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東亜酒造

代表銘柄:風雪男山・晴菊・貉藻

埼玉県

SAITAMA

1625年創業

東亜酒造の本社
東亜酒造の本社(2018年撮影)「Toa Shuzo Head Office.JPG」 — 写真:Abasaa / パブリックドメイン縮小・WebP変換

東亜酒造は、寛永2年(1625年)に秩父で始まった酒造りを前身とし、昭和16年(1941年)に埼玉県羽生市へ本社を移した酒造会社です。主力の清酒は「晴菊」で、全国新酒鑑評会では平成13酒造年度と平成27酒造年度に金賞を受けています。ほかに「貉藻」「神の泉」などがあり、酒質は淡麗でやや甘口、芳醇な香りと軽やかな口当たりが特徴です。

清酒は羽生の蔵で年間を通して仕込み、かつて越後杜氏が守ってきた酒質を現在は社員杜氏が受け継いでいます。清酒のほか焼酎やリキュールなども製造し、ウイスキーでは2021年に羽生蒸溜所で自社蒸溜が復活しました。2004年にはキング醸造のグループ企業となり、現在は日の出ホールディングスのグループに属します。

東亜酒造の歩み

東亜酒造の酒造りは、寛永2年(1625年)に秩父の地で始まりました。前身は秩父市吉田町の肥土酒造本家で、主力の清酒「晴菊」の名は、肥土酒造本家の16代当主・肥土晴三郎が地元に尽くした功績を称え、名前の頭文字と、当主が好んだ大輪の菊にちなんで付けられたものです。

昭和16年(1941年)に、豊かな水に恵まれた穀倉地帯の羽生市へ本社を移しました。昭和21年(1946年)にウイスキーの製造免許を取得し、昭和28年(1953年)に合成清酒の製造を開始、昭和34年(1959年)に社名を株式会社東亜酒造に改めました。昭和37年(1962年)には輸入モルト原酒をブレンドして樽貯蔵したウイスキーの販売を始め、焼酎、リキュール類、スピリッツ類の製造にも広げています。

昭和55年(1980年)にはポットスチルを導入してウイスキーの自社蒸溜を始め、平成6年(1994年)には清酒の四季醸造に対応した平成蔵が完成しました。自社蒸溜は平成12年(2000年)にいったん停止しています。

平成14年(2002年)にISO9001の認証を取得し、平成16年(2004年)にはキング醸造のグループ企業となりました。現在は日の出ホールディングスのグループ企業です。平成30年(2018年)には食品安全マネジメントシステムFSSC22000の認証を取得するなど、品質管理の体制も整えてきました。令和2年(2020年)には新調合蔵が完成しています。

清酒は全国新酒鑑評会で、平成13酒造年度から令和5酒造年度までに「晴菊」で6回入賞し、そのうち平成13酒造年度と平成27酒造年度は金賞です。関東信越国税局酒類鑑評会では、平成20年秋の第79回の燗酒の部と、平成27年秋の第86回の純米酒の部でそれぞれ優秀賞を受賞しました。全国燗酒コンテストでは、2016年から2020年、2022年、2026年の合わせて7回、「晴菊」の特別純米酒や大吟醸などが金賞を受けています。

そのほかの審査会では、「ワイングラスでおいしい日本酒アワード」で2017年から2021年にかけて4回金賞を受賞しています。2026年度のKura Master 日本酒コンクールでは、晴菊 特別純米酒が純米酒(51-65%)部門でプラチナ賞に選ばれました。このほか蔵の発表では、2020年にIWCのSAKE部門で晴菊 大吟醸がゴールドメダル、2021年にフェミナリーズ世界ワインコンクールの純米酒部門で晴菊 特別純米酒が金賞、2022年に全米日本酒歓評会で晴菊 大吟醸が金賞を受けています。

酒造りの特徴

清酒は羽生の蔵で、年間を通して仕込んでいます。かつては越後杜氏が守ってきた酒質を、現在は理論的な裏付けとともに社員杜氏が受け継ぎ、さらに若い蔵人へ技術が引き継がれています。FSSC22000に則した生産管理のもと、冷房設備、自動製麹装置、融米装置を備え、年間を通じて安定した酒質を保っています。

