無法松酒造
代表銘柄:無法松
福岡県
FUKUOKA
1877年創業
明治10年(1877年)、福岡県北九州市小倉南区の平尾台のふもとで創業した酒蔵です。水源の森百選に選ばれた森(福智山水源林)を抱く福智山系の清冽な水を地下深くから汲み上げて仕込み水とし、厳選した酒米とともにじっくり低温発酵させて酒造りを行っています。秋冬には清酒、春夏には焼酎、また地元産の梅を使った梅酒など年間を通して製造を行っており、2022年時点では製造量の6割近くを清酒が占めています。代表銘柄の「無法松」は、地元小倉が舞台の小説『無法松の一生』の主人公に由来します。
平成17年には北九州市および北九州商工会議所より永年継続企業(創業100年以上の部)として表彰を受けたほか、平成21年度には「無法松 粕取焼酎25度」と「小倉の梅酒・三岳梅林」が北九州市・食のブランド「百万の息吹」に認定されるなど、地域に深く根差した地酒造りを続けています。
無法松酒造の歩み
無法松酒造は、福岡県北九州市小倉南区の新道寺、日本有数のカルスト台地として知られる平尾台のふもとにある酒蔵です。創業は明治10年(1877年)で、当時の企救郡東谷村、現在の新道寺にあたる平尾台のふもとの地に蔵を構えました。紫川の支流である東谷川の上流にあたり、豊かな自然に囲まれた場所で、伝統の技による酒造りを続けています。
もともとは清酒蔵として創業し、昭和40年代後半から焼酎、平成に入ってからは梅酒などのリキュールの製造も始めました。現在も秋から冬にかけては清酒、春から夏にかけては焼酎を仕込み、一年を通して酒造りが続きます。2022年時点では、製造量の6割近くを清酒が占め、焼酎が3割強、リキュールが1割弱という内訳で、そのほとんどが北九州市内で流通しています。
代表銘柄の「無法松」は、小倉を舞台にした岩下俊作の小説「無法松の一生」の主人公にちなんで名付けられました。清酒のほか、焼酎の銘柄にもこの名を用いています。
現在の代表取締役社長は山家勉さんです。もとは酒造りとは別の仕事に就いていましたが、家業を継ぐことになり、およそ3年間、ほとんど休みなく酒造りの修業を重ねました。平成25年(2013年)12月に正式に入社し、蔵元でありながら杜氏として現場にも立っています。
平成17年(2005年)には、北九州市と北九州商工会議所から永年継続企業(創業100年以上の部)として表彰されました。平成21年度には「無法松 粕取焼酎25度」と「小倉の梅酒・三岳梅林」の2品が、北九州市の食のブランド「百万の息吹」に認定されました。地域との取り組みも盛んで、萌えキャラクターをラベルにした「萌酒」は2012年秋に発売が始まり、のちに特別純米酒、麦焼酎、吟醸粕取焼酎、梅酒の4種がそろいました。
2025年時点では、北九州市立大学地域創生学群と地域で育てたさつま芋を使った焼酎「ほたるの里」を造り、西南女学院大学とはブルーベリーのリキュールを手がけています。
酒造りの特徴
仕込み水には、水源の森百選に選ばれた森(福智山水源林)を抱く福智山系の、柔らかく良質な水を地底深くから汲み上げて使います。柔らかく良質なこの水と厳選した酒米を用い、じっくりと低温で発酵させるのが蔵の造りです。定番の「無法松 吟醸酒」は、淡麗でマイルドな味わいに、フルーティーな吟醸香とすっきりした後味を備えた一本です。
2021年時点では、原料米は福岡県産のお米を使う酒が多くを占めていました。淡麗な味わいに仕上げたいときには、五百万石など他県産の酒米を使うこともあり、単一の酒米では表現の幅が狭くなるため他の酒米で補うという考え方です。安全で安心な酒米かどうかを見極めるため、圃場を実際に見て農家と話をして確かめていました。2025年5月時点では、米価の高騰で酒米の山田錦の栽培を敬遠する農家が出ないかを、山家社長は案じています。
2022年時点で、山家さんを含む3、4名で100石弱という、コンパクトな酒造りです。蔵には、日本で数機しか使われていない、背が低く濾過板に厚みのある圧搾機(醪を酒と酒粕に分ける装置)があり、同じ年には買い替えも検討していました。生酛造りへの挑戦も目標の一つに挙げており、日々、酒質の向上に励んでいます。
地元で採れたものを清酒、焼酎、リキュールの原料に使いたいという考えから、地域の人々との米作りや酒造りにも取り組んでいます。蔵の近くの井手浦には、市民参加の米作り・酒造りでお世話になっている田んぼがあります。蔵には清酒のための設備に加え、本格的な蒸留器も備わり、麦焼酎「青龍王」は平尾台の白亜の大理石洞で3年以上熟成させています。
代表銘柄
無法松
小倉を舞台にした小説「無法松の一生」の主人公にちなむ、蔵の代表銘柄です。清酒は純米大吟醸、大吟醸、吟醸酒、特別純米酒のほか、原酒、にごり酒、上撰があります。定番の特別純米酒は精米歩合60%、日本酒度+1、アルコール度数15度で、米の旨味を堪能できるまろやかでコクのある味わいです。冷やがおすすめです。
見学・購入
- 蔵見学
- あり(要事前確認)
- 直売所
- 蔵に併設の売店で、清酒、焼酎、梅酒などを購入できます。蔵の営業時間は平日と土曜が9時から15時、日曜が10時から15時で、定休日は火曜日・木曜日・祝日です。ゴールデンウィーク、お盆、年末年始も休みになるため、訪れる前に蔵へ問い合わせると確実です。
- 補足
- 蔵見学は要予約で、木曜日と祝日を除く日に受け付けています。蔵の定休日は火曜日・木曜日・祝日のため、日程は事前に蔵へ確認すると確実です。2025年5月には観光案内ボランティア29名の団体見学があり、見学のあとに試飲も行われました。アクセスはJR日田彦山線の石原町駅から徒歩5分、九州自動車道の小倉南インターから車で約5分です。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
蔵の基本情報
- 所在地
- 福岡県北九州市小倉南区大字新道寺310
- 創業
- 1877年
- 公式サイト
- muhomatsu.ntf.ne.jp
出典
japansake.or.jp / sakenomy.jp / fukuoka-sake.org / ntf.ne.jp / fukuokanosake.com / crossroadfukuoka.jp / nihonshu.com / nom2.jp / muhomatsu.ntf.ne.jp / note.com / sakagura-press.com / iko-sumo.jp / nta.go.jp
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