大澤本家酒造
代表銘柄:寳娘
兵庫県
HYOGO
1770年創業
大澤本家酒造は、江戸中期の1770年(明和7年)に堺・宿院で創業し、昭和29年(1954年)に灘五郷のひとつである兵庫県西宮市(西宮郷)へと移転した歴史ある酒蔵です。代表銘柄「寳娘(たからむすめ)」の酒名は、初代・華屋清助が宝船に乗った美しい女性が酒を飲むめでたい夢を見たことに由来しています。同蔵の木造蔵は、阪神・淡路大震災の被害を受けながらも倒壊を免れ、現役で醸造を続けている灘五郷唯一の木造蔵とされています。
酒造りにおいては大きな機械化を行わず、和釜での蒸米や麹室での箱麹といった昔ながらの手作業による製法を守り続けています。灘の良質な水や兵庫県産山田錦などの米を原料に、南部杜氏の技で丁寧に仕込み、割り水をしない「原酒」を中心に醸造を行っています。また、製造直売を基本方針として手造りの酒を届けています。
大澤本家酒造の歩み
大澤本家酒造は、1770年(明和7年)に堺・宿院で華屋清助が創業した酒蔵です。蔵に伝わる家系図には創業からの歴史が記されており、250年を超える歩みを持っています。
1945年(昭和20年)、七代目大澤大吉の時代に堺空襲で酒蔵が焼失しました。戦後、八代目大澤良吉が会社の復興を期して1953年(昭和28年)に神戸市灘区新在家で造り酒屋を再興し、翌1954年(昭和29年)に現在の西宮市東町へ蔵を移しました。戦後焼け野原となった堺を離れ、灘の地で再出発しました。
銘柄「寳娘(たからむすめ)」は、初代・華屋清助が見た縁起のよい夢にちなんで名付けられました。宝船に乗った美しい女性が現れ、おいしそうにお酒を飲んでほほえみかけたという夢です。宝船に乗る女性といえば七福神の紅一点、弁財天で、その本名サラスヴァティはインドの言葉で水を意味する「サラス」と富む意味の「バティー」から成り、水が大切な酒造りにふさわしい神様だと蔵は語っています。
西宮の蔵は、阪神・淡路大震災で大きな被害を受けた灘五郷のなかで、築50年以上の木造蔵が残っている蔵元のひとつです。同じ東町には、2005年設立の別会社である万代大澤醸造(銘柄「徳若」)の蔵も隣接していますが、「寳娘」を醸すのは大澤本家酒造です。
蔵は灘五郷のなかでも小さな規模で、これ以上大きくせず、限られた量を手づくりで醸す姿勢を続けています。商品はすべて製造直売を基本とし、蔵元が自ら造った酒を自ら売ることで、造り手の顔が見える信頼を築くことを目指しています。
酒造りの特徴
「原酒ひとすじに」を掲げる蔵で、中心となるのは水を一切加えずに仕上げた原酒です。一般的な清酒は貯蔵後に加水してアルコール度数を15度前後に整えますが、寳娘の原酒は醸造したままの味わいを楽しめます。かつては蔵人しか飲めなかった「蔵人の銘酒」を広く味わってもらいたいというのが、原酒にこだわる理由です。
原料は酒造専用に選んだ兵庫県産の山田錦と良質な水で、そこに南部杜氏の熟練した技を合わせ、手づくりを大切に醸しています。和釜と甑を使った蒸米と、麹室での箱麹を、機械化の進んだ現在も続けています。麹は種麹をふって48時間かけて育て、酛づくりには特に重点を置いて寳娘らしい力強さを出します。
仕込みは添・仲・留の三段仕込みで、醪をじっくりと低温で発酵させ、約20日かけて発酵を終えると圧搾して新酒と酒粕に分けます。火入れの後はタンクで数か月熟成させ、瓶詰め前にもう一度火入れをして出荷します。酒の種類によっては火入れをしないものもあります。すべての酒に杜氏の目が行き届くよう、醸造量を限っています。
ラインナップは、アルコール分25度の「原酒の原酒25」や23度の「原酒の原酒23」、特撰原酒、純米大吟醸原酒、純米原酒といった原酒が中心です。加水した16度の清酒の「寳娘特撰酒」もあります。毎年1月初旬からは、冬の寒づくりで仕込んだしぼりたて生原酒とにごり酒を季節限定で出しています。
代表銘柄
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寳娘
灘五郷の西宮郷で醸される大澤本家酒造の看板銘柄です。酒本来のコクと香りを持つ、水を加えない原酒を主力とし、25度の「原酒の原酒25」は蔵が「最高傑作」とうたう一本です。23度の「原酒の原酒23」や特撰原酒、純米大吟醸原酒、純米原酒と、原酒の幅広い品ぞろえがあります。加水して16度に整えた清酒「寳娘特撰酒」もそろい、製造直売で蔵元から届けられます。冬にはしぼりたて生原酒とにごり酒が加わります。
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- 蔵見学
- あり(要事前確認)
- 直売所
- 蔵元直売所(西宮市東町1丁目13-28)。営業時間は10時から17時30分です。純米大吟醸、奈良漬け、西宮市のキャラクター・みやたんのラベルの日本酒などを販売しています。
- 補足
- 蔵見学は予約制で、問い合わせは電話(0798-33-0287)です。しぼりたての原酒などの有料試飲もできます。2020年の西宮蔵開きでは初日に開催し、蔵の中を見学しながら試飲の列に並び、新酒5種を試飲できました。阪神西宮駅から南東へ徒歩約20分、阪急バス朝凪町から北へ徒歩約3分です。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
蔵の基本情報
- 所在地
- 兵庫県西宮市東町1丁目13番28号
- 創業
- 1770年
- 公式サイト
- ohsawasyuzo.com
出典
nadagogo.ne.jp / n-cci.or.jp / wikipedia.org / nadagogo.com / goshu-pro.jp / saketime.jp / ohsawasyuzo.com / nishinomiya-kanko.jp / nihonshu-tourism.com / nishimag.com / kuraport.com
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