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右田本店

代表銘柄:宗味

島根県

SHIMANE

1602年創業

右田本店の建物
右田本店の建物(2022年撮影)「Migita Honten ac.jpg」 — 写真:Asturio Cantabrio / CC BY-SA 4.0縮小・WebP変換

島根県益田市に位置する右田本店は、1602年(慶長7年)創業の島根県で最も古い歴史を持つ酒蔵です。代表銘柄の「宗味(そうみ)」は、始祖である右田右京亮隆正の法号「恩誉宗味」から名付けられました。仕込み水には益田川の伏流水(地下30mから引き上げた軟水)を使用し、代々受け継がれた「蔵付き酵母」などを活かした丁寧な手造りにより、華やかな香りと上品な旨みが引き出された日本酒を醸しています。

酒造りの評価も高く、「宗味 山田錦磨き三十九」が「Kura Master 2024」でプラチナ賞、「宗味 山田錦磨き十八」が「ミラノ酒チャレンジ2024」でプラチナ賞を受賞したほか、「ワイングラスでおいしい日本酒アワード2025」でも「宗味 BEIGE 純米大吟醸」などが金賞を受賞しています。さらに、伝統の継承と進化を掲げ、近年では島根県内初のウイスキー製造を開始するなど、新たな挑戦も続けています。

右田本店の歩み

「宗味」の名は、始祖である右田右京亮隆正の法号「恩誉宗味」にちなんでいます。隆正は周防の豪族・大内氏の末裔にあたり、石見の益田に下った人物です。1600年(慶長5年)に七尾城主の益田氏が転封となって町が衰えるのを見て、近在から物資と顧客を集めて市を開きました。この市は庶民に親しまれて「宗味市」と呼ばれ、2と7のつく日に開かれ、昭和初期まで益田の経済を支え続けました。初代は伊丹で酒造技術を学んだと伝わります。

家業として酒造りを始めたのは1602年(慶長7年)と、蔵は伝えています。清らかで良質な湧水と実り豊かな風土に目をつけたのが始まりで、以来400年あまり酒造りを続けてきました。島根県で最も歴史の古い酒蔵とされ、蔵自身は、日本酒発祥の地といわれる島根で最古の日本酒蔵であることを誇りとし、「伝統の継承と進化」を理念に掲げています。

蔵は益田市本町にあり、すぐ裏を益田川が流れています。現在の蔵は昭和初期に建て替えられたものですが、梁などには江戸時代の部材が使われています。この酒蔵は、日本遺産「中世日本の傑作 益田を味わう ―地方の時代に輝き再び―」のストーリーを構成する文化財のひとつで、益田の歴史をたどる観光ルートにも組み込まれています。

現在は、2022年9月に設立された右田本店株式会社が、それまでの株式会社右田本店から酒造りと「宗味」の銘柄を引き継いで運営しています。旧会社は2026年に清算を終えています。

2023年4月にはウイスキー製造免許を取得し、島根県で初めてとなるウイスキー蒸溜所「益田蒸溜所」を設けました。同じ年の11月に最初のウイスキーが誕生し、ブレンデッドとピュアモルトを合わせた全6種が「右田ウイスキー」として島根県内限定で販売されています。日本酒と同じく、益田川の伏流水を使っているのも特徴です。2026年には、缶入りの右田ハイボールも商品に加わりました。

酒造りの特徴

仕込み水は、蔵の裏を流れる益田川の伏流水です。地下30メートルから汲み上げる軟水で、酒米には地元で造られた佐香錦と五百万石を使い分けるほか、「山田錦磨き三十九」や「山田錦磨き十八」では山田錦を使います。造りは、精米・蒸米、麹、酒母、そして三段階に分けて仕込む段仕込みという日本酒の基本の工程をていねいに踏みます。もろみは、並行複発酵によって糖化と発酵が同時に進み、発酵を終えるまでに普通酒でおよそ20日、吟醸酒でおよそ1か月かかります。精米から数えておよそ60日をかけて日本酒が誕生します。

