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古橋酒造

代表銘柄:初陣

島根県

SHIMANE

1878年創業

古橋酒造の建物
古橋酒造の建物(2019年撮影)「Furuhashi Brewery in Tsuwano-cho, Kanoashi-gun, Shimane 001.jpg」 — 写真:Naokijp / CC BY-SA 4.0縮小・WebP変換

古橋酒造は1878年(明治11年)創業、山陰の小京都として知られる島根県津和野町に位置する酒蔵です。代表銘柄「初陣(ういじん)」の名称は、初代蔵元が17歳のときに鳥羽伏見の戦いで初陣を飾ったことに由来し、「常に初陣のつもりで酒造り」を理念として酒造りを続けています。店舗と蔵の建物は国の登録有形文化財に登録されています。

酒造りの特徴として、地元津和野産の山田錦や佐香錦をはじめとする島根県産米を使用し、仕込み水には清流高津川の源流である超軟水の伏流水「天泉」を用いています。後味がすっきりとした飲みやすい味わいが特徴です。

受賞歴としては、「ワイングラスでおいしい日本酒アワード」のプレミアム大吟醸部門で最高金賞を受賞しているほか、広島国税局清酒鑑評会で優等賞に選ばれており、蔵の発表では令和2年と令和4年の純米酒部門で第一位としています。全国新酒鑑評会では、蔵の発表で平成3・6・12年に金賞を受け、平成14酒造年度以降も入賞を重ねています。

古橋酒造の歩み

古橋酒造は、「山陰の小京都」と呼ばれる島根県津和野町の酒蔵です。津和野は山間の盆地にある小さな城下町で、白壁と堀が美しい殿町通りには無数の鯉が泳ぎ、毎年100万人を超える観光客が訪れます。蔵はその殿町通りと隣り合う本町通りの四つ角にあり、昔から地元の人に「角酒場」の愛称で呼ばれてきました。店舗兼主屋と仕込蔵、貯蔵蔵、作業場、旧衣装蔵の5棟は、2010年に国の登録有形文化財に登録されています。

創業は1878年(明治11年)です。創業者の古橋八太郎は、広島藩士のお馬廻りとして17歳で鳥羽伏見の戦いに臨み、初陣を飾った人物でした。代表銘柄の「初陣(ういじん)」はこの経験に由来し、蔵は創業以来「常に初陣のつもりで酒造り」を心がけています。成人式や結婚式、新年度、お正月の乾杯など、はじまりの場面で飲まれる酒でありたいと願い、初陣の名を掲げ続けています。

森鴎外が幼少期を過ごした津和野は、鴎外が留学したベルリンと姉妹都市の関係にあります。この縁でドイツでの販売の話が持ち上がり、蔵は2015年6月にジェトロの輸出有望案件支援サービスに採択されました。ベルリンで輸入業者が見つかって販売を始め、2018年の時点では台湾への輸出にも取り組んでいました。2017年には、津和野町、東京都文京区、ベルリンの3都市が交流する鴎外晩餐がベルリンの日本料理店で開かれ、古橋社長が津和野の酒を紹介しました。

全国新酒鑑評会では、蔵の発表で平成3年、平成6年、平成12年に金賞を受けています。平成14酒造年度以降では、平成23酒造年度、平成30酒造年度、令和元酒造年度、令和6酒造年度、令和7酒造年度の5回、「初陣」が入賞しています。広島国税局清酒鑑評会では、令和元年から令和7年まで、令和3年を除く6回、吟醸酒部門または純米酒部門で優等賞に選ばれました。純米大吟醸が令和元年、令和2年、令和4年、令和5年、純米吟醸が令和6年、純米吟醸山田錦が令和7年で、令和2年には吟醸酒部門で大吟醸も選ばれています。

令和2年と令和4年の純米酒部門については、蔵が「第一位」としています。

「ワイングラスでおいしい日本酒アワード」では、プレミアム大吟醸部門で純米大吟醸「初陣」が2022年から2025年まで4年連続で最高金賞を受賞しました。2023年にはプレミアム純米部門でも最高金賞を受けています。2025年はプレミアム大吟醸部門で純米大吟醸袋絞りが金賞、プレミアム純米部門で純米吟醸が金賞で、2026年はメイン部門2000で純米吟醸が最高金賞、メイン部門1500で純米酒が推奨に選ばれました。

