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寒梅酒造

代表銘柄:寒梅

埼玉県

SAITAMA

1821年創業

埼玉県久喜市に所在する寒梅酒造は、文政4年(1821年)に創業した歴史ある酒蔵です。「品質一筋」や「美味しく楽しい時間の提案」をモットーとし、目と手の行き届く少量生産と伝統的な手造りによる丁寧な酒造りを基本姿勢としています。原料米には埼玉県オリジナルの酒造好適米「さけ武蔵」や埼玉県独自の食用米「彩のかがやき」などを採用し、足利政氏ゆかりの甘棠院の井戸水を用いて仕込みを行っています。

蔵は、わかりやすい個性より幅広い人が純粋においしいと感じる「究極の普通」の酒を理念とし、社名と同じ名を持つ「寒梅」を代表銘柄としています。また、地元米を使った「久喜」や大吟醸雫酒「飛翔天」などの商品も展開しています。受賞歴として、全国新酒鑑評会では平成26・27・28酒造年度に3年連続で金賞を受けており、関東信越国税局酒類鑑評会では平成16年(第75回)に最優秀賞を受けました。蔵の発表では、同鑑評会で平成13年から16年にかけて5季続けて受賞したとしています。

寒梅酒造の歩み

寒梅酒造は、文政4年(1821年)に武蔵国久喜の地で創業した酒蔵で、いまの久喜市の久喜駅近くにあります。初代の鈴木平兵衛が酒造りを始めたと伝えられ、鈴木家は近江国蒲生郡日野の出身で、いわゆる近江商人にあたります。会社としての設立は昭和35年(1960年)で、清酒「寒梅」の製造販売を事業としています。2022年時点の代表取締役社長は鈴木逸郎さんです。

社名であり酒名でもある「寒梅」は、漢詩の一節「魁春開雪中」(ハルニサキガケテセッチュウニヒラク)に由来します。雪の中で万花に先駆けて咲く梅は、先駆者であり、毅然として清楚、意志が強く忍耐強い気品に満ちた花である、という意味の詩句で、そのような気持ちで酒を造るようにと名付けられたと蔵は伝えています。蔵の理念は、わかりやすい個性より、幅広い人が純粋においしいと感じる、良い意味で「普通」の酒を目指す「究極の普通」にあります。

杜氏は創業以来、越後杜氏(新潟)が務めてきましたが、2020年時点では杜氏を含めて2名の自社スタッフが酒造りを担っていました。蔵元の鈴木隆広さんは26歳で杜氏となり、2017年には33歳で杜氏を務め、2020年時点で就任から約10年を数えます。令和8年(2026年)3月の埼玉県春季清酒鑑評会にも、杜氏として鈴木さんの名前で出品しています。2015年には幸手市の石井酒造と、米・酵母・精米歩合・種麹をそろえて杜氏の腕だけを競う対決企画「埼玉SAKEダービー」に取り組みました。

2017年にはKURANDのクラウドファンディングで、全国の鈴木さんのための日本酒「鈴木」を鈴木隆広さんが造り、生酛造りに初めて挑戦しました。「鈴木」は2020年時点でも造り続けられています。

全国新酒鑑評会では、平成14酒造年度以降に9回入賞しています。そのうち金賞は平成26・27・28酒造年度の3年連続で、入賞は平成14・16・18・23・25酒造年度と令和6酒造年度です。出品商標はいずれも「寒梅」です。このほか蔵の発表では、平成7・8・12酒造年度にも金賞を受けています。

関東信越国税局酒類鑑評会では、第73回(平成14年)に受賞者として名を連ね、第74回(平成15年)の吟醸酒の部、第81回(平成22年)の吟醸酒の部、第87回(平成28年)の吟醸酒の部と純米酒の部、第88回(平成29年)の吟醸酒の部で、それぞれ優秀賞を受賞しています。第75回(平成16年)には、出品酒の中から1場だけが選ばれる最優秀賞を受けました。蔵の発表では、平成13年(春・秋)から16年にかけて5季続けて同鑑評会で受賞しています。

埼玉県春季清酒鑑評会では、平成28酒造年度に杜氏の鈴木隆広さんが技術優秀賞を受け、平成29酒造年度と令和7酒造年度にも入賞しています。

酒造りの特徴

仕込みに使う水は、足利政氏を開祖とする甘棠院の井戸水です。仕込みの時期には毎日この水を汲みに行き、酒質に適したきれいな中軟水を使っています。米は、埼玉県の蔵元として県内産にこだわり、埼玉県オリジナルの酒造好適米「さけ武蔵」を中心に使います。さけ武蔵だけでは年間に使う米のすべてをまかなえないため、埼玉県独自の食用米「彩のかがやき」を主力の純米吟醸などにも使い、酒米と食用米の両方で酒造りを進めています。

麹造りでは、小蓋麹法と箱麹法を使い分けています。小蓋麹法は、麹菌をふって蒸した米を小さな木箱に小分けして管理する方法で、温度や乾燥の具合を細かく調整できる反面、作業量が増えて手間がかかります。精米歩合の低い大吟醸のような酒以外では通常選ばれない製法ですが、目指す酒質に必要な麹を得るため、古くから伝わるこのやり方を積極的に取り入れています。

仕込みは、目と手の行き届く小さな規模で行い、きれいでバランスのよい酒を目指しています。圧搾には薮田式自動圧搾機を使ってきましたが、老朽化が進んだため2016年ごろから更新を考え始め、2019年時点でものづくり補助金の採択を受けています。2020年にはクラウドファンディングで、彩のかがやきを精米歩合50%と40%に磨いた純米大吟醸の無濾過生原酒を限定販売し、40%のほうは生もと系の仕込みを蔵が現代向けにアレンジして醸しました。

2022年時点の商品には、大吟醸、純米吟醸「さけ武蔵」、純米吟醸「久喜」、純米酒「米の恵み」、樽酒、普通酒の「寒梅」、本醸造生酒、吟醸生貯蔵酒「吟子」のほか、埼玉県越生町の梅を使った梅酒、杏酒、柚子酒などのリキュールがありました。このほか大吟醸雫酒「飛翔天」は、「袋吊り」という圧力をかけない方法でしぼった大吟醸です。

代表銘柄

寒梅

寒梅は、文政4年創業の寒梅酒造の看板銘柄で、社名の由来でもあります。雪の中で万花に先駆けて咲く梅を詠んだ漢詩の一節「魁春開雪中」にちなみ、毅然として清楚な気品を持つ花のような酒造りを願って名付けられたと蔵は伝えています。2022年時点の商品では、普通酒の「寒梅」を飲みあきしないコクのあるまろやかな味わいとし、梅酒や杏酒などのリキュールにも寒梅の名を冠していました。純米吟醸「久喜」など、蔵の商品の多くをこの名のもとで展開しています。全国新酒鑑評会にはこの商標で出品しています。

見学・購入

蔵見学
あり(要事前確認)
直売所
蔵の正面にある店舗兼事務所で販売しています。定休日は日曜・月曜(不定休)です(2022年時点)。
補足
2023年時点では、蔵見学は無料で完全予約制でした。見学を希望する場合は、あらかじめ蔵へ連絡が必要です。最寄りは久喜駅で、徒歩約3分です。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

蔵の基本情報

所在地
埼玉県久喜市久喜中央2-9-27
創業
1821年
公式サイト
www.kanbai.co.jp

出典

japansake.or.jp / saisake.com / sai-hataraku.jp / nom2.jp / web.archive.org / makuake.com / anchorman-inc.tokyo / nta.go.jp / nrib.go.jp / houjin-bangou.nta.go.jp

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