利休蔵
代表銘柄:千利休・MOZU(百舌鳥)
大阪府
OSAKA
1899年創業
利休蔵は、神戸市東灘区で1899年(明治32年)から酒造りを続けた蔵を前身とします。かつて灘や伏見と並ぶ銘醸地であった大阪府堺市では1971年に最後の蔵が閉蔵し、酒造りが途絶えていました。しかし地酒の復活を目指すプロジェクトにより2014年に堺市へ蔵を移転・設立し、約44年ぶりに堺での酒造りを再開しました。
代表銘柄は堺出身の茶人・千利休にちなんで命名された「千利休」です。仕込み水には金剛山系の湧き水、原料米には主に兵庫県産の山田錦を使用し、小仕込み・手造りに徹しています。さらに堺らしい「甘い酒」を追求するため、極めて手間のかかる「八段仕込み」などの技術も導入しています。
「ワイングラスでおいしい日本酒アワード2023」での最高金賞受賞や全国新酒鑑評会での金賞受賞をはじめ、国内外で数々の賞を獲得しています。
利休蔵の歩み
堺は江戸時代、灘や伏見と並ぶ酒造地域として知られました。明治のころには95軒あまりの酒蔵があり、大正時代までは酒造業が堺の製造業の首位を占めていたと、蔵は説明しています。しかし昭和に入ると衰退に向かい、1971年に最後に残っていた1軒が閉じて、堺から酒蔵が姿を消しました。
その堺に再び酒造りの灯をともそうと、地元の有志が集まって立ち上がります。蔵の沿革は明治32年(1899年)の創業にさかのぼり、平成25年(2013年)までの114年間は神戸市東灘区で酒造りを続けていました。この流れをくむ形で東灘から堺へ移り、2014年12月に堺市堺区北花田口町で清酒の製造を始めます。2015年2月に新酒の第一号が完成し、堺の茶人・千利休にちなむ銘柄「千利休」が誕生しました。堺での酒造りは、およそ44年ぶりの復活でした。
2016年8月には北花田口町から現在の堺市堺区甲斐町西へ蔵を移しました。2015年4月に堺市の優良観光みやげ品に認定されて堺市伝統産業会館で販売が始まり、2018年4月には堺市のふるさと納税の返礼品にも認定されています。2019年2月には、G20大阪サミットでお神酒として採用されました。同年9月に百舌鳥・古市古墳群が世界文化遺産に登録されたことを記念して、「世界文化遺産登録記念 特別純米酒」を発売しています。
2019年12月に社名を有限会社利休蔵に改め、現在は株式会社利休蔵として運営されています。2020年には、新型コロナウイルス対策として手指消毒用エタノールの取り扱いを始めて堺市などへ寄贈し、同年8月には大学の醸造研究所と提携して抹茶リキュールの研究開発に着手しました。同年10月には直営店の第1号を開いています。2023年のG7大阪・堺貿易大臣会合の歓迎レセプションでは、「MOZU(百舌鳥) 純米吟醸」が振る舞われました。
近年は海外展開と新分野にも力を入れています。2023年にはシンガポール、ロンドン、シドニーなどでの催しに参加し、2025年12月には「MOZU(百舌鳥) 純米大吟醸」がシンガポール航空のスイートクラス・ファーストクラスの機内酒に採用されました。蔵にとって初の海外エアラインでの採用です。また2025年3月には、大阪府岸和田市にウイスキー蒸溜所「泉州蒸溜所」も開設しました。
酒造りの特徴
堺らしい酒として、蔵が追い求めているのは「甘い酒」です。昔から堺の酒は甘いと言われてきましたが、それは単なる甘さではなく、酒としての豊かな甘さを指すというのが蔵の考えです。その象徴が「八段仕込み」で、日本酒は酒母のあとに麹・蒸米・水を3回に分けて仕込む三段仕込みが一般的ですが、そこへさらに5回の仕込みを加えます。酵母の活性を最後まで保ち、糖分が残りやすくなる一方で、通常の倍以上の手間がかかります。
仕込み水には、地元・大阪の金剛山系の湧き水を使います。原料米は主に兵庫県産の山田錦です。蔵は小仕込み・手造りを特徴とし、数多くの仕込みを重ねて先輩杜氏たちの知識と技術を受け継いでいます。あわせて、杜氏が経験と感覚でつかんできた麹の働きを大学の醸造学科とともに科学的に解析し、麹やもろみの管理方法を若い世代へ伝える取り組みも行っています。
