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五條酒造

代表銘柄:五神

奈良県

NARA

1924年創業

五條酒造の建物
五條酒造の建物(2021年撮影)「Gojo Shuzo 2021-09 ac.jpg」 — 写真:Asturio Cantabrio / CC BY-SA 4.0縮小・WebP変換

五條酒造は1924年(大正13年)に奈良県五條市で創業した酒蔵です。代表銘柄の「五神(ごしん)」は、五條市の「五」と酒を供する「神」に由来し、「五條市に『五神』のない店はない」と言われるほど地元で親しまれています。

仕込み水には金剛山系から湧き出る自家井戸のやや軟水の伏流水を使用。伝統ある但馬流の手造りの良さを生かし、少量生産できめ細やかな酒造りを行っています。原料米には奈良県推奨の酒造好適米「露葉風」を用いるほか、特別純米酒には地元の契約農家が化学肥料を使わずに栽培したキヌヒカリを採用しています。昔ながらの技術を守りつつ最新設備も取り入れ、酒の種類に応じた熟成温度管理を徹底することで、熟成により旨味が広がる「秋晴れのするお酒」を目指しています。現在では地元のみならず、全国や海外への出荷も行われています。

五條酒造の歩み

奈良県五條市は、明治維新の魁といわれる天忠組ゆかりの地です。北に金剛山、南に紀伊の山並みを望み、市の中央を吉野川が流れる風光明媚な土地で、五條酒造はこの五條の地で大正13年(1924年)に創業しました。初代は中元藤浩で、吉野山系で鉱脈を見つけたことをきっかけにさまざまな事業に乗り出した中のひとつが酒造りだったと、蔵では伝え聞いています。

銘柄の「五神」は、酒は古来より神様に供し、冠婚葬祭を神様と共にしたと伝えられることから「神」の字を取り、五條の「五」と語呂よく合わせて名づけたもので、創業時から販売されています。「五條市に『五神』のない店はない」といわれるほど地元で親しまれ、地元で一番人気を誇るのは「五神・金ラベル」です。

現在の代表取締役は4代目の中元英司さんです。昭和39年生まれで、同志社大学大学院工学研究科で分析化学を専攻し、大日本印刷で製造・技術開発・TPM・品質保証に携わったのち、平成27年に4代目として代表取締役に就任しました。酒類総合研究所の第48回清酒製造技術講習も修了しています。経営理念は「未来の酒文化を創発する小さな酒蔵として伝統技術の継承と発展によりお客様の食文化に役立てるよう社会に貢献する。」で、近年は海外への輸出も始めています。

2019年の時点では、2016年ごろから、南北朝時代に南朝が行宮を置いた五條の地名を冠した無濾過生原酒のシリーズ「賀名生(あのう)」も展開していました。

全国新酒鑑評会では、平成14酒造年度に金賞を受け、同年度以降の入賞は計9回です。平成29酒造年度から令和2酒造年度までは4年連続で、令和6酒造年度にも入賞しました。大阪国税局清酒鑑評会では、令和元年度から令和7年度まで7年連続で優秀賞を受けています。部門は令和2年度が吟醸酒、ほかの6回は燗酒用清酒です。

海外や専門のコンテストでも評価を得ています。ワイングラスでおいしい日本酒アワードでは「五神 大吟醸 山田錦」が2018年以降に金賞を6回受け、2024年にはプレミアム大吟醸部門の最高金賞に選ばれました。全米日本酒歓評会の大吟醸A部門(精米歩合40%以下)では、同じ酒が2018〜2024年度に金賞3回、銀賞3回です。全国燗酒コンテストでは、お値打ちぬる燗部門で2017年に「五神 本醸造」、2018年に「五神 上撰 本醸造」が金賞を受けました。

酒造りの特徴

蔵のある五條は、冬になると金剛山から冷たい北風が吹きおろす土地で、酒造りに向くやや軟水の伏流水が井戸に溢れます。仕込みには金剛山系の伏流水を蔵の自家井戸から汲んで使います。造りは伝統の但馬流で、昔ながらの手造りの良さを活かし、少量生産ならではのきめ細かい作業で芳醇な酒に仕上げています。手造りの良さを残しながら、近代的な設備も取り入れています。

酒の熟成にも力を入れており、種類に応じて氷温度以下から常温までの範囲で、それぞれの酒に適した温度を保って熟成させます。よい酒のたとえにいわれる「秋晴れのするお酒」を目指す考え方です。純米大吟醸の「斗瓶囲い」は、氷温下で斗瓶に受けた雫を熟成させる量産のできない酒です。

大吟醸と純米大吟醸の「山田錦」は、精米歩合40%まで磨いた山田錦を100%使い、協会9号系の酵母で仕込みます。純米大吟醸の「山田錦」「神秘薫」「斗瓶囲い」は、一年で一番寒い時期に長期低温発酵でゆっくり醸します。精米歩合50%の備前雄町を使った純米大吟醸と、奈良県推奨の酒造好適米「露葉風」を100%使った純米大吟醸「まほろばの雫」もあります。

純米系では、当地の農家と特別に契約し、化学肥料を使わずに栽培したキヌヒカリで醸す特別純米酒があります。金剛山の南斜面にある米の耕作地は、金剛山系の清水と夏の太陽の恵みを受け、少量ながら良質の米がとれることで知られています。日本酒発祥の地とされる菩提山正暦寺の菩提もとから分離した酵母「奈良うるはし」を使い、奈良県産キヌヒカリで仕込む純米酒もあります。リキュールにも力を入れ、地元産の梅を使った梅酒や、高知県産の土佐ゆずを使ったゆず酒を造っています。

代表銘柄

五神

五條酒造が創業時から販売する主力銘柄で、大吟醸から本醸造まで幅広く揃います。地元で一番人気の「金ラベル」は精米歩合71%の普通酒で、甘味、辛味、酸味、香りのバランスがよいやや辛口です。ぬる燗とあつ燗が特におすすめの飲み方で、おでんや鍋、焼き魚とも合います。山田錦を40%まで磨いた大吟醸は、ワイングラスでおいしい日本酒アワード2024の最高金賞を受けました。

見学・購入

直売所
公式オンラインショップのほか、五條市内のうのかわ酒店、奈良市のなら泉勇斎、イオン五條店などで購入できます。
補足
JR和歌山線の五条駅から徒歩3分です。1800坪の敷地内には、大正時代のものと思われる吉野杉の酒樽を使った茶室「壷中庵(こちゅうあん)」があり、にじり口や水屋、炉も備えています。見学の可否や条件は電話(0747-22-2079)でお問い合わせください。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

蔵の基本情報

所在地
奈良県五條市今井1丁目1-31
創業
1924年
公式サイト
sake-goshin.com

出典

sake-times.com / sake-goshin.com / coreserver.jp / narawashi.jp / jbc-web.info / the-kansai-guide.com / nrib.go.jp / nta.go.jp / finesakeawards.jp / sakeappraisal.org / kansake.jp / naraizumi.jp / web.archive.org

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