SAKE BREWERY — FUKUOKA

若波酒造

福岡県大川市鐘ヶ江752 1922年創業

紹介

福岡県大川市に所在する若波酒造合名会社は、1895年(明治28年)創業の今村本家酒造から分家し、1922年(大正11年)に設立されました。蔵の近くを流れる筑後川の若々しい波の姿から「若波」と名付けられました。2006年には今村友香氏が九州初の女性杜氏となり、現在は4代目当主の今村嘉一郎氏、製造統括の今村友香氏、杜氏の庄司隆宏氏を中心とした体制で酒造りを行っています。

酒造りのコンセプトは「味の押し波、余韻の引き波」で、味がぐっと押し寄せ、すっと爽やかに引き行く食中酒を目指しています。低温管理のため仕込み水にクラッシュアイスを使用するなど、再現性と品質にこだわった丁寧な造りが特徴です。代表銘柄には「若波」「蜻蛉」「蒲公英」のほか、酸を多く産生する福岡夢酵母2号を用いた「Type-FY2」や、瓶内二次発酵で醸されるスパークリング酒「Wakanami Sparkling」などがあります。

受賞歴として、福岡県酒類鑑評会で「若波 純米大吟醸」が初代県知事賞を受賞したほか、「若波 純米吟醸 山田錦」や「若波 純米酒」などで同賞を受賞しています。

歴史

若波酒造の歴史は、1895年(明治28年)に大川市で創業した今村本家酒造にさかのぼります。今村本家酒造はのちに子らによる分家で複数の蔵に分かれ、1922年(大正11年)、その一つとして若波酒造が設立されました。蔵のそばを流れる筑後川の川面に立つ若々しい波の姿にちなみ、「歴史にとらわれず若い波を起こしていこう」という思いを込めて「若波」と名付けられました。今村本家酒造をはじめ分家した他の蔵は現在までに廃業しており、今村家の酒造りの歴史を継いでいるのは若波酒造のみです。2022年には創業百周年を迎えました。

若波酒造が立地する久留米市城島町・三潴町から大川市にかけての一帯は、筑後川流域の豊かな水に恵まれ、かつて「東の灘、西の城島」と称された銘醸地でした。城島では最盛期に80以上の蔵があったとされ、現在は久留米市と大川市を合わせて16の酒蔵が残り、若波酒造もその一つとして地域の酒造り文化を支えています。

蔵の転機となったのは、蔵元の次女として生まれた今村友香氏の存在です。京都の大学で学んだ後、当初は酒造りとは別の道に進む予定でしたが、父の体調不良をきっかけに2001年に若波酒造へ入社しました。当初は事務仕事を担っていたものの、蔵で目にした米洗いや醪の発酵の様子に強く惹かれ、酒造りの世界にのめり込んでいきます。2005年に広島県の酒類総合研究所へ通って知識と技術を学び、2006年に若波酒造8代目杜氏に就任、九州の日本酒蔵として初の女性杜氏となりました。

2011年には、今村友香氏、弟で4代目当主の今村嘉一郎氏、酒類総合研究所時代の同期である庄司隆宏氏の3人を中心に「チーム若波」を結成しました。2015年には庄司隆宏氏が9代目杜氏に就任し、今村友香氏は製造統括として蔵全体を率いる立場に移りました。友香氏は酒造りを一人ではできないものと考え、蔵を支えるすべての人と恩恵を分かち合う姿勢を大切にしています。

酒造り

若波酒造が目指す酒質は、派手な香りで自己主張するのではなく、料理に寄り添い日常に彩りを添える食中酒です。「味の押し波、余韻の引き波」をコンセプトに、口に含んだ瞬間の豊かな味わいと、すっと引いていく爽やかな後味の両立を追求しています。蔵人5〜6名の少数精鋭で小仕込みを続けています。

仕込み水には、蔵の近くを流れる矢部川の地下水(伏流水)を用いています。温暖な福岡県での醸造は品温管理が難しいため、仕込み水をあらかじめ凍らせてクラッシュアイスにしてからタンクに投入し、低温でじっくりと発酵を進めることでフレッシュな味わいを保っています。酒米はほぼ全量が福岡県産で、糸島産の山田錦、福岡県の共同開発品種である夢一献や寿限無、雄町などを中心に用いています。米の保有水分など原料の年ごとの変化に応じて仕込みを細かく調整し、飽きのこないおいしさを追求する姿勢も特徴です。

蔵データ

所在地

福岡県大川市鐘ヶ江752

創業

1922年(福岡県)

公式サイト

www.wakanami.jp

代表銘柄

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若波:若波酒造の看板銘柄で、2010年に造りを刷新しました。「味の押し波、余韻の引き波」をコンセプトに、なめらかで軽やかな口当たりと上品な果実味、すっきりとしたキレの良さを併せ持つ食中酒です。純米酒から純米吟醸、純米大吟醸まで幅広い展開があり、福岡県酒類鑑評会では第1回の純米大吟醸をはじめ、純米吟醸山田錦や純米酒でも県知事賞を受賞しています。

蜻蛉:福岡県の酒造好適米「夢一献」を精米歩合60%まで磨いた特別純米酒です。すっきりとした米の旨味とキレの良さを持ち味とし、季節ごとに黒蜻蛉、青蜻蛉、赤蜻蛉といった限定バリエーションが展開されます。若波よりも米の旨味を前面に出した、食中酒として楽しめる一本です。

蒲公英:夢一献を精米歩合60%まで磨いた特別本醸造酒で、アルコール度数は15%です。穏やかな果実香と麹の香りをまとい、軽やかな口当たりから徐々にふくよかな旨味とコクが広がり、すっきりとしたやや辛口の余韻で締まります。焼き鳥や揚げ物など、塩気のある料理との相性が良い一本です。

Type-FY2:純米吟醸で、福岡県が開発したリンゴ酸を高生成する酵母「福岡夢酵母2号(FY2)」を用いて醸されています。ワインに多く含まれるリンゴ酸由来の爽やかな酸味が際立ち、柑橘を思わせる香りとともに、キレの良い後口が楽しめます。精米歩合は55%です。

Wakanami Sparkling:酒米「寿限無」と福岡夢酵母2号を用い、精米歩合55%、アルコール度数13%で醸した瓶内二次発酵タイプのスパークリング清酒です。瓶内で生きた酵母の発酵を進めて炭酸ガスを閉じ込める製法で、白桃を思わせる香りと軽快な酸味、繊細な甘みが感じられ、心地よい辛口の後味に仕上がっています。乾杯や祝いの席にふさわしい一本です。

見学・購入

直売所

蔵の一部に、造り手の顔が見える酒蔵を目指した利き酒処と、地元にこだわった商品を集めたショップを併設しています。

補足

西鉄大善寺駅からバスを利用し「川端通り」下車後、徒歩約7分。長崎自動車道の東背振ICからは車で約20分です。営業時間は9時から17時、定休日は日曜・祝日(土曜は不定休)です。蔵の見学は時期により受け入れ状況が変わるため、事前に蔵へ確認が必要です。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

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出典

sakenomy.jp / fukuoka-sake.org / sake-times.com / nihonmono.jp / kimijimaya.co.jp / pref.fukuoka.jp / anchorman-inc.tokyo / okawa-kk.com / jimdofree.com / rakuten.co.jp / field-to-table.jp / todoroki-saketen.com / wakanami.jp / wakanami.jimdofree.com / tanoshiiosake.jp / acros.or.jp / joseikatsuyakuoentai.pref.fukuoka.jp / sake-kikizakeshi-biwa.com / dancyu.jp / crossroadfukuoka.jp

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