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土田酒造

代表銘柄:誉国光・つぼみ・土田

群馬県

GUNMA

1907年創業

土田酒造の建物
土田酒造の建物(2015年撮影)「Tsuchida Shuzo brewery.jpg」 — 写真:photo: Qurren (talk) Taken with Canon IXY 430F (Digital IXUS 245 HS) / CC BY-SA 3.0縮小・WebP変換

1907年(明治40年)創業。元は群馬県沼田市で酒造りを行っていたが、1992年に仕込み水である武尊山(ほたかやま)の伏流水を求めて現在の利根郡川場村へ移転した。戦前の品評会で連続入賞した蔵に与えられる「名誉賞」を関東で唯一受賞した歴史を持つ。

現在は6代目蔵元のもと、近代的な醸造設備を備えつつも、表示義務のない添加物を含めて一切不使用とする「全量純米生酛(きもと)造り」へと大きく転換した。酒米だけでなく群馬県産の食用米(飯米)をあまり削らない低精米で使用し、蔵に住み着く乳酸菌や微生物の力を活かした酒造りを徹底している。伝統銘柄「誉国光」や新ブランド「土田」をはじめ、米の旨味と複雑で豊かな味わいを最大限に引き出した独創的な酒造りに挑戦し続けている。

土田酒造の歩み

土田酒造は、新潟県出身の初代・土田茂八が川場村に移り住み、造った酒が評判を呼んだことをきっかけに、明治40年(1907年)に現在の沼田市にあたる沼田町で酒造りを始めたことに始まります。2代目・土田國太郎の代には原料の質を高めて酒質を向上させ、昭和11年(1936年)には日本醸造協会主催の「第15回全国酒類醤油品評会」で、連続入賞した蔵にのみ贈られる「名誉賞」を受賞しました。関東でこの名誉賞を受けたのは土田酒造のみです。この頃に「譽國光」の銘柄が生まれています。

3代目・土田実の代を経て、4代目・土田コトは夫の急逝をきっかけに蔵を守り、5代目・土田洋三は吟醸造りを究めて、群馬で親しまれる「誉国光」を世に送り出しました。平成4年(1992年)には、沼田市の市街地再開発により蔵の移転を迫られ、以前と同じ水脈を求めて井戸を掘り歩いた末、その水脈が見つかった川場村へ移り住んでいます。平成12酒造年度(平成13年発表)の全国新酒鑑評会では、「誉国光」が全国金賞を受けています。

平成20年(2008年)に6代目・土田祐士が社長に就任すると、蔵は大きな転換点を迎えます。地元人口の減少や高齢化で普通酒中心の商いが先細るなか、「純米の酒を造って全国新酒鑑評会で金賞をとる」という目標を掲げます。2013年からは杜氏の星野元希氏が試験的に山廃仕込みに挑戦し、2015年から2016年にかけては秋田県の新政酒造で研修を積んでその技術を蔵に持ち帰りました。2017年には看板銘柄の誉国光も添加物を使わない山廃仕込みの造りへ切り替え、2019年には全量を生酛(きもと)造りへと移行しています。

全国新酒鑑評会では、平成23酒造年度(平成24年発表)と平成28酒造年度(平成29年発表)にも「誉国光」が金賞を受けました。現在は6代目蔵元のもと、伝統銘柄の誉国光と新ブランドの土田という2本柱で、米の旨味を最大限に引き出す酒造りを続けています。

酒造りの特徴

土田酒造の酒造りは、米・米麹・水と蔵に棲みつく菌だけで行い、乳酸をはじめ表示義務のない添加物も一切加えません。仕込み水には、武尊山の水を約50年かけて自然濾過した伏流水を使い、硬度を変える調整剤も加えずにそのまま用いています。江戸時代に主流だった、蔵に自生する乳酸菌の力を借りて酒母を育てる「生酛(きもと)」造りを、現代的な機械設備のなかで行っているのが特徴です。

