SAKE BREWERY — FUKUSHIMA

豊国酒造 (会津)

福島県河沼郡会津坂下町字市中一番甲3554 1862年創業

紹介

福島県河沼郡会津坂下町に位置する豊国酒造合資会社は、文久2年(1862年)に初代・高久學十郎によって創業された酒蔵です(古殿町の同名蔵とは別の蔵元です)。代表銘柄として初代当主の名を冠した大吟醸「學十郎」をはじめ、吟醸「真実」、純米大吟醸「夫婦さくら」、地元の酒米を用いた「夢の香」「豊国」などを展開しています。

酒造りでは昔ながらの“人の手”による丁寧な手仕込みにこだわり、普通酒から上級酒まで全量を「槽搾り(ふなしぼり)」で搾る伝統技法を守り続けています。現在は5代目当主の髙久禎也氏と6代目の功嗣氏が酒造りを担っており、伝統を守る一方で、幻の酒造好適米「豊国」の自社復活栽培や、瓶内二次発酵によるスパークリング日本酒の開発など新たな挑戦も重ねています。

全国新酒鑑評会で9年連続金賞を受賞するなど多数の鑑評会で実績を残しており、フランスの「Kura Master」で最高賞のプラチナ賞を受賞するなど海外コンテストでも高く評価されています。

歴史

豊国酒造合資会社は、文久2年(1862年)に初代蔵元・高久學十郎によって福島県河沼郡会津坂下町に創業された酒蔵です。会津坂下町は会津盆地の西部に位置し、東側を阿賀川、西側を只見川が流れる阿賀野川水系の地域で、古くから米どころとして知られてきました。なお福島県石川郡古殿町にも「豊国酒造」を名乗る蔵(東豊国、天保年間創業)がありますが、両者は資本関係のない別の蔵元であり、混同しないよう注意が必要です。

現在は五代目蔵元の髙久禎也氏が代表社員を務め、自ら杜氏として酒造りの陣頭指揮を執っています。髙久禎也氏は大学で分析化学を学んだ経歴を持ち、福島県清酒アカデミーの鈴木賢二氏からデータに基づく醸造技術を学んだことで、全国新酒鑑評会において9年連続で金賞を受賞するという実績を積み上げました。蔵の代表銘柄「學十郎」は、この初代蔵元の名を冠したものです。

2019年までのおよそ5年間には、東京市場向けの新銘柄「豊久仁」や低アルコール酒、白麹を使った酒、スパークリング日本酒、梅酒・リキュールなど、新しい商品開発にも積極的に取り組んでいます。

大学卒業後に製薬会社の営業職を経て、六代目となる髙久功嗣氏が30歳の節目に蔵へ戻りました。それまで製薬会社の営業職として社会経験を積んだ功嗣氏は、蔵の強みを酒質そのものにあると捉え、この蔵と酒を広く知られる存在にしたいという思いを語り、販売面での新しい取り組みにも意欲を見せています。伝統を守る五代目と、蔵の名を広めたい六代目という親子二代が、ともに酒造りを担っています。

酒造り

豊国酒造は原料の性格に忠実に従う醸造を信条とし、普通酒から上級酒まで全量を昔ながらの槽搾り(ふなしぼり)で搾る製法を守り続けています。洗米も手洗いで行うなど、手作業による丁寧な仕事を徹底しているのも特徴です。

仕込み水には会津坂下のミネラルが豊富な軟水を使用しており、蔵元は美味しい酒造りには米、水、人、中でも一番大事なものは水だと語っています。使用米は会津産の五百万石や、福島県が独自に育成した酒造好適米「夢の香」などが中心です。また、蔵の名を冠した酒造好適米「豊国」については2020年に種もみを取り寄せて育成を始め、2023年6月に田植え、10月に稲刈りを行い、2024年以降の仕込みでの使用を予定しています。杜氏を務める五代目蔵元は、良いお手本があれば徹底的に真似て取り入れながら、基本に忠実な仕事を積み重ねるという姿勢を大切にしています。

伝統技法を守る一方で新分野への挑戦も続けており、瓶内二次発酵によるスパークリング日本酒「スパークリングTOYOKUNI」を開発し、東京オリンピック2020の公式乾杯酒に選ばれました。純米吟醸「豊國」は2020年のインターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)で金メダルを受賞しています。

蔵データ

所在地

福島県河沼郡会津坂下町字市中一番甲3554

創業

1862年(福島県)

公式サイト

aizu-toyokuni.com

代表銘柄

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真実:会津産の酒造好適米「五百万石」を55%まで磨いた吟醸酒です。アルコール度数は15度と控えめで、爽やかな吟醸香とまろやかな口当たり、口の中でふんわりと旨みが広がる軽やかで飲み飽きしない酒質が特徴です。雑誌「特選街」の日本酒コンテストでグランプリを受賞しています。

學十郎:初代蔵元・高久學十郎の名を冠した大吟醸で、豊国酒造を代表する銘柄です。全国新酒鑑評会で9年連続金賞を受賞したほか、SAKE COMPETITION 2019でもGOLDを獲得しています。データに基づく醸造技術を磨き上げた五代目蔵元の集大成といえる一本です。

夫婦さくら:会津産五百万石を50%まで磨いた純米大吟醸です。手造りの箱麹と秘蔵酵母を用い、極寒の会津の蔵で長期低温熟成させており、華やかな吟醸香と飲み飽きしないまろやかな味わいが特徴です。平成31年(2019年)福島県春季鑑評会の純米酒の部で金賞を受賞しました。

夢の香:福島県が育成した酒造好適米「夢の香」を使用した純米吟醸です。心白を持つ大粒で吸水性がよく醪で溶けやすい軟質米の特性を生かし、槽搾りで搾った中取りの部分だけを丁寧にくみ取って仕上げています。地元産米の個性を素直に映した、県酒らしい一本です。

豊国:厳選した米、米麹、水のみで素材の味を生かして醸す定番の純米酒から、精米歩合55%の中取り本生まで幅広く展開する銘柄です。中取り本生は香り控えめで甘みがやや強く、キレのある旨味が特徴で、米の旨みが感じられ料理の味を引き立てる食中酒として親しまれています。

見学・購入

蔵見学

あり(要事前確認)

直売所

蔵の敷地内に直売所があり、試飲も可能です。駐車場は店舗横に2台分あります。

補足

蔵見学は無料ですが、公式サイトの申込みフォームからの事前予約が必要です。営業時間は9時から17時で、日曜・祝日は定休日です。電話番号は0242-83-2521です。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

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出典

fukunosake.com / aizubange-kanbutsu.jp / aizu-toyokuni.com / wikipedia.org / f-sake.com / nakamurasaketen.com / ja.wikipedia.org / aizuumazake.com / tif.ne.jp / sake-fukushima.jp

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