本文へ移動

松山酒造

代表銘柄:松嶺の富士・秘めごと

山形県

YAMAGATA

1829年創業

山形県酒田市(旧・松山町松嶺地区)に位置する松山酒造は、文政12年(1829年)に創業した歴史ある酒蔵です。かつては「藤屋本店(藤屋酒造本店)」として「天盃富士」などを醸していましたが、平成7年に銘柄を「松嶺の富士」に改めました。2010年(平成22年)には、「上喜元」を醸す酒田酒造の佐藤正一氏が経営を引き継ぎ、社長兼杜氏として再出発しました。

酒造りには鳥海山系の清らかな軟水の伏流水を使用し、丹念な手造りを行っています。酒質は非常に柔らかで、口の中で丸く広がりつつも後味のキレが良い味わいが特徴です。代表銘柄の「松嶺の富士」のほか、「秘めごと」などを展開しています。

松山酒造の歩み

庄内平野の東のはずれ、最上川右岸の小さな城下町・松山の松嶺地区にある蔵です。江戸時代には出羽松山藩の藩庁が置かれた町で、2005年に旧松山町が酒田市と合併しました。創業は文政12年(1829年)で、いまの酒田市荒町17の地で「藤屋本店(藤屋酒造本店)」の名で酒造りを続けてきました。大正15年の酒類製造者名簿には斎藤寅之助の名が載っており、斎藤家は代々「寅之助」を襲名してきました。

銘柄は平成6年まで「天盃富士」で、平成7年から「松嶺の富士」に改めました。ここでいう富士は、山形と秋田の県境にそびえ、出羽富士とも呼ばれる鳥海山のことです。町を代表する酒として名を残す銘柄です。

転機は2010年です。7代目の斎藤大輔氏は経営の厳しさと後継者難から廃業を決めていました。これを知った、市内で「上喜元」を醸す酒田酒造の佐藤正一氏が「町から酒蔵をなくしてはいけない」と考え、この年に経営を引き継ぎました。佐藤氏は社長と杜氏を兼ね、老朽化した麹室を改修して再出発しました。斎藤氏は2024年時点でも常務取締役として蔵に名を連ねています。再出発にあたり、ラベルには斎藤家の家紋「下がり藤」を入れ、斎藤家で代々襲名してきた「寅之助」の名を冠した銘柄も新たに発売しました。

佐藤氏は早朝から昼まで酒田酒造、午後から松山酒造という毎日を送っていました。2024年時点では、これを気遣った製造部長の内藤大輔氏と若手の蔵人たちが「もっと任せて」と申し出て、二つの蔵が一丸となって酒造りに取り組んでいます。

酒質改善を重ねた結果、再出発から7年ほどで雑味が消え、透明感のある滑らかで切れの良い酒に仕上がりました。全国新酒鑑評会では、平成15酒造年度に入賞、平成16〜18酒造年度に3年連続で金賞を受賞しています。経営を引き継いだ後の平成29酒造年度以降は、平成29酒造年度・令和元酒造年度・令和5酒造年度が入賞、平成30酒造年度・令和2〜4酒造年度・令和6酒造年度・令和7酒造年度が金賞で、金賞は計6回です。令和2〜4酒造年度は3年連続、令和6・7酒造年度は2年連続の金賞でした。

仙台国税局の東北清酒鑑評会では、吟醸酒の部で平成30年と令和3〜7年に優等賞を受けており、令和3年からは5年連続です。

酒造りの特徴

仕込み水は蔵の井戸水で、鳥海山系の伏流水に連なる軟水です。井戸水は純水製造装置で清らかに整えてから使っています。軟水のため酒質は柔らかく、口の中でまるく広がり、のど越しのキレがよい酒を目指すのが蔵の方針です。

原料米は山形県産米が中心で、出羽燦々、雪女神、出羽の里、出羽きらりなどを使い分けています。造りは手造りで、少量仕込みで品質を高める方針です。再出発の際に老朽化した麹室を改修し、麹室は2室あります。2024年時点で、洗米籠と釜場を備え、蒸した米はクレーンで運ぶ仕組みが整っています。放冷機や、重量計付きの製麹機、新調した麹箱も据えられ、造り手は若手が中心となって、チャレンジングな酒造りに取り組んでいます。

商品は、斎藤家の家紋を配した「家紋ラベル」のシリーズが中心です。たとえば純米吟醸の「からくち」は、麹米に出羽燦々、掛米に出羽きらりを使い、精米歩合は55%です。大吟醸は山形県産の雪女神を35%まで磨いた酒も造っています。ほかに、にごり酒や活性にごりの生酒など季節限定の商品があり、「寅之助」の名で出す活性にごり生酒もあります。

代表銘柄

松嶺の富士

蔵の代表銘柄です。平成6年までの「天盃富士」を平成7年に改めた名で、富士は庄内の人々が出羽富士と呼ぶ鳥海山を指します。本醸造から純米酒、純米吟醸、大吟醸まで幅広く、斎藤家の家紋「下がり藤」を配した家紋ラベルのシリーズも展開しています。原料米は山形県産米が中心で、柔らかな口当たりとキレのよい後味が特徴です。

秘めごと

松嶺の富士とともに、蔵を代表する主力商品の一つで、純米大吟醸と純米吟醸があります。どちらも原料米は山形県産米で、アルコール度数は純米大吟醸が15.3度、純米吟醸が15.5度と、清酒としてはやや控えめです。酒販店では「松嶺の富士 純米大吟醸 秘めごと」の名でも扱われており、松嶺の富士の系列に連なる銘柄です。

見学・購入

蔵見学
なし
補足
蔵見学は受け付けていません。商品は県内外の酒販店で取り扱われています。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

蔵の基本情報

所在地
山形県酒田市字荒町17
創業
1829年

出典

yamagata-sake.or.jp / kigawaya.com / diamond.jp / umaisake.ne.jp / ast39.com / sakenomy.jp / japansake.or.jp / tohoku-sakurakaido.jp / nrib.go.jp / nta.go.jp

本ページは自動収集した情報を編集したものです。公開資料に基づく記事で、現地取材・実飲による評価ではありません。内容に関するご指摘はお問い合わせへお寄せください。