藤居本家
代表銘柄:旭日
滋賀県
SHIGA
1831年創業
滋賀県の現在の愛荘町にあたる地で、天保2年(1831年)に創業した酒蔵です。代表銘柄「旭日(きょくじつ)」の名称は「旭日昇天」に因んで付けられています。酒造りには鈴鹿山系を源とする愛知川の伏流水と、滋賀県産の「玉栄」や幻の酒米と呼ばれる「滋賀渡船六号」などの酒造好適米が用いられています。また、新嘗祭(にいなめさい)の御神酒「白酒」を全国の神社へ奉献し、毎年献上している歴史を持ち、新嘗祭の白酒・黒酒の謹醸元を掲げています。敷地内にある大正時代建築の「東蔵」や住宅主屋などは国の登録有形文化財に登録されています。
このほか、樹齢700年を超えるケヤキの丸柱を立てた総ケヤキ造りの店舗もあり、建築物としても高い歴史的価値を誇ります。NHK連続テレビ小説『甘辛しゃん』のロケ地にも採用されました。
藤居本家の歩み
藤居本家は、琵琶湖の東、現在の滋賀県愛知郡愛荘町にあたる地で、天保2年(1831年)に創業した造り酒屋です。古くから米づくりが盛んな土地で、江戸時代から代々、酒造りを家業としてきました。登録商標の「旭日(きょくじつ)」は、勢いが盛んなさまを表す「旭日昇天」にちなんで付けられています。
この蔵の大きな特徴が、新嘗祭(にいなめさい)との結びつきです。蔵の説明では、豊穣を祝う新嘗祭の特別な御神酒である「白酒(しろき)」を全国の神社へ奉献し、毎年、天皇陛下に献上する栄を賜る蔵です。2026年時点でも、蔵は新嘗祭の「白酒」「黒酒」の謹醸元であることを掲げています。全国の神社にお供えされる御神酒も醸しており、神社で口にする御神酒が、この蔵の酒かもしれません。
店舗や貯蔵庫には、総ケヤキ造りの建物が目立ちます。六代当主の藤居静子が自ら設計したもので、店舗には樹齢700年を超えるケヤキの丸柱が二階まで立ち上がっています。現在は七代目の藤居鐵也が代表を務めています。
敷地には国の登録有形文化財の建物が並びます。住宅の主屋と書院は2000年(平成12年)に登録されました。大正5年(1916年)頃の建築で、日野の近江商人の住宅だったものを昭和30年(1955年)頃にここへ移築したものです。東蔵では、大正12年(1923年)頃に建てられた仕込蔵と煙突に加え、清酒蔵と試験室及び受検室が2008年(平成20年)に登録されています。
大正時代の東蔵は、NHK連続テレビ小説『甘辛しゃん』をはじめ、NHKBSオリジナルドラマ『リキッド』『グレースの履歴』のロケ地にもなりました。酒蔵見学では、この建物の内部を歩くことができます。
酒造りの特徴
醸造は毎冬、滋賀県産の酒造好適米の新米だけを使って行われます。仕込み水は、鈴鹿山系を源とする愛知川の伏流水です。蔵は「米」「水」「技」を酒造りの柱に掲げ、杜氏と蔵人が、目指す酒質に合わせて酒米、精米、麹菌、酵母を変えながら多彩な酒を造り分けています。2011年の仕込み体験では、精米歩合70%の玉栄を蒸して放冷し、三段仕込みを進める作業が、能登杜氏の説明のもとで行われていました。2025年時点でも、能登杜氏が酒造りを担っています。
蔵が力を入れる酒米が、一度は生産が途絶えた「渡船(わたりぶね)」です。稲丈が160cmを超えて栽培が難しい「滋賀渡船六号」を使った酒は「黒渡(くろわたり)」、酒米の王者・山田錦の父株とされる滋賀渡船二号を使った酒は「青渡(あおわたり)」と名付けられています。滋賀渡船二号は六号より稲丈がやや短く、「短稈渡船(たんかんわたりぶね)」とも呼ばれます。このほか、山田錦を40%まで精米し、無濾過の原酒で仕上げる「霄(SORA)」もあります。
完成した酒は「旭日」「琵琶の舞」「杜氏の舞」の銘柄で店頭に並びます。店前に下がる杉玉(酒林)が緑色になると、その年の新酒を搾り始めた合図で、時期は11月下旬です。時間がたって茶色くなるほど熟成が進んだ目安になります。
滋賀県酒造組合などが主催し、モニター200名がブラインドで4段階に評価して、各部門の上位3酒にびわ湖賞を贈る「みんなで選ぶ滋賀の地酒会」では、藤居本家の純米大吟醸「福」が2018年(第12回)と2019年(第13回)に選ばれました。2018年は純米吟醸酒の部、2019年は「旭日 福」の名で純米大吟醸酒・大吟醸酒の部での受賞です。
代表銘柄
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旭日
蔵の登録商標で、勢いが盛んなさまを表す「旭日昇天」にちなんだ名前です。毎冬、滋賀県産の酒造好適米の新米だけを使い、鈴鹿山系を源とする伏流水で醸します。幻の酒米・滋賀渡船六号を使う「黒渡」や、滋賀渡船二号を使う「青渡」といった酒もこのブランドから生まれています。2019年のみんなで選ぶ滋賀の地酒会では、純米大吟醸の「旭日 福」がびわ湖賞に選ばれました。
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- 蔵見学
- あり(要事前確認)
- 直売所
- 店舗の営業時間は9時から18時で、定休日は水曜日です(12月は無休)。店内では季節のおすすめを試飲して購入できます。蔵内にはお食事処「かくれ蔵 藤居」があります。
- 補足
- 酒蔵見学は無料で、事前の予約が必要です。仕込み水の味見や試飲、買い物までを含めて、およそ40〜50分かかります。蔵開きは5月の連休と12月の杉玉フェスタが予定されています。店舗二階の「けやきの大広間」は150人ほどが入れる広間で、写真展やコンサートの会場として借りることができます。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
蔵の基本情報
- 所在地
- 滋賀県愛知郡愛荘町長野793
- 創業
- 1831年
- 公式サイト
- www.fujiihonke.jp
出典
tabiiro.jp / shokokai.or.jp / umel.or.jp / fujiihonke.jp / biwako-visitors.jp / shigatoco.com / guidoor.jp / wikipedia.org / shiga-jizake.net / japan-geographic.tv / sitereports.nabunken.go.jp / ja.wikipedia.org / hikoneshi.com / aisho.or.jp / kotousanzan.jp
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