SAKE BREWERY — FUKUSHIMA

有賀醸造

福島県白河市東釜子字本町96 1774年創業

紹介

1774年(安永3年)創業。江戸時代末期、白河市東地区(旧釜子村)に越後高田藩の陣屋が置かれた際、大名より酒造りを命じられたことを起源とする酒蔵です。代表銘柄には創業の起源にちなむ「陣屋」や、百福万来の象徴である左馬を掲げた「生粋左馬」などがあります。

那須連峰や阿武隈川に囲まれた肥沃な大地の中硬水を仕込み水に使用し、「フレッシュ、ライト、ドライ」な料理を引き立てる食中酒造りを目指しています。生命科学の研究者から転身した杜氏・有賀裕二郎氏によるデータや分析に基づく醸造アプローチや、日本酒の製法を応用した「虎マッコリ」の製造など、既成概念にとらわれない酒造りが特徴です。

2022年の全国新酒鑑評会では「陣屋」が金賞を受賞しました。2024年に創業250周年・会社設立100周年を迎え、老朽化した蔵の建て替えによる新蔵「生粋蔵」の建設・稼働を進めるなど、新たな酒造りに取り組んでいます。

歴史

福島県白河市東釜子の有賀醸造は、1774年(安永3年)の創業です。江戸時代、この地域は越後高田藩(現在の新潟県上越市周辺)の飛び地でした。藩が地域統治のための陣屋を東釜子に置いた際、大名から酒造りを命じられたことが創業のきっかけとなり、御用蔵として歩みを始めました。蔵は旧街道沿いに位置し、かつては和菓子屋や麹屋、味噌屋なども軒を連ねる歴史ある町並みの一角にありました。創業当初から「有の川」の酒銘で地域に親しまれてきました。

2011年の東日本大震災は、蔵の歩みに大きな転機をもたらしました。当時、東北大学大学院で生命科学(免疫)の研究に取り組んでいた有賀裕二郎氏は、震災を機に地元のために働く道を選び、実家の蔵へ戻りました。福島県の清酒アカデミー職業能力開発校で酒造りを一から学び、2012年から杜氏として醸造を主導しています。裕二郎氏は十一代目にあたり、兄で専務の有賀一裕氏とともに、地域復興への思いを込めた新ブランド「陣屋」「生粋左馬」を育ててきました。事業内容は日本酒製造・販売で、従業員数はおよそ10名です。

有賀醸造は2024年に創業250周年と会社設立100周年を迎えました。震災で損傷した旧来の蔵は解体され、2025年10月には新蔵「生粋蔵」が完成し、稼働を開始しています。

酒造り

仕込み水には、西の那須連峰、南の八溝山地に囲まれ、一級河川・阿武隈川の水源域にあたる白河の中硬水を使用しています。福島県産の酒造好適米「夢の香」や「五百万石」、福島県オリジナル酵母を中心に用い、地域の水・米・菌を生かして「フレッシュ、ライト、ドライ」な食中酒を目指す酒造りを行っています。

杜氏の有賀裕二郎氏は、研究者時代に培ったデータ分析の手法を醸造に応用しています。米の吸水率の計算や麹室の温度管理などに実験的なアプローチを取り入れ、白河の水質特性を生かしたドライな味わいの酒を追求しています。

既成概念にとらわれない酒造りにも力を入れており、父である十代目・有賀義裕氏は日本酒の製法を応用した和マッコリ「虎マッコリ」を開発しました。米のみを原料とし、添加物や加熱殺菌を行わない生しぼりで仕上げた一本で、開発には15年の歳月をかけたといいます。このほか、カレーに合う日本酒づくりにも挑戦するなど、様々な醸造の可能性を追求しています。

蔵データ

所在地

福島県白河市東釜子字本町96

創業

1774年(福島県)

公式サイト

arinokawa.net

代表銘柄

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陣屋:陣屋は、創業時に蔵の裏手に置かれた陣屋にちなんで名付けられた銘柄で、2013年に新ブランドとして立ち上げられました。特別純米や大吟醸には福島県産の酒造好適米「夢の香」と福島県オリジナル酵母を使用し、特別純米は穏やかな香りと、綺麗な旨味・甘味・酸味のバランスが持ち味です。兵庫県産山田錦を用いた大吟醸PREMIUMは華やかな香りに、きれいな甘味と旨味が広がり、切れ味の良い余韻に仕上げています。令和4酒造年度(2023年5月発表)の全国新酒鑑評会では金賞を受賞し、2年連続の受賞となりました。

生粋左馬:生粋左馬(きっすいひだりうま)は、左馬(さかさまに描かれた馬)が人や福を引き寄せるという言い伝えに由来し、開運出世や家運隆盛、商売繁盛、健康長寿の象徴として親しまれてきた図案を冠した銘柄です。杜氏の有賀裕二郎氏が酒造りを学び始めて2年目の2014年、福島県の鑑評会で初の金賞を受賞しました。純米吟醸は福島県産「夢の香」とオリジナル酵母でふくよかな甘みとキレのある余韻に、純米は「五百万石」で穏やかな香りとはっきりした酸・甘みのバランスが取れたドライな味わいに仕上げています。

見学・購入

蔵見学

あり(要事前確認)

直売所

直売所では無料で3〜4種類の試飲ができるほか、全商品を店頭で購入できます。公式サイトのオンラインショップでも通信販売を行っており、駐車場は10台分用意されています。

補足

蔵見学は通年10時から15時まで、要事前予約で受け付けていますが、12月1日から翌年1月の成人の日までは繁忙期のため見学を休止しています。宿泊しながら一升瓶120本分を自分のブランド酒として仕込める体験も行われています。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

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出典

japansake.or.jp / sakenomy.jp / arinokawa.net / fukunosake.com / do-fukushima.or.jp / tohoku-sakurakaido.jp / f-sake.com / mori-onlineshop.com / sakagura-press.com / shirakawa315.com / saketime.jp

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