住乃井酒造
代表銘柄:住乃井・笑満壽・寒昴
新潟県
NIIGATA
1758年創業
宝暦8年(1758年)に創業した、新潟県長岡市(旧三島町)に蔵を構える老舗酒蔵です。代表銘柄には「住乃井」や「笑満壽」などがあります。
澄んだ水と恵まれた自然環境のもと、微生物の働きや自然の摂理に向き合った酒造りを行ってきました。7代目当主が考案した「高温山廃」と伝統的な山廃を酒質に応じて使い分ける山廃仕込を柱とし、過度な加工を行わずに米と水の特質を最大限引き出すことで、何杯飲んでも飲み飽きない幅と深みのある旨味を追求している点が特徴です。
2012年頃までの案内では、清酒のほか本みりんや長期熟成みりん「美琳酒」、純米料理酒「味庵」も手がけていました。タイの株式会社アサンサービスのグループ会社でもあります。
住乃井酒造の歩み
住乃井酒造は、宝暦8年(1758年)に創業した新潟県の酒蔵です。所在地は長岡市吉崎で、同市の西側、旧三島郡三島町にあたるエリアに蔵を構えています。2012年時点の蔵の案内は、豊かな自然環境に恵まれ、清冽な湧水を仕込み水に使う、新潟県下でも老舗の酒蔵と自らを紹介していました。タイの株式会社アサンサービスのグループ会社の一社でもあります。
蔵の姿勢は、酒を米と水に対する微生物の働きかけから生まれるものと捉え、自然の摂理に謙虚に向き合うことにあります。その探究の末にたどり着いたのが山廃仕込だと、蔵は説明しています。良質な米と水は過度な加工を加えずに特質を引き出せば、微妙で複雑で奥深い味わいになると考え、何杯飲んでも飽きのこない、幅と深みのある旨さを良心的な価格で届けることを掲げています。
2007年時点では、明治40年に築造された本格的な蔵づくりの建物で、冬の仕込みに常時4、5名のベテラン蔵人が通っていました。夏場に営業で外へ出ている通年雇用の若い社員も、冬場は蔵に入って造りを手伝っていました。創業250年を前にしたこの時期には、技術を伝える側と受け継ぐ側がはっきり分かれており、世代交代が課題でした。
2012年時点の杜氏は田中良一氏で、2010年に迎えられました。新潟県の吉川高校醸造科を卒業後、新潟県醸造試験場や国税庁醸造試験場で研究に携わり、県内外の複数の蔵で酒造りに携わってきた人物です。田中氏はそれまでに勤めた蔵で、全国新酒鑑評会の金賞10回、関東信越鑑評会の優秀賞24回の実績を重ねています。これは杜氏個人の経歴であり、住乃井酒造単独の受賞回数ではありません。伝統の山廃造りに加えて、速醸酛の酒も新たに仕込み始めました。
酒造りの特徴
蔵の造りの中心は山廃仕込です。清酒の酒母は、工業製品の乳酸を加える速醸酛が主流ですが、山廃酛では生きた乳酸菌を酒母に加え、乳酸を作り出します。蔵は、山廃酛では乳酸による酸性化がゆっくり進む過程で、うまみ成分となるアミノ酸が豊富に生まれ、活性の高い酵母を多く培養できると説明しています。濃醇で奥深いうまさを持ちながら、山廃特有の酸味が味を引き締める酒を目指しています。
2005年時点では、山廃酛は通常7〜9度の低温で仕込み、徐々に温度を上げながら約3週間かけて酵母を純粋培養すると説明していました。住乃井では7代目当主が高温山廃を考案したと蔵は説明しています。これは55〜60度の高温で仕込み、酵母が増える条件を早めにつくる方法で、約2週間弱で酒母として使えるようになるというものでした。蔵は当時、期間の短縮と省力化、微生物の安定管理につながり、豊富なアミノ酸と活性の高い酵母という山廃の強みも保たれると考えていました。高温山廃と伝統的な山廃は酒質に応じて使い分けていました。
2005年時点では、もろみは酒母に蒸米、麹、水を加える三段仕込みで4日かけて仕込み、約20日間発酵させていました。発酵が終わったもろみは圧搾機で酒粕と原酒に分け、沈殿した不純物を抜き取ってペーパーフィルターなどで濾過し、60〜65度で火入れします。その後タンクで貯蔵・熟成させ、一夏を過ごした秋ごろに味がまろやかになると説明していました。
長期熟成酒にも力を入れてきました。吟醸酒を常温で貯蔵し、夏の暑さと冬の寒さによる温度変化が酒に年輪を刻むという考え方です。2005年時点では1989年から1998年までの長期熟成酒が蔵で眠っており、同年4月には7年〜16年熟成の古韻シリーズ14作が一斉に出荷されました。2012年時点でも、1992年から1997年までの年号を冠した古韻の純米吟醸・吟醸・純米のほか、1992年・1994年の年号を冠した本醸造などが商品として並んでいました。
事業内容は清酒製造業とみりん製造業で、本みりんや長期熟成の美琳酒、純米料理酒の味庵も手がけていました。
代表銘柄
住乃井
蔵の名を冠した主力銘柄です。2012年時点の商品展開は、山廃仕込の普通酒と本醸造を基本に、水華の特別純米、澄の雫の大吟醸とプレミアム大吟醸が並ぶ構成でした。酒母に生きた乳酸菌を使う山廃仕込を軸に、濃醇なうまみと山廃らしい引き締まった酸味の両立を目指しています。蔵は、住乃井の山廃仕込について、酒質に応じて高温山廃と伝統的な山廃を使い分けていると説明しています。
笑満壽
2021年時点で、住乃井酒造の代表銘柄として挙げられている特別純米酒です。読みは「わらいます」です。同じ時期のおすすめ商品としては、寒昴の大吟醸と純米大吟醸のほか、昭和59酒造年度の長期熟成酒「大古酒」が挙がっていました。大古酒は、偶然にも発見された酒を要望に応えて商品化したものでした。
寒昴
2021年時点でおすすめ商品に挙がっていた大吟醸と純米大吟醸の銘柄です。蔵は、水・米・酵母・技・人そして心の六つの集大成で醸される生もと系山廃の酒と説明しています。大吟醸は香りを控えめにした自然に杯が進む味わい、純米大吟醸はしぼりたてを生原酒のまま瓶詰めしたまろやかでフルーティーな味わいが特長とされていました。
見学・購入
- 蔵見学
- なし
- 補足
- 2021年時点で、酒蔵見学は実施していません。2012年時点の案内では、JR長岡駅から車で約20分、上越自動車道の長岡インターチェンジから約10分、JR出雲崎駅から約15分とされていました。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
蔵の基本情報
- 所在地
- 新潟県長岡市吉崎581番地1
- 創業
- 1758年
- 公式サイト
- www.suminoi.com
出典
suminoi.com / sake-harasho.com / sakedata.jp / tech-nagaoka.jp / asanservice.co.th / cushu.jp / web.archive.org / sake-niigata.jp / niigata-sake.or.jp
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