森酒造店
代表銘柄:飛鶴
千葉県
CHIBA
千葉県君津市愛宕に位置する森酒造店は、明治初期に創業した酒蔵です。大正5年(1916年)に、それまでの酒銘「愛菊」から代表銘柄の名称を「飛鶴(とびつる)」へと改称しました。
房総丘陵の自然豊かな環境の中に佇み、仕込み水には蔵の敷地内にある井戸から汲み上げる愛宕山麓の湧水を使用しています。酒米は主に地元千葉県産のものを使用し、手造りの伝統を受け継いだ酒造りを続けています。
効率的な大量生産を行わず少人数で丁寧な仕込みを行っており、ほぼすべての工程を機械に頼らず手作業で行っています。搾りの工程では、すべてのお酒で酒槽を用いる伝統的な「槽搾り」を採用している点が特色です。弱い圧力で搾るため手間や労力がかかりますが、やさしくじっくりと仕上げることができます。普段の食卓で楽しめる酒造りを重視しており、造られたお酒の多くは地元を中心に親しまれています。
森酒造店の歩み
森酒造店は、千葉県君津市愛宕にある小さな酒蔵です。名水の里として知られる久留里の西方、愛宕山を背にした房総丘陵の山里にあり、明治初期の創業以来、森家が代々受け継いできました。2011年時点では、創業から130年余りを数える蔵として自らを紹介していました。
代表銘柄の「飛鶴(とびつる)」は、大正5年(1916年)にそれまでの「愛菊」という銘柄を改めて生まれました。2011年時点では、越後杜氏の熟練の技のもと、あくまでも手造りにこだわる酒造りを続けていました。「醪(もろみ)の声を聞きながら、一本一本じっくりと丁寧に仕込んでいきます」というのが、当時の蔵の姿勢です。
2008年4月20日には、富津市の居酒屋「はいから屋」のプロデュースで、初めての試みとなる酒蔵ライブを開いています。
当主の森さんは「お酒の好みは千差万別」と考え、万人に好きと言ってもらう酒ではなく、10人中2、3人でも本当に気に入ってもらえる酒を、きちんと心をこめてつくりたいと語っています。時代に流されず独自のスタイルを貫く蔵で、造られる酒のほとんどは地元の人びとに飲まれています。
君津市は、首都圏の1都7県の市町村で最多の日本酒の酒蔵を有する市で、市内の6蔵と富津市の2蔵を合わせて「かずさ八蔵」と呼んでいます。2026年9月に君津市が開催を予定していた「第9回きみつの地酒まつり」でも、森酒造店はこのかずさ八蔵の一つとして紹介されました。
酒造りの特徴
仕込み水は、蔵の敷地内の井戸から汲み上げる愛宕山麓の湧水で、蔵は豊かな地下水に恵まれた環境にあります。酒米は9割が千葉県産で、気軽に飲めるお酒にじっくり時間をかけることを大切にしています。
効率的な大量生産は行わず、ひとつひとつの酒を少人数で丁寧に仕込みます。ほぼすべての工程を機械に頼らず、手作業で進めているのが特色です。搾りには、すべての酒で酒槽(さかぶね)を使う槽搾りを採用しています。醪を小さな酒袋に入れて弱い圧力で搾るため手間も労力もかかりますが、やさしくじっくりと仕上げることができます。
定番には、大吟醸、純米吟醸、純米酒、特別純米酒の「上望陀」、純米酒の「ぽんぽこ囃子」などがあります。大吟醸は千葉県産の五百万石を精米歩合50%で仕込み、日本酒度は+3、酸度は1.3で、フルーティな香りとすっきりした飲み口の淡麗辛口です。純米酒は千葉県産のふさこがねを精米歩合60%で仕込み、日本酒度+1、酸度1.9の濃醇辛口で、米の旨みを感じられるコクのある飲み口です。純米吟醸は兵庫県産の酒造好適米・北錦を精米歩合60%で使い、日本酒度+2、酸度1.8で、冷やして楽しむすっきりとしたタイプです。
特別純米酒「上望陀」は、地元上総の木更津市上望陀産のふさこがねを100%使い、精米歩合は60%、日本酒度+2、酸度1.9です。燗にするとさらにおいしくなります。2011年時点では、この上望陀は自然乾燥米と水だけで仕込む純米酒として紹介されていました。ぽんぽこ囃子は、狸囃子をモチーフにしたラベルの純米酒です。千葉県産のふさこがねを精米歩合60%で仕込み、日本酒度+1、酸度1.9で、米のうまみとコクがあり、後味にキレがあるのが特色です。
2011年時点では、このほかに、米と水に少量の醸造用アルコールを加えて仕込むやや辛口の本醸造酒と、本醸造酒をそのまま瓶詰めした本醸造原酒を扱っていました。本醸造原酒はアルコール度数が高く、氷を浮かべてロックでも楽しめるお酒です。また、大吟醸を出品酒と同じ「首吊り」の方法でしぼった雫酒や、自家生産のうりやきゅうりを飛鶴の酒粕で漬けた粕漬も扱っていました。粕漬は酒粕・砂糖・塩のみで漬け、保存料などの添加物は使わないものでした。
代表銘柄
飛鶴
大正5年に「愛菊」から改めた、蔵の代表銘柄です。コクのある飲み口で、のどごしには柔らかさがありながらもキレのある味わいが特長です。愛宕山麓の井戸水と千葉県産米で仕込み、すべての酒を酒槽で搾ります。久留里の西方、愛宕の蔵で造られ、地元の人びとに飲まれてきた地酒で、純米酒から大吟醸まで幅広い商品がそろいます。
見学・購入
- 蔵見学
- あり(要事前確認)
- 直売所
- 蔵で小売りをしています。営業は月曜から土曜の9時から17時までで、日曜と祝日は定休日です。2025年12月時点では、しぼりたての本醸造無濾過生原酒が四合瓶と一升瓶で店頭にありました。本醸造酒や普通酒も扱っています。2011年時点では、電話・FAX・メールで注文を受けて宅配で届けており、箱入りのギフトセットも用意していました。
- 補足
- 蔵見学と試飲は事前に連絡が必要です。アクセスは、久留里駅から車で約5分(約3キロ)、館山自動車道の姉崎袖ヶ浦ICから久留里・鴨川方面へ約30分です。駐車場もあり、2017年時点では3台程度でした。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
蔵の基本情報
- 所在地
- 千葉県君津市愛宕202
- 公式サイト
- www7b.biglobe.ne.jp
出典
biglobe.ne.jp / sake-labo.com / tre-navi.jp / perie.co.jp / kotobank.jp / chibasake.com / chiba-sake.jp / www7b.biglobe.ne.jp / city.kimitsu.lg.jp / inuyamashi.hateblo.jp
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