瀬古酒造
代表銘柄:忍者・大甲賀
滋賀県
SHIGA
1869年創業
滋賀県甲賀市甲賀町(忍者の里)に位置する瀬古酒造は、1869年(明治2年)創業の酒蔵です。古代琵琶湖の底にあたるこの地域は、地元で「ずりんこ」と呼ばれるミネラル豊富な粘土質土壌に恵まれ、質の高い米が育つ地として知られています。同蔵では甲賀の米と、敷地内の井戸から湧き出る鈴鹿山系伏流水を使うことにこだわり、将来は甲賀の米だけで純米酒を造ることを目指しています。代表銘柄は登録商標でもある「忍者」や「大甲賀」です。伝統的な手法を守りつつ、華やかさよりも食事に寄り添う食中酒を目指した酒造りを行っています。
東京で広告関係の仕事に携わっていた5代目蔵元兼杜氏の上野敏幸氏のもと、米の違いによる味わいの変化を楽しむ「忍者 テロワールシリーズ」や、土塀蔵で熟成させた「忍者 篤丸(純米大吟醸五年古酒)」など、地域の魅力や個性を活かした取り組みを展開しています。主な受賞歴として、フランスの日本酒コンクール「Kura Master 2019」にて「忍者 NEO」が純米酒部門プラチナ賞を受賞しています。
瀬古酒造の歩み
瀬古酒造は、滋賀県甲賀市甲賀町上野にある酒蔵です。創業は明治2年(1869年)で、米屋から酒造業に転じたのが始まりです。蔵のある甲賀は忍者発祥の地として知られる山里で、琵琶湖の南方、鈴鹿山系の豊かな自然に囲まれています。古代には琵琶湖の底だったため、地元で「ずりんこ」と呼ばれる粘土質の土壌に恵まれ、昔から質の高い米を産する関西の米どころでもあります。冬の厳しい寒さと豊富な天然水が、この地の酒造りを育んできました。
昭和27年に株式会社となり、昭和49年には消費者への直売に転じて七耀会に加盟しました(銘柄は「ふるさと」)。昭和54年に七耀会を脱退し、虹の宴全国酒類協同組合に加盟して、関西地区の生協組合員向けの直売を主な売り先とするようになりました(銘柄は「虹の宴」)。昭和62年からは関西地区のみを担当しています。販売会社の株式会社コメセは昭和50年の設立です。2014年2月時点では、関西地区の会員直売、生協、地元の小売店が主な売り先で、東京都内の小売店での販売はなく、都内では飲食店の一部で取り扱われていました。
蔵を率いるのは五代目蔵元の上野敏幸さんで、杜氏を兼ねています。2014年2月時点では代表取締役社長でした。埼玉県の出身で、東京で広告関係の仕事をしていました。出版社に勤めていた妻と出会って結婚し、瀬古酒造は妻の実家にあたります。酒造りはほとんど独学で始め、2002年ごろに能登杜氏から上野さんへ酒造りの責任者が替わりました。先代の社長は学者肌で、能登杜氏を招きながら自らも酒造りに加わる、当時としては珍しいスタイルでした。
東京など蔵の外へも発信してきました。2010年には湯山玲子さん主宰の「美人寿司の夜」で「忍者」を提供し、2014年9月には銀座松屋で試飲販売会を開いて、蔵元も店頭に立ちました。2019年には、フランスの日本酒コンクール Kura Master で「純米吟醸 忍者 ネオ」が純米酒部門のプラチナ賞を受賞しています。
2022年12月には東京のセルリアンタワー東急ホテルの日本料理店「Japanese Cuisine 桜丘」で、ひとつの酒蔵の酒をその土地の食材と合わせて味わう「酒蔵巡り」の回が開かれ、好評を受けて2023年9月に第2回「忍者ナイト in 桜丘」が企画され、大甲賀ひやおろしや忍者シリーズなど計6種を、滋賀県の食材も取り入れたコースに合わせて供する内容でした。2025年3月の「春の東海道酒蔵めぐり」では、JR貴生川駅前の会場に集まる甲賀エリアの10蔵に名を連ねました。
酒造りの特徴
