鶴見酒造
代表銘柄:我山・山荘・神鶴
愛知県
AICHI
1873年創業
1873年(明治6年)、尾張津島の地で染物業を営んでいた初代・貞造が酒造業を始めた歴史を持ちます。代表銘柄には「我山」「山荘」「神鶴」などがあります。仕込み水には木曽川の伏流水を使用し、南部杜氏の伝統的な技と蔵人の五感を生かした手造りを継承しつつ、もろみの温度データをクラウドで24時間管理する最新設備やデータを調和させた酒造りを行っています。2022年には衛生管理の徹底した通年醸造が可能な新しい醸造蔵が完成しました。
雑味のない綺麗な味わいと米の旨味を引き出すことを大切にしており、2020年にラインナップに加わった「我山」では、全国新酒鑑評会で令和3・4・5酒造年度に3年続けて金賞を受賞しました。「SAKE COMPETITION 2025」の純米大吟醸部門でSILVERを受けるなど、国内外の品評会でも受賞を重ねています。
鶴見酒造の歩み
1873年(明治6年)、染物業を営んでいた初代・貞造が酒造業を始めたのが鶴見酒造の歩みの始まりです。津島は鎌倉時代から木曽三川を渡って尾張と伊勢を結ぶ要所として栄え、戦国時代には「信長の台所」と称された商都で、津島神社への信仰もあって古くから酒造りが盛んな土地です。創業のころは「神守村の鶴見さんが造ったお酒」として「神守鶴」の銘柄で売られ、地元のお客様を中心に親しまれました。のちに銘柄は「神鶴(かみつる)」へ変わります。
2020年にはこの「神鶴」に加えて、高品質な銘柄として「我山(がざん)」と「山荘(さんそう)」をラインナップに加えました。
酒質を高めるための設備投資も進め、2021年にはステンレス製の麹室を導入し、雑味の少ない淡麗な酒に向けて衛生面に細心の注意を払うようになりました。2022年9月には敷地内に年間を通して醸造できる新しい醸造蔵が完成し、同年9月29日と30日に内覧会が開かれました。2026年時点の代表者は三嶋峻矢氏です。
全国新酒鑑評会では、平成18酒造年度(商標「神鶴 入魂」)と平成24酒造年度(商標「入魂」)、令和元酒造年度と令和2酒造年度(いずれも商標「我山」)に入賞しています。商標「我山」では令和3・4・5酒造年度に3年続けて金賞を受け、令和7酒造年度にも金賞を受賞しました。
名古屋国税局酒類鑑評会では、平成29年度(第66回)に吟醸酒の部で「神鶴 大吟醸 入魂」が優等賞を受け、令和3年度(第70回)の吟醸酒の部、令和4年度(第71回)の吟醸酒の部と純米吟醸酒の部、令和5年度(第72回)の吟醸酒の部、令和6年度(第73回)の純米吟醸酒の部で我山が優等賞を受けました。令和7年度(第74回)には吟醸酒の部、純米吟醸酒の部に加えて、燗酒の部でも「かみつる 特別純米 出羽燦々」が優等賞に選ばれています。
このほかにも国内外の品評会で受賞を重ねています。2026年のワイングラスでおいしい日本酒アワードではプレミアム大吟醸部門で「純米大吟醸 我山」と「大吟醸 山荘」が最高金賞、「夢乃寒梅 古酒2000年」がプレミアム熟成酒部門で最高金賞となりました。インターナショナルワインチャレンジ2026では「純米大吟醸 我山」がゴールドメダルを受け、愛知県の純米大吟醸のトロフィー(Aichi Junmai Daiginjo Trophy)にも選ばれています。
SAKE COMPETITION 2025では純米大吟醸部門で「純米大吟醸 我山」がSILVER、SUPER PREMIUM部門で「純米大吟醸 我山 雫取り」がBRONZEでした。
蔵の発表では、2023年の全米日本酒歓評会の大吟醸A部門で「大吟醸 山荘」がグランプリ、2025年のミラノ酒品評会(Milano Sake Challenge)で「大吟醸 我山」と「夢乃寒梅 古酒2000年」がプラチナ賞となり、世界酒蔵ランキングでは2023年に30位、2024年に17位、2025年に12位でした。
