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若清水酒造

代表銘柄:若清水・四季の花・和泉式部

福島県

FUKUSHIMA

1751年創業

福島県石川郡平田村に位置する若清水酒造は、宝暦元年(1751年)に創業した260年以上の歴史を誇る老舗の酒蔵です。阿武隈高地の標高500〜700mにある村の寒冷な気候風土のもとで仕込みを行っています。仕込み水には阿武隈山系の清涼な湧水を使用し、原料米には地元の平田村産「チヨニシキ」や福島県産の酒造好適米「夢の香」を主に採用しています。小規模な蔵で、搾りは佐瀬式の槽(ふね)で行うのが特徴です。

代表銘柄「若清水」のほか、「四季の花」「蓬田岳」「和泉式部」、どぶろくをイメージした「やまんば」、長期熟成酒の「古々酒」など多様なラインナップを手掛けています。受賞歴としては、代表銘柄の「若清水」が令和5年福島県春季鑑評会で金賞を受賞しています。

若清水酒造の歩み

宝暦元年(1751年)の創業と伝わる酒蔵で、現在の福島県石川郡平田村にあたる地に蔵を構えています。平田村は郡山市といわき市のほぼ中間に位置し、阿武隈高地の標高500〜700mにある山あいの村です。冬の冷え込みは厳しく、最低気温がマイナス10度を下回ることもありますが、夏は涼しく過ごしやすい土地です。蔵ではこうした寒冷な気候のもとで酒造りを続けており、蔵元は自社の酒を「奥州石川・平田村の地酒」と呼んでいます。

蔵の水は、蔵から200mほど東の山林に湧き出る清水を引いたものです。宝暦元年に初代当主がこの清水を見つけたことが、この地での酒造りの始まりだったとされています。軟水で水量も豊富で、酒造りのすべての工程で重要な役割を担う水だと蔵は位置づけています。法人としての若清水酒造株式会社の設立は昭和19年(1944年)8月で、2026年時点の代表取締役は佐藤晋也さんです。

主力の銘柄「若清水」は、昭和38年(1963年)に社名を公募し、現在の「若清水酒造」へ社名を変更したときに発売された酒です。名称は一般から募った名前で、長く地元の人々に親しまれてきたことが名前にも表れています。もう一つの主力「四季の花」は、宝暦元年の創業時から使われていると伝わる銘柄で、若清水と並んで長年地域の住民に愛されてきた普通酒です。

平田村には、石川郡の最高峰で東北百名山にも選ばれた蓬田岳(よもぎだたけ)がそびえ、その名は蔵の純米生原酒の名前にもなっています。蔵は、地元で採れた米と地元に湧く水を使い、地元の人の手で仕込む地酒にこだわるとしています。

鑑評会の実績では、令和元酒造年度の全国新酒鑑評会で「若清水」が入賞しています。この年度は金賞が選定されなかったため、入賞が最上位の扱いでした。また、令和5年(2023年)3月14日に福島県酒造協同組合が発表した令和5年福島県春季鑑評会では、吟醸酒の部で「若清水」が金賞を受賞しています。

酒造りの特徴

原料米の中心は、平田村産のチヨニシキです。コシヒカリやササニシキを先祖に持ち、病気に強く多収であることから、現在も平田村で盛んに栽培されている品種で、蔵は地元の農家と二人三脚で研究を重ねながら高品質な米を求めているとしています。純米吟醸には福島県が独自に開発した酒造好適米「夢の香」を55%まで磨いて使い、大吟醸には兵庫県産の山田錦を用いています。

精米には醸造用の縦型精米機を使い、米に負荷をかけないよう8〜40時間かけて磨きます。洗米・浸漬は分単位、ときに秒単位で調整し、蒸しは十石釜に甑をセットして、一度に700〜800kgの白米を強い蒸気で約40分蒸し上げます。蒸した米は放冷機で用途に応じた温度まで冷まします。麹は「一麹、二もと、三造り」といわれ、最も大切なものの一つとされる工程で、夜中でも手入れを怠らず造ります。

