SAKE BREWERY — FUKUOKA
みいの寿
紹介
1922(大正11)年に米問屋から酒造りを創業。蔵のある三井郡の湧水に因んで「三井の寿」と命名されました。1980年代に先代がフランス・ボルドーのワイナリーを視察したことを機に純米酒造りへ舵を切り、現在では製造する酒の90%以上を純米酒などの特定名称酒が占めています。
「酒造りは科学とセンスと情熱だ」をモットーに掲げ、伝統的手法を守りつつ醸造理論や科学的アプローチを取り入れた酒造りを実践。伝統的な山廃仕込みからワイン醸造の手法を取り入れた酒まで幅広い味わいを展開しています。代表銘柄の「三井の寿」は人気漫画『スラムダンク』の登場人物の名の由来としても有名です。
全国新酒鑑評会における金賞受賞や極めて高い入賞率を誇るほか、福岡県酒類鑑評会での県知事賞やIWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)での受賞など、国内外で高い評価を獲得しています。
歴史
みいの寿は福岡県三井郡大刀洗町で、大正11年(1922年)に酒造りを始めた蔵元です。もともとは米問屋で、筑後平野で収穫された米を船で城島の酒蔵まで運ぶ商いを営んでいました。1922年は新規の清酒製造免許が発行された最後の年にあたり、みいの寿はこの年に酒造業へと転じています。蔵のある三井郡には、かつて参勤交代の街道沿いに清冽な湧き水が三ヶ所あったと伝えられ、この「三つの井戸」にちなんで主要銘柄「三井の寿」の名が付けられました。
昭和57年(1982年)、福岡市とフランス・ボルドー市が姉妹都市を締結したことが、蔵の大きな転機となりました。当時の当主がボルドーの5大シャトーを視察し、量より質を重んじる姿勢に感銘を受けたことをきっかけに、大仕込み用の大型タンクを手放し、現在の小規模な仕込み体制へと切り替えました。普通酒が主流だった当時にあって、いち早く純米酒中心の酒造りへ舵を切ったのもこの時期の決断です。
平成2年(1990年)には台風により、築100年を超えていた仕込み蔵が半壊する被害も経験しています。度重なる水害や災害を乗り越えながら蔵を守り継ぎ、創業から100年を超える歴史を今に伝えています。
現在は4代目にあたる井上宰継氏が蔵元杜氏を務めています。能登杜氏のもとで酒造りの基礎を学んだ杜氏で、伝説的な能登杜氏として知られる農口尚彦氏の孫弟子にあたるとされます。井上氏が蔵元杜氏となって以降、全国新酒鑑評会では高い入賞率を維持し、金賞も重ねています。
なお、主要銘柄「三井の寿」は、漫画『スラムダンク』に登場するキャラクター「三井寿」の名前の由来になったとされ、作者の井上雄彦氏が公言しています。これにちなんだ商品が、日本酒度+14の大辛口「+14」です。アルコール度数は三井寿の背番号にあわせた14度、発売日も誕生日の5月22日とし、2013年から発売しています。
酒造り
みいの寿の仕込み水には、蔵の裏手を流れる小石原川の伏流水を用いています。筑後川水系にあたるこの伏流水を、汲み上げてそのまま仕込みに使用しています。
使用米は福岡県産を中心に、山田錦のほか、五百万石、吟のさと、夢一献、愛山、酒未来など多彩な品種を使い分けています。かつて栽培が途絶えていた地元の酒米「三井神力」や、明治期に生まれ、わずか12粒の種もみから復活させた幻の米「穀良都」など、希少な品種の栽培・使用にも取り組んでいます。
酒造りのモットーは「酒造りは科学とセンスと情熱だ!!」。伝統的な技法と科学的な検証を組み合わせながら、甑での蒸し工程や蓋麹法による丁寧な製麹など、手間のかかる伝統技術を守り続けています。中でも山廃仕込みには20年以上前から九州の先駆けとして取り組んでおり、蔵に棲みつく乳酸菌を生かした生酛系の酒母から、酸味と旨みのバランスに優れた酒を醸しています。仕込みタンクには開放式のものを用い、液体の高さとタンクの幅がほぼ同じになるよう仕込むことで、醪の対流を意識した造りを行っています。ワイン酵母を使った酒や、シュールリー製法を取り入れた「バトナージュ」など、伝統にとどまらない新しい試みにも挑戦しています。
蔵データ
代表銘柄
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- 栄田
- 古醸美田
美田:美田は、みいの寿が得意とする山廃仕込みで醸す限定シリーズです。蔵に棲みつく乳酸菌を生かした生酛系の山廃造りにより、酸味と旨みのバランスが際立つ味わいに仕上がります。主に福岡県糸島産の山田錦を使い、希少な穀良都や愛山など個性的な酒米も用いられます。揚げ物や味の濃い料理との相性がよく、燗にすると旨みがふくらむのも特徴です。
三井の寿:三井の寿は、みいの寿の看板銘柄です。酒質の安定感と吟醸造りの技術の高さに定評があり、純米吟醸の大辛口「+14」シリーズなど幅広いラインナップを展開しています。銘柄名は蔵のある三井郡に伝わる三つの湧き水にちなんで名付けられました。IWC2019のSAKE部門古酒の部では「三井の寿 山廃純米古酒」が福岡・古酒トロフィーを受賞するなど、国内外で高く評価されています。
栄田:栄田は、蔵の所在地である大刀洗町栄田の地名を冠した純米吟醸酒です。りんごを思わせる甘やかな香りとなめらかな口当たりが特徴で、香味のバランスの良さに定評があります。飲み進めるにつれて酸味が余韻として顔を出し、味わいに輪郭を与えます。派手な個性よりも、造りの丁寧さと完成度の高さを感じさせる一本です。
古醸美田:古醸美田は、明治期に生まれながら栽培が途絶え、わずか12粒の種もみから復活させた幻の酒米「穀良都」を用いた美田シリーズの限定酒です。酵母を添加せず、蔵に棲みつく蔵付き酵母と山廃造りのみで醸されており、仕込んだ米の生産年号がラベルに表示され、年ごとに異なる味わいの変化を楽しめる造りとなっています。
見学・購入
蔵では酒の直売は行っておらず、全国約110店舗の地酒専門店で取り扱われています。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
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出典
fukuokanosake.com / fukuoka-sake.org / sakeworld.jp / imadeya.co.jp / crossroadfukuoka.jp / sake-times.com / tanoshiiosake.jp / sakurasaketen.com / kobokudo.jp / nihonmono.jp / note.com / sakenomy.jp / sakeno.com / fukudasaketen.jp
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