商品は、純米酒、特別純米酒、純米吟醸酒、純米大吟醸、大吟醸、そして八段仕込みの純米大吟醸「酣楽酒」まで幅広くそろいます。純米吟醸酒の「ひやおろし」や「しぼりたて生酒」「夏生貯蔵」といった季節限定酒も造っています。2017年には、それまで生酒が中心だった商品構成を、常温で流通しやすい火入れの酒を主力とする方針に切り替えました。清酒のほかに、日本酒をベースにした抹茶リキュール「妙cha」やノンアルコールの酒粕パウダーなども手がけています。
鑑評会では、全国新酒鑑評会で令和2酒造年度に金賞を受賞し、令和3・令和4酒造年度にも入賞しました。令和4年度の大阪国税局清酒鑑評会では、吟醸酒の部で優秀賞を受けています。「ワイングラスでおいしい日本酒アワード2023」ではプレミアム純米部門で「千利休 純米吟醸 一回火入れ」が最高金賞に選ばれました。海外のコンクールでは、蔵の発表によると、IWC 2021の大吟醸部門で銀賞、HK IWSC 2021の日本酒コンペティションで銀賞と銅賞、Oriental Sake Awards 2022で銅賞を受けています。
IWC 2024では大吟醸部門で「千利休 大吟醸 三割五分磨き」、熟成部門で「MOZU 2000 古酒原酒」がそれぞれシルバー(銀賞)でした。Australian Sake Awards 2024ではMature/Complex部門で「MOZU 2000 古酒原酒」がゴールド賞、Cooked Prawns部門で「千利休 純米大吟醸 三割五分」がRecommended Food Matching賞に選ばれています。
代表銘柄
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千利休
堺出身の茶人・千利休にちなんで名付けられた、利休蔵の看板銘柄です。純米酒、特別純米酒「五味からくち」、純米吟醸、純米大吟醸、大吟醸のほか、八段仕込みの純米大吟醸「酣楽酒」など、価格帯の幅広いラインがそろいます。純米吟醸以上は山田錦を使い、2023年のワイングラスでおいしい日本酒アワードでは、純米吟醸の一回火入れがプレミアム純米部門の最高金賞に選ばれました。
楽天で商品を見るMOZU(百舌鳥)
堺の地名で大阪府の鳥でもある百舌鳥から名付けられた銘柄です。純米酒の辛口は精米歩合65%で、キレがよく冷やでも燗でも楽しめます。純米吟醸は山田錦を使い、2023年のG7大阪・堺貿易大臣会合の歓迎レセプションで振る舞われました。純米大吟醸は2025年12月にシンガポール航空のスイートクラスとファーストクラスの機内酒に採用されています。
見学・購入
- 直売所
- 直営のアンテナショップ「そらや」(堺市堺区中三国ヶ丘1丁1-51)で、2023年12月時点では11時から19時、月曜と日曜が定休で、1杯100円から試飲ができます。公式オンラインストアでも購入できます。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
蔵の基本情報
- 所在地
- 大阪府堺市堺区甲斐町西3-3-4
- 創業
- 1899年
- 公式サイト
- rikyugura.jp
出典
sakai-tcb.or.jp / goshu-pro.jp / vercel.app / ameblo.jp / itlifehack.jp / rikyugura.jp / sakagura-press.com / wikipedia.org / compalyze.co.jp / sakai-news.jp / finesakeawards.jp / newswitch.jp / athome.co.jp / nta.go.jp / nrib.go.jp
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