は日本酒造組合中央会の自主基準にある「手造り」の条件として、甑(こしき)で米を蒸すこと、麹蓋または箱で製麹すること、生もと系または速醸系の酒母でもろみを仕込むことを掲げています。
淡路島産の酒米にも力を入れています。純米酒「穂」は、淡路島の米どころ鮎原で地元の若い農家が育てた山田錦で醸す酒です。それまで島内に山田錦を栽培する農家はおらず、2018年に作付けを始めた1年目は失敗し、2年目に収穫に成功してできたのがこの酒です。純米吟醸「郁」は、天然のゲンジボタルが生息する北部の生田で、化学肥料を使わずレンゲ草の緑肥で育てた五百万石を使い、華やかな香りと淡麗な味わいに仕上げています。淡路島の新鮮な魚と合わせたい酒です。
商品は、大吟醸「千代の縁」や純米大吟醸のほか、特別純米酒「杯千酒」、本醸造「花蔵」、原酒「淡路」、備前雄町と御井の清水で醸す純米大吟醸「雄町の風」、旨口の「佳撰」「上撰」「超特選」、淡路島の農家が育てた梅で仕込む梅酒まで幅広く揃います。超特選は地元の方々に親しまれているお酒です。
代表銘柄
千代の縁
蔵の発表では、2000年・2001年・2011年・2012年・2015年に全国新酒鑑評会で金賞を受賞した、千年一酒造を代表する大吟醸です。令和6年度の大阪国税局清酒鑑評会では、吟醸酒部門で優秀賞を受けました。2014年時点で山田錦を38%まで精米して醸していました。さわやかな香りと優雅な味わいが持ち味の原酒で、アルコール度数は17〜18度、容量は720mlと1800mlがあります。2026年にも全国新酒鑑評会で入賞しました。
見学・購入
- 蔵見学
- あり(要事前確認)
- 直売所
- 蔵内で、蔵でしか販売していない日本酒や日本酒に合うおつまみ、おちょこなどを扱っています。
- 補足
- 酒蔵見学は無料で、見学のあとには利き酒を楽しめます。少人数なら予約なしでも、ひと言ご連絡のうえ見学できます。10名以上は要予約です。営業時間は10時から16時、定休日は年末年始です。蔵の2階には、酒造りに使った古い道具が並んでいます。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
蔵の基本情報
- 所在地
- 兵庫県淡路市久留麻2485番地の1
- 創業
- 1875年
- 公式サイト
- sennenichi.co.jp
出典
sennenichi.co.jp / compalyze.co.jp / binosato-umashisake.jp / shima-life.jp / monogatari-sake.com / newawaji.com / kobe-np.co.jp / nta.go.jp / nrib.go.jp
本ページは自動収集した情報を編集したものです。公開資料に基づく記事で、現地取材・実飲による評価ではありません。内容に関するご指摘はお問い合わせへお寄せください。