このほか、SAKE COMPETITION 2023の純米大吟醸部門でSILVER、2024年の純米吟醸部門でGOLD(第3位)、全国燗酒コンテスト2022のお値打ち熱燗部門で金賞、インターナショナルワインチャレンジ2026で純米大吟醸がSILVERメダルを受賞しています。

酒造りの特徴

冬の津和野は底冷えが厳しく、早朝から仕込みに取りかかる、まさに「寒仕込み」の土地です。日中も低温で安定しているため、低温発酵の酒造りに向いています。仕込み水には、青野山の麓に湧く「天泉」を使います。高津川の源流にあたる超軟水の天然伏流水で、津和野は国土庁選定の「水の郷百選」にも選ばれています。やわらかな水がやさしい口当たりを生み、日本酒に慣れていない人にも飲みやすい、後味のすっきりした酒になります。

蔵のすべての酒は純米仕込みです。原料米は山田錦と佐香錦が中心です。蔵は津和野で栽培した酒米を使っており、心白がしっかりした良質な酒米です。山田錦は大吟醸に使い、佐香錦は純米酒や山廃純米酒に使います。純米吟醸は津和野産の縁の舞と佐香錦を使った酒です。津和野産の山田錦を100%使った純米吟醸もあります。

主な銘柄の特徴は次のとおりです。純米大吟醸は島根県産山田錦を100%使い、アルコール度数16度、日本酒度マイナス7で、フルーティな香りと瑞々しい口当たりです。純米吟醸は16度、日本酒度マイナス1で、5〜10度の飲用温度を勧めています。純米酒は佐香錦を使った15度、日本酒度プラス5の定番酒で、冷やから燗まで幅広く楽しめます。山廃純米酒「ひげ文」は、森鴎外の生きた時代の醸造法である山廃仕込みで造り、津和野産の佐香錦を100%使った17度の酒です。蔵つきの乳酸菌や酵母を取り込み、しっかりした旨みと酸味、コクがあります。

純米辛口原酒は19度の原酒で、辛口でありながらさらりとして飲みやすい味わいです。

季節の酒や新しい試みもあります。純米しぼりたては、精米歩合70%、15度の辛口で、搾ったばかりの酒を熱処理せずに生のまま瓶詰めする、新酒の時期から数か月だけの限定酒です。「初陣イレブン」は、アルコール度数11%の低アルコール純米大吟醸です。精米歩合50%で縁の舞を使い、華やかな香りと甘酸っぱさが楽しめます。ラベルには、津和野の流鏑馬神事の衣装をモチーフにした女性のイラストが描かれています。

代表銘柄

初陣

蔵の代表銘柄で、読みは「ういじん」です。創業者が17歳で鳥羽伏見の戦いに臨み初陣を飾ったことにちなみ、「常に初陣のつもりで酒造り」を掲げています。主に津和野産の酒米を使い、青野山の超軟水で仕込み、純米大吟醸から山廃純米酒、純米辛口原酒、低アルコールの初陣イレブンまで、すべて純米仕込みです。後味のすっきりした飲みやすさが特徴で、純米大吟醸は国内外の品評会で評価されています。

見学・購入

蔵見学
あり(要事前確認)
直売所
蔵の店舗(角酒場)では、すべての酒を無料で試飲できます。津和野の本町通りの四つ角にあり、オンラインショップでも購入できます。
補足
酒蔵見学は店頭で申し込み、前日までの連絡を求めています。酒造期は作業の都合で見学できない日があります。見学後は店内で試飲を楽しめます。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

蔵の基本情報

所在地
島根県鹿足郡津和野町後田ロ196
創業
1878年
公式サイト
uijin.net

出典

sakedata.jp / shimane-sake.or.jp / uijin.net / kobokudo.jp / madbam.jp / jetro.go.jp / nta.go.jp / nrib.go.jp

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