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板野酒造場

代表銘柄:きびの吟風

岡山県

OKAYAMA

1934年創業

板野酒造場は、1934年(昭和9年)に桃太郎伝説ゆかりの吉備津彦神社や吉備津神社が鎮座する岡山市北区一宮で創業しました。万葉の時代から名醸地として知られる吉備の地で、伝統的な地酒の味わいを守り続けています。

造りの特徴として、岡山で発見された酒造好適米の「雄町」や「山田錦」、岡山県産の朝日米を使い分け、但馬流の技法を継承した酒造りを行っています(合鴨農法米を使った純米酒もあります)。代表銘柄である「きびの吟風」は、大吟醸から純米酒、本醸造、上撰まで幅広くそろいます。

受賞歴としては、全国新酒鑑評会の平成15酒造年度(平成16年開催)で「きびの吟風」が金賞を受賞したほか、広島国税局清酒鑑評会で平成17年に純米酒の部と本醸造酒の部の2部門、平成19年に純米酒の部で優等賞を受けています。また、春と秋の酒蔵開放イベント(蔵祭り)を通して地域住民や日本酒ファンとの交流を重視する酒造りを行っています。

板野酒造場の歩み

板野酒造場は、昭和9年(1934年)に、現在の岡山市北区一宮にあたる備前一宮で創業しました。蔵の近くには、桃太郎伝説のもとになったとされる吉備津彦神社や吉備津神社があり、古墳も数多く残る土地です。蔵は、万葉の時代から名醸地として知られた吉備の国の中心地にあります。法人としての有限会社板野酒造場は、1961年に設立されました。

一宮は古くから桃、マスカット、ブドウの産地で、春には桜の咲く前に一面が白い桃の花で埋まります。蔵元はその眺めを桃源郷のようだと表現しています。また、万葉集に詠まれた「吉備の酒」は、このあたりの酒屋が造った酒のことだろうと考えています。

現在の店主で代表取締役の板野雄一郎さんは、滋賀県甲賀郡の蔵元で酒造りを学び、その後は家の杜氏について修業しました。どちらの杜氏も但馬流だったため、自身も但馬流を受け継いでいます。蔵では2000年の仕込みから杜氏が来られなくなり、この仕込みから店主自らが酒造りを担うことになりました。

同じ2000年の平成12年10月29日には、蔵を会場に「備前一宮蔵くらフェスタ2000」を開きました。胡弓の演奏に合わせて書家が和紙に字を書くコンサートや物産展を催した催しで、板野酒造場の蔵祭りの原点です。蔵祭りはその後、春と秋の年2回の恒例行事となり、2026年は春が第34回、秋が第35回です。

受賞では、平成15酒造年度(平成16年開催)の全国新酒鑑評会で「きびの吟風」が金賞を受賞しました。広島国税局の清酒鑑評会では、平成16年に純米酒の部で「きびの吟風」が入賞し、平成17年には純米酒の部(きびの吟風 純米酒ひやおろし)と本醸造酒の部(きびの吟風 本醸造 からくち)の2部門で優等賞を受けました。平成19年には純米酒の部の燗評価で「きびの吟風」が優等賞に選ばれました。店主は、きき酒コンテストで3年連続の岡山王者になったと語っています。

酒造りの特徴

造りは但馬流で、蔵元は「昔からしっかりした麹をつくる造り方」だと説明しています。そのしっかりした麹を使ってもろみを完熟させ、麹造り、もと造り、もろみ造りの一つ一つを丁寧に行うことを心がけています。酒造りは「一麹、二もと、三造り」と言われますが、蔵では原料処理にとくに力を入れ、麹ももともももろみも蒸米の出来で決まるとして、「蒸米、蒸米、蒸米」を心がけています。

洗米は洗米機を使って米が砕けないようにやさしく洗い、浸漬の時間はその年の気候や米の出来に合わせて毎年変えます。米は昔ながらの甑で蒸し、仕込みの前には蒸米をしっかり自然放冷します。麹は室でつくり、夜通し2〜3時間おきに麹蓋を積み替える、もっとも手間のかかる工程です。鑑評会に出品する酒は、もろみを袋に入れて吊るし、自然に落ちた雫だけを斗瓶に集める袋吊りで搾っています。

仕込みには岡山県を流れる旭川の水系の水を使っています。米は、岡山で発見された酒造好適米の雄町、山田錦、岡山県産の朝日米を使い分けます。山田錦の大吟醸は精米歩合45%以下、雄町100%の純米大吟醸は50%以下、雄町の吟造り純米酒は65%、朝日米の純米酒と本醸造は60%まで磨いています。

蔵には、合鴨農法で育てた朝日米を使う純米酒もあります。社会福祉法人金曜会のわくわくワークが合鴨農法で作った朝日米を60%まで精米し、山廃もとで醸した酒で、米を作る圃場では農薬を一切使っていないと蔵は説明しています。清酒のほか、岡山県産の清水白桃の果汁を40%使ったリキュール「とろりん もも酒」や、麹甘酒、酒粕、酒粕を使った粕漬けなどの酒蔵商品も造っています。

代表銘柄

きびの吟風

板野酒造場の独自ブランドで、足守藩の茶室「吟風閣」にちなみ、末永く愛されるようにとの願いを込めて名付けられました。大吟醸、純米大吟醸、純米吟醸、純米酒、本醸造から上撰まで揃い、雄町や朝日米、山田錦を使い分けます。上撰は神社への奉納や地鎮祭、上棟式にも用いられる地元の定番酒です。蔵元は端麗辛口に寄せず、心のこもった味わいのある酒を目指しています。

見学・購入

直売所
蔵に直売店があります。営業時間は平日が9時から19時30分、日曜が9時から18時で、お盆と正月は休みです。
補足
蔵祭りは春と秋の年2回、蔵で開かれます。きき酒大会や甘酒のふるまい、大抽選会、屋台コーナーなどがあり、これまでの回では酒粕の詰め放題も人気でした。2026年は、春の第34回が4月18日・19日に、秋の第35回が10月24日に開かれました。秋は台風の接近により、予定していた2日間から1日の開催に短縮されました。蔵へはJR備前一宮駅から東へ徒歩約15分で、車では岡山インターから総社方面へ約15分です。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

蔵の基本情報

所在地
岡山県岡山市北区一宮35
創業
1934年
公式サイト
www.ginpoo.co.jp

出典

sakenomy.jp / occ-sake.shop / ginpoo.com / kirari-okayama.jp / ginpoo.co.jp / nrib.go.jp / nta.go.jp

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