笹の川酒造
代表銘柄:笹の川
福島県
FUKUSHIMA
1765年創業
福島県郡山市に位置する笹の川酒造は、江戸時代の明和2年(1765年)に創業した酒蔵です。代表銘柄である「笹の川」などの日本酒をはじめ、焼酎、リキュール、合成清酒など多岐にわたる酒類を製造しています。また、現存する東北最古のウイスキーメーカーとしても知られ、敷地内に安積蒸溜所を構えるなど多角的な展開を行っています。日本酒造りにおいては、普段の料理や会話を引き立てる飲みやすく優しい味わいと、飲み飽きしない後味の良さを目指しています。
女性杜氏による酒造りや、県内屈指の辛口酒「福島一辛口 いち」の開発といった新しい試みにも意欲的に取り組んでおり、全国新酒鑑評会での金賞をはじめ福島県酒造組合の鑑評会でも金賞を受賞した実績があります。
笹の川酒造の歩み
笹の川酒造の歴史は、江戸時代の宝永7年(1710年)に猪苗代湖南の舟津に住んでいた山口家に酒造りにまつわる記録が残っていることにさかのぼります。寛保2年(1742年)に一族は郡山の地に移り、明和2年(1765年)に酒の醸造と販売を始めました。初代・朝之丞宗友から数えて、現在の代表取締役・山口哲蔵は十代目にあたります。蔵の名「笹の川」は、古くから日本酒を指した「酒々(ささ)」の音に由来し、どんなに強い風にも折れずしなやかに立つ笹のような蔵でありたいという願いが込められています。
大正9年(1920年)に株式会社山口酒造店が設立され、昭和7年(1932年)には山桜酒造合資会社も設立されました。昭和32年(1957年)に郡山市中町から現在の笹川の地に移転し、昭和36年(1961年)に明和蔵が落成、昭和41年(1966年)には笹の川酒造株式会社が発足します。平成10年(1998年)には山桜酒造と笹の川酒造が合併し、笹の川酒造株式会社を存続会社とする現在の体制になりました。
笹の川酒造は清酒だけでなく、昭和15年(1940年)に合成清酒、昭和21年(1946年)にウイスキー、昭和23年(1948年)に焼酎・アルコール、昭和35年(1960年)にはジンやウォッカなど洋酒の製造免許を取得し、早くから多角的な酒類製造に取り組んできました。平成27年(2015年)には創業250周年記念事業としてポットスチルの導入を決定し、翌平成28年(2016年)3月から蒸留を開始して敷地内の安積蒸溜所を稼働させています。
令和元年(2019年)には安積蒸溜所に木製発酵槽が落成し、令和3年(2021年)には清酒の新しい壜詰工場が完成するなど、清酒とウイスキーの両輪で設備投資を続けています。
酒造りの特徴
笹の川酒造は自らを「風の酒蔵」と呼んでいます。磐梯山から猪苗代湖を渡って郡山盆地に吹き込む乾いた北風が、酒造りに欠かせない環境をつくっていると考えているためです。仕込みに使う米は福島県産にこだわり、福乃香や天のつぶといった県産米の個性を引き出す造りを心がけています。杜氏の山口敏子さんが酒造りを率いる一方、社長の山口哲蔵さんは、構えずに普段の食卓や会話を引き立てる酒を理想とし、味わい深くすーっと切れるあと味を目指していると語っています。
代表商品のひとつが、本醸造酒「福島一辛口 いち」です。日本酒度+22以上で、蔵は福島県で一番辛口をうたう酒として送り出しています。特別純米酒「山桜」や、福島県が開発した酒造好適米「福乃香」を100%使用した純米吟醸「ふ」なども看板商品として造られています。
全国新酒鑑評会では、平成14酒造年度以降に平成14・15・17・18・19・20・22・23・24・25・26・29・30酒造年度と令和3・6・7酒造年度の計16回入賞しており、うち金賞は平成17酒造年度・平成23酒造年度・平成26酒造年度・令和6酒造年度・令和7酒造年度の5回です。令和6酒造年度に金賞を受賞した大吟醸生原酒は「瞬香秀凍」として数量限定で発売されました。
清酒の評価は全国新酒鑑評会にとどまらず、福島県春季鑑評会と秋季鑑評会では平成24年(2012年)から令和4年(2022年)にかけて金賞受賞を重ね、仙台国税局東北清酒鑑評会や南部杜氏自醸清酒鑑評会でも金賞や優等賞を受けています。直近の令和7年(2025年)には第106回南部杜氏自醸清酒鑑評会で「明和蔵」が優等酒となり、同年の福島県秋季鑑評会でも「明和蔵」「開成」が金賞を受賞しました。
令和8年(2026年)にはイタリアで開かれた日本酒コンテスト「ミラノ酒チャレンジ2026」の本醸造部門で「福島一辛口 いち」が最高賞のプラチナ賞を受賞し、大吟醸「明和蔵」もダブル金賞とグッドデザイン賞を獲得しました。このほか、特別純米「山桜」がワイングラスでおいしい日本酒アワードや全国燗酒コンテストで金賞・最高金賞を重ねており、令和3年(2021年)にはフェミナリーズ世界ワインコンクールで純米吟醸生春酒・純米酒が金賞を受賞しています。
昭和62年(1987年)には大吟醸「笹の川」がモンドセレクションで金賞最高賞を受けており、昭和期から近年まで清酒の受賞歴を重ねてきました。
代表銘柄
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笹の川
「笹の川」は蔵の中核をなす看板銘柄です。佳撰・上撰から辛口、純米酒まで幅広いラインアップを持ち、普段の食卓に寄り添う飲みやすさを大切にしています。「天のつぶ昔仕立て純米酒」は全国燗酒コンテスト2025のお値打ちぬる燗部門で最高金賞を受賞しました。全国新酒鑑評会でも平成14酒造年度以降に計16回入賞し、うち5回は金賞を受けています。
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- 蔵見学
- あり(要事前確認)
- 直売所
- 笹の川酒造内に直営ショップがあります(平日9時から16時、土日祝・年末年始・お盆・9月9日の創業記念日は休業)。オンラインショップでも購入できます。
- 補足
- 敷地内の安積蒸溜所では無料見学(毎週水曜13時30分から14時30分、祝日を除き12月は休止、先着5名の事前予約制)と、有料のプレミアムコース(毎月第2金曜、お一人様11,000円、2026年からは抽選制)が開催されています。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
蔵の基本情報
- 所在地
- 福島県郡山市笹川1丁目178
- 創業
- 1765年
- 公式サイト
- www.sasanokawa.co.jp
出典
fukushima-dc-cp.jp / sasanokawa-shop.com / maff.go.jp / sasanokawa.co.jp / wikipedia.org / sakenomy.jp / fukunosake.com / nrib.go.jp
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