SAKE BREWERY — FUKUSHIMA
男山酒造店
紹介
福島県会津美里町に蔵を構える男山酒造店は、1865年(慶応元年)に創業した老舗酒蔵です。かつて代表銘柄「会津男山」などを展開していましたが、1998年に杜氏の体調不良等をきっかけに約20年間にわたり酒造りを休止していました。
廃業の危機を知った先代の甥・小林靖氏が蔵の再興を決意し、都内のIT企業を退職して会津へ移住。地元の鶴乃江酒造での修行や専門家による指導、猪俣杜氏の参画など、会津の酒蔵関係者の手厚い協力と「人の輪」に支えられ、2020年に酒造りを約20年ぶりに再開(復活)させました。
新生・男山酒造店では、支えてくれた人々の輪と感謝を込めた「わ」や、原点回帰と波紋のような広がりを象徴する「回(かい)」、杜氏への感謝を冠した「INOMATA65」などを展開しています。酒造り再開初年度から全国新酒鑑評会で入賞・金賞を獲得し、全米日本酒歓評会でも賞を受賞するなど高い評価を得ています。
歴史
男山酒造店は1865年(慶応元年)に福島県大沼郡会津美里町で創業しました。最盛期には年間36万リットルの日本酒を生産し、代表銘柄「会津男山」を福島県内や関東方面へ出荷する地域の中核的な酒蔵でした。
しかし日本酒需要の減少にともなう出荷量の低下や人材不足に加え、当時の杜氏の体調不良が重なり、1998年に生産を休止しました。その後約20年にわたり酒造りが行われない状態が続き、蔵は廃業の危機に直面しました。
この危機を知ったのが、先代杜氏の甥にあたる小林靖氏です。千葉県船橋市出身で都内のIT企業に20年間勤務していた小林氏は、母方の実家であるこの蔵が消滅しかねないと知り、家族や親族を説得したうえで会津への移住と蔵の再興を決意しました。地元の鶴乃江酒造での約2年間の修行や、「日本酒の神様」と呼ばれる鈴木賢二氏の指導、福島県清酒アカデミーでの研修など、会津の酒蔵関係者の協力を得ながら酒造りを一から習得しました。
2020年に酒造りを再開し、2021年1月には約20年ぶりとなる新酒を発売しました。再興後は、支えてくれた人々とのつながりへの感謝を込めた新ブランド「わ」を立ち上げ、酒造り再開初年度から全国新酒鑑評会で入賞を果たしています。2022年には、原点を大切にしながら蔵の再興を支えた「人の輪」をさらに広げていく思いを込め、銘柄名を「わ」から「回」へと改称しました。
酒造り
酒造りを率いるのは杜氏の猪俣氏です。福島の地域プロジェクトの取材記事では「会津杜氏組合の会長を務めたレジェンド的存在」の杜氏として紹介されています。代表銘柄のひとつ「INOMATA65」には、猪俣杜氏自らが栽培する福島県オリジナル米「天のつぶ」を掛米に、麹米には「夢の香」を用い、ともに精米歩合65%の扁平精米で仕込むことで、深い味わいとキレの良さを両立させています。このほか「福乃香」など複数の酒米を商品ごとに使い分けています。
蔵を再興した小林靖氏自身も、鶴乃江酒造での修行や福島県清酒アカデミーでの研修を通じて醸造技術を一から習得しました。公式サイトでは、蒸米を放冷する工程を手作業で丁寧に行っていることが紹介されており、小規模な蔵ならではのきめ細かな手仕事が特徴です。
蔵データ
代表銘柄
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- わ
わ:「わ」は、約20年の休業を経て蔵を復活させた際に生まれた、再興後初の看板銘柄でした。蔵を支えてくれた人々とのつながりへの感謝を込めて名付けられました。酒米「夢の香」を用いた純米酒うすにごり生などがあり、瑞々しい果実の香りとやわらかな甘さ、爽やかな後味と酸味が特徴とされていました。2022年に銘柄名は「回」へと引き継がれました。
回:「回」は2022年に「わ」から改称された、現在の看板銘柄です。原点を大切にしながら、蔵の再興を支えた「人の輪」をさらに広げていく思いが込められています。「回はもう一つの原点回帰。初心に立ち戻ること。」とも説明されています。令和6酒造年度の全国新酒鑑評会で金賞を、2025年度全米日本酒歓評会の純米酒部門でも金賞を受賞するなど、再興後の蔵を代表する評価の高いシリーズです。
会津男山:「会津男山」は1865年の創業以来使われてきた蔵の代表銘柄です。2020年の蔵の再生にあたり、蔵は時間や場所を選ばず、その酒を囲む人の心をなごやかにする酒でありたいという想いを掲げました。醸した一滴が水面に映る波紋のように、支えてくれた人々の輪をこれからも重ね、ひろげていくという理念です。現在は「回」などのシリーズにこの銘柄名を冠して展開しています。
見学・購入
なし
所在地は福島県大沼郡会津美里町旭杉原字村東乙94。営業時間は9時から17時で、土日祝日は休業しています(電話0242-54-2726)。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
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出典
fukunosake.com / japansake.or.jp / aizuotokoyama.com / imadeya.co.jp / toiropj.jp / fresh-shintani.net / asahiya-sake1897.jp / jp.sake-times.com
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