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藤橋藤三郎商店

代表銘柄:東白菊・栄一翁・雫

埼玉県

SAITAMA

1848年創業

埼玉県深谷市に蔵を構える藤橋藤三郎商店は、江戸時代末期の嘉永元年(1848年)、越後より移り住んだ創業者によって創業されました。中山道深谷宿の地の利と、荒川・利根川に挟まれた酒造りに適した井戸水に恵まれた土地で酒造りを続けています。

代表銘柄の「東白菊」は、創業当初の銘柄「白菊」に東国の造り酒屋を表す「東」を加えて名付けられました。関東の「東」、酒の清らかさを「白」、清酒の香りを「菊」で表現しています。地元・深谷出身の偉人である渋沢栄一が唱えた「忠恕(ちゅうじょ)の心(真心と思いやりの精神)」を経営のモットーに掲げ、品質優先の酒造りを行っており、渋沢栄一にちなんだ純米大吟醸「栄一翁」などの銘柄も手掛けています。

2022年時点では、関東で好まれる辛めで、さっぱりと喉越しの良い酒を志向していました。敷地内にある大正時代建造のレンガ造り煙突は、埼玉県の景観重要建造物に指定されています。

藤橋藤三郎商店の歩み

藤橋藤三郎商店の創業は、江戸時代末期の嘉永元年(1848年)です。創業者は越後の柿崎(現在の上越市にあたる地)から現在の地に移り、酒造りを始めました。深谷を創業の地に選んだのは、中山道の宿場町という地の利と、荒川と利根川に挟まれた土地のやや軟水の井戸水が酒造りに適していたためと、蔵は説明しています。

深谷宿は、中山道六十九次のうち江戸から数えて九番目の宿場にあたります。本陣1、脇本陣4、旅籠80軒余を数えた中山道最大規模の宿場とされ、江戸から出て二番目の宿を求める旅人でにぎわいました。藤橋藤三郎商店はこの旧宿場町の中心部、深谷駅から歩いて行ける市街地で酒を造り続けています。

創業当時の銘柄は「白菊」でした。酒の清らかさを「白」、清酒の香りを「菊」の字で表したものです。昭和に入って商標登録をする際、関西の造り酒屋が同じ「白菊」で登録していたため、東国の造り酒屋を表す「東」の一字を加えて「東白菊」としました。「東」は関東の「東」でもあります。

有限会社としての設立は昭和29年10月1日です。平成22年4月には店舗と工場を新築し、気軽に入れる店づくりと、容器の形や色、ラベルにも工夫を凝らした幅広い品揃えを進めました。代表者は藤橋彰氏で、2022年1月時点では7代目にあたる店主が夫婦で蔵を営んでいます。

店舗の裏手には、深谷レンガで造られた煙突と蔵、井戸が残っています。大正時代に建造されたレンガ造りの煙突は、補修工事を経て旧宿場町の景観と調和する地域のランドマークとして評価され、平成25年3月15日に埼玉県の景観重要建造物(埼玉県指定第2号)に指定されました。蔵と煙突には、渋沢栄一ゆかりの日本煉瓦製造の煉瓦が使われています。

酒造りの特徴

経営のモットーは、深谷出身の実業家・渋沢栄一が唱えた「忠恕(ちゅうじょ)の心」、すなわち真心と思いやりの精神です。品質を優先する姿勢を掲げ、特に高級酒では酒米と精米にこだわる一方、消費者の好みに応えるために品揃えを幅広くし、定番のほかに四季折々の酒も出しています。2022年の時点では、店内に渋沢栄一の「夢七訓」が掲げられていました。

味わいについて、2022年の時点で店主は、関東では辛口が好まれる傾向があるため、辛めでさっぱりと流し込めるのど越しのよい酒を考えていると話していました。ラインナップの頂点にあたるのが大吟醸原酒「雫」で、兵庫県産山田錦を100%使い、精米歩合35%まで磨いた酒です。その生原酒タイプにあたる「煌」は、毎年春に数量限定で出されています。

精米歩合50%の純米大吟醸「栄一翁」は新潟県産五百万石を100%使った酒で、新一万円札に採用されることが決まった渋沢栄一をラベルにしています。このほか、精米歩合60%の特別純米酒「城祉宴」、特別本醸造「深谷の地酒」、精米歩合65%で19度の本醸造原酒「蔵元原酒」、辛口の佳撰など、日常向けから贈答向けまで揃えています。

季節の酒も充実しています。12月ごろの新酒第一弾として出る微発泡の生原酒にごり酒は、アルコール度数19度ながら甘さを抑えたクリーミーな口当たりです。1月ごろには純米大吟醸の無濾過生原酒「手汲酒」、冬から春にはしぼりたての特別純米生原酒「あらばしり」、秋には夏を越して熟成させた特別本醸造「ひやおろし」が出ます。

代表銘柄

東白菊

創業当初の「白菊」に「東」を加えた、蔵の看板となる銘柄です。商品群は幅広く、特別本醸造「深谷の地酒」は精米歩合60%の淡麗でクセのない味わい、特別純米酒「城祉宴」は同60%でなめらかなコクを持つ純米酒、本醸造原酒「蔵元原酒」は精米歩合65%でアルコール度数19度の力強い酒です。佳撰には辛口タイプもあり、燗、常温、冷やしと幅広い飲み方に応えます。

栄一翁

深谷出身の渋沢栄一をラベルにした純米大吟醸です。新潟県産五百万石を100%使い、精米歩合は50%、日本酒度は+2.0、アルコール度数は15度です。上質な米の華やかな香りと、澄んだ味わいが特徴で、蔵は深谷を代表する一本と位置づけています。ラベルは、新一万円札に採用されることが決まった渋沢栄一です。720mlのほか1800mlと300mlもあります。

雫

蔵で最高級に位置づける大吟醸原酒です。兵庫県産山田錦を100%使い、精米歩合35%まで磨いています。アルコール度数は17度、日本酒度は+3.0で、原酒ならではの濃厚な旨味となめらかな口当たり、ふくよかな香りを備えます。瓶は珍しい瑠璃色で、720mlには機械口栓を使っており贈答にも向きます。生原酒タイプの「煌」は毎年春に数量限定で出されます。

見学・購入

直売所
直営店は深谷市仲町4-10にあり、営業時間は8時から19時で、原則無休ですが臨時で日曜が休みになることがあります。駐車場は7台分です。オンラインショップでも販売しています。
補足
見学はレンガ造りの煙突と蔵の外観のみで、予約が必要です。深谷駅から歩いて行ける距離にあります。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

蔵の基本情報

所在地
埼玉県深谷市仲町4-10
創業
1848年
公式サイト
azuma.backnumber.shop

出典

backnumber.shop / goshu-pro.jp / saisake.com / monogatari-sake.com / vegepark-fukaya.jp / azuma.backnumber.shop / city.fukaya.saitama.jp

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