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豊乃鶴酒造

代表銘柄:大多喜城・銭神

千葉県

CHIBA

1781年創業

豊乃鶴酒造の店舗と煙突
豊乃鶴酒造の店舗と煙突(2019年撮影)「Toyonotsuru Shuzo Tenpo & Chimney.jpg」 — 写真:Suikotei / CC BY-SA 4.0縮小・WebP変換

千葉県夷隅郡大多喜町に位置する豊乃鶴酒造は、江戸時代の天明年間(1781〜1789年頃)に創業した歴史ある酒蔵です。創業当時は町内の銭神地区にありましたが、明治維新期の廃藩置県に伴い現在地へ移転しました。主屋や酒蔵、工場、店舗、精米所及び貯蔵庫、煉瓦造の煙突といった敷地内の歴史的建築物は、国の登録有形文化財に登録されています。

創業当初の銘柄は「豊乃鶴」でしたが、現在は本多忠勝ゆかりの城下にちなんだ地酒「大多喜城」に統一して展開しています。小規模な蔵元ならではの利を生かし、麹は手造りで、「すっきりとした中に味わいを感じられる酒」を目指して醸造しています。全国新酒鑑評会では平成14酒造年度以降に5回入賞しており、うち平成16・17酒造年度の「大多喜城」は連続で金賞を受賞しました。

豊乃鶴酒造の歩み

大多喜町は、徳川四天王の一人、本多忠勝が城主を務めた大多喜城の城下町として栄えた、房総半島の町です。豊乃鶴酒造は、江戸時代の天明年間(1781〜89年ごろ)に、町内の銭神という地で創業しました。明治に入って廃藩置県ののち、現在の新丁の地に移り、いまも大多喜町で唯一の蔵元として酒を造っています。現在の蔵主は第17代で、杜氏を兼ねる田嶋豊彦さんです。

創業当初の銘柄は「豊乃鶴」で、長年「大多喜城」との二大銘柄で展開してきました。ここ20年ほどは「大多喜城」に統一し、純米大吟醸、純米吟醸、特別純米酒など、味わいを細かく分けて造っています。田嶋さんは、小さな蔵元なので大きく広げるより一つの銘柄と向き合うのがよいと考え、そう話しています。

敷地内の建物は、国の登録有形文化財(建造物)です。国道沿いの主屋は1874年(明治7年)の建築で、つし二階建ての町家です。二階の軒を出桁造とし、出窓格子や上げ戸の表構えが往時の趣を伝えています。この主屋は1999年(平成11年)に登録され、2011年(平成23年)には酒蔵(1875年)、工場(1875年ごろ)、店舗(昭和前期)、精米所及び貯蔵庫(明治前期)、煉瓦造の煙突(1948年・高さ16m)が追加で登録されました。精米所及び貯蔵庫は、南側が酒米の貯蔵庫、北側が精米所です。

全国新酒鑑評会では、平成14酒造年度以降に5回入賞しています。このうち金賞は、平成16酒造年度と平成17酒造年度に「大多喜城」で受賞した連続2回です。平成25酒造年度は「大多喜城」、平成27酒造年度と令和3酒造年度は「大多喜城十五代伊兵衛」で入賞しています。

酒造りの特徴

麹は手造りです。蔵主兼杜氏の田嶋さんが蔵人とともに、すっきりとした中に味わいを感じられる酒を目指して仕込んでいます。軽くてすっきりした飲み口に、ほんのり甘い香りと米本来の味わいを備えた酒質で、一人でも多くの人に飲んで笑顔になってもらえる酒を造ることを大切にしています。

仕込みを支える水も、土地の恵みです。大多喜町は養老川と夷隅川という二つの清流に囲まれ、水資源に恵まれています。長い時間をかけて地中を通り、天然のフィルターで清らかにろ過された地下水が、「大多喜城」に独特の風味となめらかな口当たりをもたらしていると、蔵は考えています。

原料米は商品ごとに使い分けています。山田錦は純米大吟醸から純米吟醸原酒まで幅広く使い、美山錦は純米吟醸、特別純米生貯蔵酒、純米酒に用います。最高級の「十五代伊兵衛」は山田錦特等米を40%まで磨き、吊るし搾りで仕上げる純米大吟醸で、令和3酒造年度の全国新酒鑑評会で入賞しました。毎年2月下旬ごろからは、搾りたての新酒生酒が数量限定で順次発売されます。

変わり種は「桃色にごり酒」です。赤色酵母を使った純米のにごり酒で、淡い桃色と甘酸っぱい味わいが特徴です。酵母が繊細で、紫外線や店頭の蛍光灯の光で色が変わりやすい酒です。販売は数量限定です。冷やして炭酸で割る飲み方が、蔵のおすすめです。

代表銘柄

大多喜城

蔵の主銘柄で、城下町ゆかりの名を冠した地酒です。純米大吟醸から純米吟醸、特別純米生貯蔵酒、純米酒、アルコール度数18度の原酒本醸造まで幅広く揃います。蔵元一番人気は山田錦と美山錦を60%まで磨いた純米吟醸で、穏やかな果実の香りとなめらかな後味が特徴です。最高級は山田錦を40%まで磨いた純米大吟醸「十五代伊兵衛」です。

銭神

蔵が創業した地の名に由来する純米大吟醸です。山田錦を50%まで磨き、アルコール度数は15度、日本酒度は0、酸度は1.3です。果実を思わせるフルーティーな香りと味わいに深いコクがあり、煮魚や肉料理によく合います。千葉県内のみで売られており、根強いファンのいる一本です。

見学・購入

直売所
敷地内の店舗で「大多喜城」を直接購入できます。営業時間は8:00〜17:00、定休日は不定休です。
補足
訪れる前に電話(0470-82-2026)で確認すると安心です。いすみ鉄道大多喜駅から徒歩7分、市原鶴舞ICから車で約20分で、敷地内に普通車5台分の駐車場があります。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

蔵の基本情報

所在地
千葉県夷隅郡大多喜町新丁88
創業
1781年
公式サイト
toyonotsuru-shuzo.jp

出典

wikipedia.org / asahi.co.jp / sake-times.com / chibasake.com / jimdofree.com / toyonotsuru-shuzo.jp / toyoturu.jimdofree.com / toyonotsuru.jimdofree.com / bunka.nii.ac.jp / nrib.go.jp / online.perie.co.jp / otaki-location.chiba.jp / houjin-bangou.nta.go.jp

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