酒造期は11月から3月で、蔵人は醸造期の間、寝食をともにして杜氏の指示のもとで作業にあたります。

「宗味 山田錦磨き三十九」と「宗味 山田錦磨き十八」は、蔵が「伝統の継承と進化を体現した」と位置づけるお酒です。400年以上前から脈々と蔵に生息する蔵付き酵母が深みのある複雑な味わいを生むように、独自の分量で酵母を添加します。山田錦を39%まで磨いた「磨き三十九」は、発酵状態を毎日こまめに確かめ、香りと味わいを同時に感じられるよう細かな温度管理で低温熟成させ、搾るタイミングも見極めました。

18%まで磨いた「磨き十八」は、透明感を出すために0.1℃刻みの温度管理を行い、麹造りもこれまでのデータを読み解いて最良の麹を目指しました。益田川の伏流水が風味をまろやかにします。

商品は幅広く、普通酒、本醸造、純米酒、純米吟醸、大吟醸、純米大吟醸、にごり酒がそろいます。純米大吟醸を樽で熟成させた数量限定のシェリーカスクとワインカスクもあります。「宗味 -西陣織帯シリーズ-」は、西陣織の技と日本酒の融合を目指し、織物職人と数か月にわたって協働し、着物の帯からヒントを得た帯ラベルをまとったシリーズです。RED、DARK RED、PURPLE、BEIGE、BLACKの5種があります。

「桃色しずく」は赤色酵母の特性で淡いピンク色に仕上がるにごり酒、「与三右衛門」は室町時代の日本酒造りを復元し、古来の製法で醸した純米酒です。

日本酒の受賞は、全国新酒鑑評会、広島国税局清酒鑑評会、Kura Master、ミラノ酒チャレンジ、ワイングラスでおいしい日本酒アワードにわたります。全国新酒鑑評会では、平成14酒造年度以降に限っても、平成22酒造年度に入賞し、平成24酒造年度と平成29酒造年度には、商標「宗味」で金賞を受賞しています。広島国税局清酒鑑評会では、平成18年に吟醸酒の部で入賞、平成22年には同じ吟醸酒の部で優等賞を受賞しました。

2024年には、フランスで開かれた第8回Kura Masterの純米大吟醸酒部門で「宗味 山田錦磨き三十九」が、初エントリーでプラチナ賞を受賞しました。同じ2024年のミラノ酒チャレンジでは「宗味 山田錦磨き十八」がプラチナ賞です。2025年のワイングラスでおいしい日本酒アワードでは、「宗味 BEIGE 純米大吟醸」がメイン部門で、「宗味 BLACK 大吟醸」がプレミアム大吟醸部門でそれぞれ金賞に選ばれました。

ウイスキーでは、ワールド・ウイスキー・アワード2024でバーボンスタイルがカテゴリーウィナーとゴールド、2025年はピュアモルトのスタンダードが同じくカテゴリーウィナーとゴールドを受賞しています。ISCでも、バーボンスタイルが2024年と2025年に、ミズナラカスクが2026年にゴールドを得ています。

代表銘柄

宗味

蔵の代表銘柄で、名は始祖・右田右京亮隆正の法号「恩誉宗味」に由来します。普通酒から大吟醸、にごり酒、樽熟成の純米大吟醸までそろい、西陣織の帯をモチーフにした帯ラベルのシリーズもあります。山田錦磨き三十九がKura Master 2024、山田錦磨き十八がミラノ酒チャレンジ2024でプラチナ賞を受け、BEIGEとBLACKはワイングラスでおいしい日本酒アワード2025で金賞に選ばれました。

見学・購入

蔵見学
なし
直売所
右田本店(島根県益田市本町3番30号)。営業は月曜から金曜の8時から17時で、土日祝は休みです。電話またはメールで注文でき、日本酒は全国へ発送しています。
補足
蔵見学は現在、一時中止となっています。再開する際は、蔵のホームページでお知らせされます。以前は酒造期の11月から3月を中心に、事前に電話で問い合わせたうえで受け付けていました。右田ウイスキーは島根県内限定の販売で、県外への直接発送は行っていません。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

蔵の基本情報

所在地
島根県益田市本町3-30
創業
1602年
公式サイト
migitahonten.com

出典

prtimes.jp / japansake.or.jp / kankou-shimane.com / shimane-sake.or.jp / migitahonten.com / onesipsake.com / kotobank.jp / masudanohito.jp / cinderellafitmedia.com / houjin-bangou.nta.go.jp / lazuda.com / nrib.go.jp / nta.go.jp / saketime.jp

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