SAKE BREWERY — OSAKA

秋鹿酒造

大阪府豊能郡能勢町倉垣1007 1886年創業

紹介

明治19年(1886年)、初代・奥鹿之助によって大阪府最北端の豊能郡能勢町で創業されました。酒名は実りの秋と創業者の名前から一字を取って名づけられました。自社田や地元契約農家で自ら酒米(山田錦や雄町)を育てる「農醸一貫」を理念に掲げ、農薬や化学肥料を使用しない米栽培や、籾殻・米糠・酒粕などを利用した循環型の発酵堆肥作りに取り組んでいます。2003年(平成15年)からはアルコール添加を行わない全量純米酒の酒造りへ切り替えました。米の旨味を最大限に引き出しつつ、シャープな酸味が利いた切れ味のある味わいを特徴としています。過去には全国新酒鑑評会で金賞を受賞した実績があるほか、2019年に開催された「G20大阪サミット」の夕食会で日本酒として提供されるなど、高い評価を得ています。

歴史

秋鹿酒造は明治19年(1886年)、初代・奥鹿之助によって大阪府最北端の豊能郡能勢町で創業されました。「秋鹿」という酒名は、実りの季節である秋と、創業者自身の名前から一字を取って名付けられたと伝えられています。創業当初は地元で栽培される飯米(食用米)を用いた酒造りが中心でした。

転機となったのは、蔵の周囲の水田で酒造好適米を自ら育てる取り組みを始めたことです。昭和60年(1985年)に山田錦の栽培に着手しました。栽培にあたっては酒米栽培の第一人者・永谷正治氏から山田錦の栽培方法を受け継いでいます。栽培面積は徐々に拡大し、現在では山田錦と雄町を合わせて自営田だけで約25ヘクタールにまで広がっています。平成15年(2003年)からはアルコール添加を行わない全量純米酒への切り替えを行い、その後、自営田での栽培も全量、農薬・化学肥料を使用しない循環型栽培へと移行しました。

一貫造りの体制は6代目当主・奥裕明氏の代に確立され、次代を担う奥航太朗氏が農業部門の責任者として米作りの中心を担っています。こうした取り組みが評価され、2019年に大阪で開催されたG20大阪サミットでは、自営田産山田錦を100%使用し精米歩合40%で仕込んだ純米大吟醸「秋鹿 一貫造り」が乾杯酒として提供されました。

築100年以上を経た酒蔵は大規模な改修が行われ、2023年11月に第2期工事が完了しました。次期7代目の奥航太朗氏は、耐震性を高め次の100年を見据えた蔵づくりを目指したと語っています。改修を機に、2024年6月29日・30日には半世紀ぶりとなる酒蔵一般公開イベント「秋鹿若鹿会」がオンライン事前予約制・各日定員100名で開催されました。ふだん蔵の内部は一般の見学を受け付けていません。

酒造り

秋鹿酒造が掲げるのは「農醸一貫」、米作りから酒造りまでを自らの手で行うという理念です。原料米のうち山田錦と雄町は蔵の周囲の水田で栽培し、除草剤を使わず田植え後に生糠を撒いて雑草の発生を抑えるなど、農薬や化学肥料に頼らない栽培を実践しています。籾殻や米糠、酒粕を発酵させて堆肥を作る循環型の農法を重ねてきた結果、米のアミノ酸量が減って溶けがきれいになり、酒質の向上につながったといいます。

麹造りでは、放冷機から出てきた蒸米にその場で種麹(もやし)を振りかける独自の方式を採用しています。米をしっかり溶かし、力強い麹を育てるという考え方に基づくもので、精米も極力高精白にはせず、粕歩合を少なくして米の旨味を余さず引き出すことを重視しています。山廃で育てた酒母をそのまま搾る「山廃もとしぼり」のような伝統製法を用いた限定商品も手掛けています。

出来上がる酒はいずれも米由来の旨味としっかりとした酸を軸にしており、甘味と酸味が織りなす濃醇でありながらキレのある味わいが持ち味です。この酸の存在感が秋鹿の酒に共通する個性となっており、料理と合わせやすい食中酒としての評価につながっています。

蔵データ

所在地

大阪府豊能郡能勢町倉垣1007

創業

1886年(大阪府)

代表銘柄

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千秋:「千秋」は八反米とアケボノを用い、精米歩合70%で仕込む純米酒です。アルコール度数は14度前後に抑えられ、米の旨味としっかりとした酸を感じながら、あと味には心地よい辛さが続きます。気軽にすいすいと飲める軽やかな飲み口が持ち味で、冷や、常温、燗のいずれでも楽しめる、秋鹿の中でも親しみやすい位置づけの一本です。

秋鹿:「秋鹿」は蔵の看板となる純米酒で、米の甘味とシャープな酸味が織りなすハーモニーを特徴とします。自営田産の山田錦を100%使用し精米歩合40%で仕込んだ純米大吟醸「秋鹿 一貫造り」は蔵のフラッグシップにあたり、2019年のG20大阪サミットでは乾杯酒として提供されました。濃醇で力強い旨味を持つ味わいです。

奥鹿:「奥鹿」は秋鹿を数年にわたり熟成させた古酒で、山田錦を用いて醸した酒を蔵でじっくり寝かせています。熟成によって酸が丸くなり、どっしりとした深い旨味とふくらみのある味わいが生まれます。常温でも柔らかさを感じられ、燗をつけるとさらに旨味が増し長い余韻を楽しめる、秋鹿の酒質の奥行きを体現する一本です。

へのへのもへじ:「へのへのもへじ」は自営田で無農薬有機栽培された山田錦を用い、生酛や山廃で仕込む限定品を中心とした、米作りから酒造りまでを蔵で完結させる一貫造りの人気銘柄です。伝統的な酒母造りによる骨太な味わいに、自営田米ならではの豊かな旨味が重なる点が支持されています。

奥鹿之助:「奥鹿之助」は創業者の名を冠した蔵最高峰の純米大吟醸です。自営田産の山田錦を精米歩合40%まで磨き、袋吊りで搾った雫のうち中取り部分だけを瓶詰めした無濾過生原酒で、しばらく熟成させてから出荷されます。雑味のない透明感と、自営田米による豊かな旨味を両立させた、秋鹿の技術の粋を示す一本です。

見学・購入

蔵見学

なし

直売所

蔵の窓口での酒類販売は行われており、営業時間は午前9時から午後4時45分です(5〜9月は土日祝日、10〜4月は日祝日が定休日)。ただし蔵内部の常時見学は受け付けていません。

補足

所在地は大阪府豊能郡能勢町倉垣1007で、能勢電鉄の妙見口駅からアクセスできます。2024年6月29日・30日には半世紀ぶりとなる酒蔵一般公開イベント「秋鹿若鹿会」がオンライン事前予約制・各日定員100名で開催されました。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

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出典

nihonshu-tourism.com / sake-times.com / tanoshiiosake.jp / meimonshu.jp / hankyu.co.jp / ourlocal-labo.com / noseden.hankyu.co.jp / jp.sake-times.com / sakeworld.jp / kidosaketen.com / jyunmai.co.jp / saketime.jp

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