上野さんのこだわりは、甲賀の米と水を使うことです。水は敷地内の地下水で、鈴鹿山系の伏流水にあたり、まろやかでありながらきりっとした味わいが酒を引き締めます。米は、2023年時点ではすべてを甲賀産にするまでには至っておらず、ゆくゆくは甲賀の米だけで酒を造りたいと上野さんは語っています。蔵は明治2年の創業以来、地元の米と純米酒にこだわる酒造りを掲げており、現在の商品案内も純米、特別純米、純米吟醸、純米大吟醸だけで構成されています。
目指すのは、華やかさよりも食事に寄り添う食中酒です。蔵は、伝統的な手法を守りながら蔵人の魂までも注ぎ込んだ酒であることを心がけています。2014年に扱っていた「大甲賀しぼりたて一番 純米無濾過生原酒」は、甲賀産の新米の日本晴と鈴鹿山系の天然水を使い、昔ながらの三段仕込みで醸した酒でした。
米の違いを味に映す試みも続けています。純米吟醸の「忍者」には、吟吹雪を使った無濾過、美山錦を使った NEO、玉栄を使った PLUS があります。また、「純米吟醸 忍者 テロワールシリーズ」の3本について、上野さんは酵母や麹菌、水の割合は同じにして米だけを変え、味わいの違いを感じてほしいと話しています。吟吹雪は滋賀県が1990年代初めに吟醸酒用に開発した酒造好適米で、山田錦を母系、玉栄を父系とします。
ほかに、播州産の愛山を使った純米大吟醸「忍者 l'amour」や、滋賀県産の山田錦を45%まで磨いた純米大吟醸「篤丸」もあります。
季節の酒も多く、新酒のしぼりたて、秋のひやおろし、春の花にごりなどを出しています。2023年2月には、忍者の日にあたる2月22日にちなんで、純米「忍者」しぼりたて一番のうすにごり・微発泡を限定100本で予約受付しました。
代表銘柄
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忍者
蔵の代表銘柄で、登録商標です。現在の商品は純米系で、特別純米は吟吹雪を60%まで磨き、じっくり低温発酵させた原酒を生のまま低温貯蔵した生貯蔵酒です。純米吟醸は吟吹雪の無濾過、美山錦100%の NEO、玉栄の PLUS があり、いずれも滋賀県産の米です。NEO は2019年の Kura Master で純米酒部門プラチナ賞を受賞しました。純米大吟醸には l'amour や、蔵の土塀蔵で熟成させた五年古酒の篤丸があります。
楽天で商品を見る大甲賀
定番は滋賀県産の日本晴を100%使い、精米歩合70%で仕込む純米酒のシリーズです。「純米大甲賀」は冷やでもお燗でも楽しめる酒で、ほかに超辛口、生原酒を冷蔵貯蔵してそのまま瓶詰めした生生、秋のひやおろし、新酒のしぼりたて一番などがあります。春の季節商品「花にごり」は精米歩合60%で、甘さ控えめの大人のにごりです。限定版は滋賀県産の秋の詩を使います。「純米 大甲賀」の発売は2013年5月です。
見学・購入
- 直売所
- 公式サイトの通販でクレジットカード決済により購入できます。東京の未来酒店(セントラルスクエア恵比寿ガーデンプレイス店)が取扱店として案内されています。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
蔵の基本情報
- 所在地
- 滋賀県甲賀市甲賀町大字上野1807番地
- 創業
- 1869年
- 公式サイト
- www.sekoshuzo.co.jp
出典
sakagura-press.com / sekoshuzo.co.jp / sakeworld.jp / japansake.or.jp / kosuga-saketen.com / ameblo.jp / kuramaster.com / city.koka.lg.jp / web.archive.org
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