使用する米は、酒米ではなく群馬県産の食用米が中心です。精米歩合を大きく下げず、多くの銘柄は普段食べる米と同程度の90%前後にしか磨かない低精米にこだわり、米の旨味やふくよかな味わいを丸ごと日本酒に落とし込むことを目指していますが、銘柄や目的によっては精米歩合60%まで磨くこともあります。この方向性は、精米歩合90%での醸造を依頼された経験がきっかけとなり、雑味とされてきた米表層の成分をあえて生かす発想へとつながりました。

通常は2〜3割程度とされる麹歩合を大きく引き上げているのも設計上の特徴で、定番銘柄「シン・ツチダ」も麹歩合35%で醸されています。

杜氏を務める星野元希氏は、東京バイオテクノロジー専門学校で醸造発酵を学んだのち、群馬県での酒造りを志して土田酒造に加わりました。2015年から2016年にかけて秋田県の新政酒造で研修を積み、その技術を蔵に持ち帰って2017年の添加物不使用・山廃仕込みへの転換を後押しした人物でもあります。現在の商品は、地元で長く親しまれてきた辛口の晩酌酒「誉国光」と、技術的な挑戦や新しい味わいを追求する「土田」の2本柱で構成され、後者には毎年テーマを定めて実験する「研究醸造」シリーズも含まれています。

こうした取り組みは国内外のコンクールでも評価されています。フランス発の日本酒コンクール「Kura Master」では、2017年度の純米部門で「山廃仕込 土田 純米吟醸」が金賞を、2018年度の純米大吟醸&純米吟醸酒部門では「土田 菩提酛×山廃酛」がプラチナ賞を受賞しました。また、2024年の第95回関東信越国税局酒類鑑評会では、純米吟醸酒の部で「土田」が優秀賞を受賞しています。

代表銘柄

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誉国光

創業以来、地元で愛されてきた土田酒造の看板銘柄です。名前には「我が国が、誉れ高く、光輝きますように」という創業者の願いが込められています。製造数量の大半は群馬県内で流通し、なかでも蔵のある利根沼田地方では100年以上にわたり日常の晩酌酒として親しまれてきました。全国新酒鑑評会では平成23酒造年度と平成28酒造年度に金賞を受けています。2017年には添加物を使わない造りへと切り替わりました。冷や、常温、燗のいずれでも楽しめ、日々の食事に寄り添う一本です。

つぼみ

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土田

6代目蔵元のもとで誕生した新ブランドです。酒米ではなく群馬県産の食用米を、できるだけ削らずに使う低精米にこだわり、蔵に棲みつく菌の力を引き出す生酛造りで醸されています。定番の「シン・ツチダ」をはじめ、麹の配合や仕込み方法を変えて味わいを探る研究醸造シリーズなど、挑戦を重ねながら毎年進化を続けているのが特徴です。フランスの日本酒コンクール「Kura Master」では2017年度に純米部門で金賞、2018年度に純米大吟醸&純米吟醸酒部門でプラチナ賞を受けるなど、国内外で評価を高めています。

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見学・購入

蔵見学
あり(要事前確認)
直売所
川場村の蔵の敷地内では、直営店で日本酒や無添加醸造の日本酒を使ったスキンケア商品を購入できるほか、隣接する建物では酒粕を使ったソフトクリームなども味わえます。
補足
酒蔵見学は無料の予約制で、観光バスなどを利用する団体向けと、マイカーで訪れる個人向けの2パターンが用意されています。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

蔵の基本情報

所在地
群馬県利根郡川場村川場湯原2691
創業
1907年
公式サイト
tsuchidasake.jp

出典

gunma-sake.or.jp / gunma-fc.jp / tsuchidasake.jp / nihonmono.jp / gunma-kanko.jp / pref.gunma.jp / discoverjapan-web.com / j-s-p.or.jp / sakestreet.com / saketime.jp / kuramaster.com / nrib.go.jp

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