酒質は淡麗でやや甘口です。芳醇な香りと軽やかな口当たりを特徴とし、毎日飲み飽きしない「いつものお酒」を目指しています。冷やからぬる燗、熱燗まで、季節に合わせて飲み方を選べる酒です。寒い冬でも3時間以上かけて丁寧に洗米し、麹は室温35度以上の麹室で昼夜を問わず50時間以上かけて造り上げます。原料米は酒ごとに使い分け、大吟醸には兵庫県産の山田錦、特別純米酒には五百万石、貉藻には羽生で収穫された彩のかがやきを用います。

主な清酒は、「晴菊」の大吟醸と特別純米酒、定番の「神の泉」の純米酒・原酒・淡麗辛口、羽生産米の「貉藻」です。2022年には、社歴や醸造経験の異なる若手社員4名が取り組む「若手清酒チャレンジプロジェクト」から新ブランド「ikou」が生まれ、同年7月に第1弾の純米吟醸が発売されました。2024年9月には第3弾の「ikou 3rd Season 純米吟醸」が、程よい酸味とドライな飲み心地の酒質で発売されています。

清酒のほか、合成清酒、焼酎、リキュール、スピリッツ、ウイスキーも手がける総合酒類メーカーです。ウイスキーは、2016年に輸入モルトをブレンドした「ゴールデンホース」で事業を再開し、2021年に羽生蒸溜所で自社蒸溜が復活しました。2025年2月には羽生蒸溜所のファーストリリースとなるシングルモルト「羽生GENESIS」が発売されています。

代表銘柄

風雪男山

埼玉県羽生市の東亜酒造が醸す、糖類を使った淡麗タイプの清酒です。自然な香りとまろやかな喉ごしが持ち味で、冷やでも飲めますが、お燗にすると旨みが一層引き立ちます。日本酒度は+2、酸度は1.1、アルコール分は13度台で、原材料は米、米こうじ、醸造アルコール、糖類です。蔵のオンラインショップでは2リットル入りのパックで扱われています。

晴菊

創業地・秩父の前身蔵の当主にちなむ、東亜酒造を代表する清酒です。大吟醸は兵庫県産の山田錦を40%まで磨き、低温貯蔵でじっくり寝かせた一本です。特別純米酒は酒造好適米を60%まで磨き、埼玉県産の彩の国の酵母で長期低温発酵させ、香りと旨みを引き出しています。全国燗酒コンテストでは2026年にも大吟醸が金賞を受けています。

貉藻

羽生市の水郷に自生するムジナモ(貉藻)の名を冠した清酒です。2020年に東亜酒造の新ブランドとして特別純米酒で登場し、2021年の純米吟醸を経て、2022年4月から羽生市内で収穫された「彩のかがやき」を100%使う現行品が通年商品になりました。720mlと1800mlがあり、アルコール分は15度台、日本酒度は+3、酸度は1.2です。

見学・購入

蔵見学
なし
直売所
羽生蒸溜所ビジターセンターの売店で、ウイスキーのほか東亜酒造の清酒やリキュールなどを販売しています。通販は蔵のオンラインショップ「とうあの蔵」と楽天市場店で取り扱っています。
補足
見学は羽生蒸溜所ビジターセンターで受け付けるウイスキーの製造工程の見学ツアーで、完全予約制です。清酒蔵の見学は受け付けていません。休館日は毎週火曜日と水曜日、年末年始です。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

蔵の基本情報

所在地
埼玉県羽生市西4丁目1-11
創業
1625年
公式サイト
www.toashuzo.com

出典

toashuzo.com / gbiz.go.jp / sakenomy.jp / hinode-hd.co.jp / wikipedia.org / toanokura.com / compalyze.co.jp / hanyu-distillery.jp / nta.go.jp / nrib.go.jp / kansake.jp / finesakeawards.jp / kuramaster.com

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