酒母は壺台と呼ばれる小さなタンクで造り、これを仕込み用の大きなタンクに移した時点から「もろみ」と呼びます。仕込みは酒母に麹・蒸米・水を、基本的に添・仲・留の3回に分けて加えて行います。もろみは約20〜30日かけて熟成させ、その間は毎日かい入れ(もろみを混ぜる作業)をして温度を測り、適温を保つよう調整します。

搾りは、酒袋にもろみを入れて槽(ふね)で行い、蔵では古い年代の佐瀬式の槽を使っています。酒袋を並べて胴蓋と板木をのせ、大きなジャッキで押して新酒と酒粕に分けます。蔵は、現代では酒袋で搾る酒蔵自体が希少になっていると説明しています。槽の口から出た搾りたてをすぐ瓶に詰めたものが「原酒(生)」で、搾った酒を静置して澄んだ上澄みだけを取り、沈んだ滓は数量・期間限定の滓酒(にごり酒)として売り出します。濾過した酒は約65℃で火入れし、蛇管を使って温度を上げ、酒質が落ち着くのを待って順次瓶詰めして出荷します。

蓬田岳は、毎年1月下旬から2月にかけて搾り始める純米生原酒で、2月から4月ごろまでの期間・数量限定で出荷し、要冷蔵です。長期熟成酒の「古々酒」は、古酒でありながらしつこくない酒質で、毎日の晩酌にもすすめられる一本です。ほかに、山廃仕込みの純米古酒「八世 勘左衛門」もあります。

代表銘柄

若清水

蔵名と同じ名の主力銘柄で、昭和38年の社名公募の際に発売されました。定番の「若清水」は平田村産チヨニシキを原料米とし、味のバランスが整った飽きの来ない酒質が持ち味です。ほかに、兵庫県産山田錦の大吟醸、福島県産夢の香を55%まで磨いた純米吟醸、特別純米、搾りたての槽口酒を瓶詰めした生原酒などがあり、香り華やかなタイプから定番の味まで幅広く揃います。令和5年福島県春季鑑評会の吟醸酒の部で金賞を受賞しました。

四季の花

宝暦元年の創業時から使われていると伝わる銘柄で、若清水と並んで長年、地域の住民に親しまれてきた普通酒です。原料米は平田村産チヨニシキで、芳醇な香味と気軽に楽しめる飲み口が持ち味です。辛口の特徴を強めた「四季の花 辛口」も造られ、蔵は熱燗でのんでほしい一本としています。

和泉式部

石川町に由来する「和泉式部」の名前がつけられた純米酒です。原料米は平田村産チヨニシキで、米の旨みがにじみ出たまろやかな味わいが特徴です。蔵は、甘口で飲みやすく、女性や初心者にもおすすめの酒として紹介しています。蔵の定番の一つに数えられています。

やまんば

「どぶろく」をイメージして造られた人気の銘柄で、山吹色をした原酒です。原料米は平田村産チヨニシキで、アルコール度数は19度あります。蔵は、甘・辛・酸・渋・苦の五味のバランスが整い、まるやかで深みがあり、力強い味わいの個性的な酒と説明しています。

見学・購入

直売所
蔵に売店があり、商品は電話・FAX・メールのほか、公式のネット通販でも注文できます。受付は9時〜17時です(電話0247-54-2019)。
補足
2026年時点で、蔵見学は受け付けていません。アクセスは、JR郡山駅から車で約1時間、JRいわき石川駅から車で約30分、福島空港から車で約20分で、駐車場は30台分あります。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

蔵の基本情報

所在地
福島県石川郡平田村大字北方字寺屋敷18
創業
1751年
公式サイト
www.wakashimizu.jp

出典

japansake.or.jp / wakashimizu.jp / fukunosake.com / fukushima-kensakeoroshi.co.jp / sakedata.jp / sake-fukushima.jp / nrib.go.jp / nta.go.jp

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