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目野酒造

代表銘柄:国の寿

福岡県

FUKUOKA

1890年創業

1890年(明治23年)創業、福岡県柳川市に位置する酒蔵。代表銘柄は「国の寿」。酒造業を始める以前は、筑後地方特産のハゼの実を用いた和蝋燭の製造や輸出商いを営んでいた歴史を持つ。仕込み水には矢部川の伏流水(水郷柳川の地下水)を使用し、福岡県産の山田錦などの原料米を用いて手造りにこだわる酒造りを行っていた。酒質は辛口。全国新酒鑑評会では平成9・11・14・17・18・20酒造年度の6回金賞を受賞したほか、福岡国税局の酒類鑑評会(平成18〜26年)でも金賞を9回受賞している。

清酒以外にも本格焼酎、梅酒などのリキュール類、どぶろくなども製造・販売していた。2016年8月に営業を停止して2017年2月に再開し、2018年4月に柳川酒造株式会社へ改称、2024年9月2日に事業を停止した。2025年2月には商号を目野酒造株式会社に戻している。

目野酒造の歩み

目野酒造は、1890年(明治23年)8月に初代の目野忠吉が水郷柳川で創業し、清酒の製造を始めた酒蔵です。酒造業に入る前は、筑後地方の特産であるハゼの実から和蝋燭をつくり、その蝋燭や地域の産物を長崎から輸出する商いを営んでいました。1930年(昭和5年)に法人化し、代表銘柄の「国の寿」を育ててきました。

昭和の終わりから平成にかけては、造る酒の幅を広げました。1984年(昭和59年)に焼酎、2002年(平成14年)にリキュール、2006年(平成18年)にどぶろくの製造を始めています。1999年(平成11年)には展示場と観光売店を設け、柳川の観光コースの一つとして、かつては毎年約2万人の観光客を蔵に迎えていました。2013年(平成25年)には目野忠治郎が蔵元に就任しています。

鑑評会での評価も重ねてきました。全国新酒鑑評会では、平成8酒造年度から平成20酒造年度までに8回入賞し、そのうち平成9・11・14・17・18・20酒造年度の6回が金賞です。福岡国税局の酒類鑑評会では、平成15年(秋の第2回)の吟醸酒の部で優等賞を受け、平成18年から26年までは9年続けて入賞しています。吟醸酒の部では平成19・21・22・23・25年に金賞、純米酒の部では平成23・24年に金賞、本格しょうちゅうの部では平成23年と26年に金賞(粕取焼酎「初代忠吉」)を受けました。

このほか、平成18年は吟醸酒の部(大吟醸)と本格しょうちゅうの部、平成19年は純米酒の部と本格しょうちゅうの部、平成20年は純米酒の部で優等賞に入っています。

2016年(平成28年)には、熊本地震で老朽化した蔵が大きな被害を受けたことに経営の悪化も重なり、8月に営業を停止しました。その後、蔵の酒をもう一度飲みたいという声が届いたことが再開の後押しとなり、外部の支援も受けて、2017年(平成29年)2月に営業を再開しています。同年度の仕込みは休み、売店の営業から再び歩み出しました。2018年(平成30年)には社名を柳川酒造株式会社に改めています。

2024年(令和6年)9月2日に事業を停止し、手続きを弁護士に一任しました。2025年(令和7年)2月には、商号を目野酒造株式会社に戻しています。創業から134年にわたり酒造りを続けてきた、柳川市で唯一の酒蔵として知られてきました。

酒造りの特徴

仕込み水は、筑肥山地を流れる清流、矢部川水系の伏流水です。地下の貝殻層を通ってくる質の高い硬水で、ぴりっとした辛口の味わいを生み出していました。米は、筑後平野の地元農家とともにつくった地元米と、酒造好適米の山田錦を使っていました。山田錦には福岡県産のものがあり、純米大吟醸では35%まで精米した山田錦を低温で長く発酵させる造りも行っていました。

工程は、精米、洗米、麹づくり、酒母づくり、もろみ発酵と、昔ながらの手順を一つずつ重ねるものでした。なかでも麹づくりは酒の個性を左右する大切な工程として、特にこだわっていました。できあがった新酒は、約半年、春から秋にかけて蔵でじっくり寝かせてから出荷していました。蔵は柳川杜氏の里にあり、杜氏の判断や勘に支えられた手造りの酒造りを守っていました。

2020年の新酒では、山田錦を50%精米した純米吟醸のしぼりたて新酒(日本酒度+6の辛口)を出していました。「百花撩乱」は福岡県産山田錦を40%まで磨いた純米大吟醸で、兵庫県産の特A山田錦を30%まで磨いて斗瓶囲いにした原酒もありました。ほかに、砂糖や甘味料を使わずに手作業でつくる甘酒もありました。

清酒以外の酒も多彩でした。米焼酎の「まゆり」、酒粕を使う粕取焼酎の「初代忠吉」、大吟醸酒を使った梅酒「吟の梅」、どぶろくの「古式どぶろく 立花宗茂」と「昔むかしのどぶろく」などです。座間市の酒販組合の依頼で2003年から手がけた「ひまわり焼酎」は、ひまわりの種を焙煎してもろみに加える珍しい製法で知られました。生産能力は最大500キロリットルです。

代表銘柄

国の寿

「国の寿」は、蔵が酒造りを始めて以来つくり続けてきた代表銘柄です。矢部川水系の伏流水で仕込み、大吟醸、吟醸、純米大吟醸、純米吟醸、特別純米酒と幅広くそろえていました。蔵元は味わいを「やや辛口で、やや濃い目」と表現しています。全国新酒鑑評会では平成9・11・14・17・18・20酒造年度に金賞を受けています。

見学・購入

蔵見学
なし
補足
2024年9月2日に事業を停止し、2025年2月に商号を目野酒造株式会社に戻しています。停止前は予約制の酒蔵見学(入場無料)を受け付け、併設の柳川地酒蔵で試飲と販売を行っていました。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

蔵の基本情報

所在地
福岡県柳川市三橋町百町766
創業
1890年

出典

sakenomy.jp / ginjoka.com / fukuokanosake.com / interq.or.jp / kotobank.jp / exblog.jp / fukuoka-yokamon.com / kabuki-bito.jp / nta.go.jp / web.archive.org / fukuoka-sake.org / yokavanmou.com / townnews.co.jp / n-seikei.jp / nishinippon.co.jp / data-max.co.jp / hohoemi-gr.com

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