酒造りの特徴
仕込み水には、敷地内で汲み上げる木曽川の伏流水を使います。蔵は、豊富なミネラルを蓄えた水の恵みが酒の味わいを作ると説明しています。主力の「我山」と「山荘」には、兵庫県産特A地区の山田錦を100%使います。心白が大きく、磨くほど香り高い酒になる米だからというのが蔵の考えです。
醸造を手掛けるのは南部杜氏です。南部杜氏の技と蔵人の五感を生かした手造りで、衛生的な環境のもと酒本来の味を追求しています。蔵は伝統的な手法で手造りする良さを守りながら、麹・酒母・もろみの温度データをクラウドに集約し、低温管理を24時間体制で行っています。酵母を育てる工程では温度センシングを活用したタンクを使い、測定や分析による数値化を積極的に進めています。吟醸造りでは低温発酵のもとで、櫂入れにも細心の注意を払っています。
「我山」の純米大吟醸は山田錦を35%まで磨き、大吟醸は40%まで磨いた米で仕込みます。「山荘」の大吟醸も精米歩合は40%です。このほか、蔵で長く寝かせた熟成酒の「夢乃寒梅 古酒」には、2000年醸造の「古酒2000年」と「古酒2004」があり、日本酒で仕込んだ梅酒や、米と米焼酎で醸す「神鶴 純米本みりん」も造っています。
代表銘柄
我山
我山(がざん)は同蔵の代表銘柄で、2020年に「山荘」とともにラインナップへ加わりました。原料米は兵庫県産特A地区の山田錦100%で、純米大吟醸は精米歩合35%の淡麗旨口(日本酒度−1〜−3、酸度1.2〜1.4)、大吟醸は精米歩合40%の淡麗やや甘口(日本酒度±0、酸度1.0〜1.2)です。全国新酒鑑評会では商標「我山」で令和3・4・5・7酒造年度に金賞を受けています。
山荘
山荘(さんそう)は、我山と同じく2020年に加わった銘柄です。「大吟醸 山荘」は兵庫県産特A地区の山田錦を100%使い、精米歩合40%で仕込む淡麗辛口(日本酒度+2〜+3、酸度1.0〜1.2)の酒です。蔵はフルーティーで華やかな香りと洗練されたシャープな味わいを特徴に挙げ、冷やしても、38℃前後の燗でも楽しめるとしています。2026年のワイングラスでおいしい日本酒アワードでは、プレミアム大吟醸部門で最高金賞でした。
神鶴
神鶴(かみつる)は、創業のころの銘柄「神守鶴」が変化した蔵の古くからの銘柄です。「神鶴 千 純米吟醸 出羽燦々」は出羽燦々100%を60%まで磨いた淡麗辛口(日本酒度+3.0、酸度1.3)で、「神鶴 万 純米」は国産米を70%まで磨いた濃醇旨口です。令和7年度の名古屋国税局酒類鑑評会では「かみつる 特別純米 出羽燦々」が燗酒の部で優等賞に選ばれています。
見学・購入
- 蔵見学
- あり(要事前確認)
- 直売所
- 敷地内に直売所があり、試飲や直売所限定のお酒の販売があります。直売所は土日祝も10時から16時まで営業しています(年末年始・お盆休みを除く)。
- 補足
- 醸造蔵には見学通路があり、通常は見られない麹室などをガラス越しに見学できます。見学は無料で、事前に電話で問い合わせが必要です。蔵開きの際には、解説付きの醸造蔵見学や杜氏の講演、有料試飲・販売会が案内されています。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
蔵の基本情報
- 所在地
- 愛知県津島市百町字旭46番地
- 創業
- 1873年
- 公式サイト
- www.tsurumi-jp.com
出典
hakko-aichi.jp / tsurumi-jp.com / sake-times.com / sakenomy.jp / oishiisake.jp / nta.go.jp / nrib.go.jp / sakagura-press.com / chunichi.co.jp
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