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村井醸造

代表銘柄:真壁・真上

茨城県

IBARAKI

1673年創業

村井醸造の建物
村井醸造の建物(2023年撮影)「Murai Jozo ac (6).jpg」 — 写真:Asturio Cantabrio / CC BY-SA 4.0縮小・WebP変換

茨城県桜川市真壁に所在する村井醸造は、江戸時代前期の延宝元年(1673年)に近江日野商人である村井重助が創業した歴史ある酒蔵です。明治時代の店舗と脇蔵、大正時代の石蔵、昭和初期の煙突の4棟は、国の登録有形文化財に登録されています。

仕込み水には筑波山系の伏流水を使用しており、米の旨味や口に含んだ際にほのかに香る「含み香」を大切にした酒造りを伝統としています。主力銘柄の「公明」や純米酒「真壁」を長年醸造してきたほか、コロナ禍のさなかに新ブランド「真上(しんじょう)」を立ち上げました。「真上」は茨城県産業技術イノベーションセンターとの共同研究なども取り入れながら品質を追求している限定流通銘柄で、爽やかな香りとジューシーな酸味、スッキリとした後味が特徴の食中酒として親しまれています。

村井醸造の歩み

延宝年間(1673年から1680年ごろ)、近江日野商人であった村井重助が、常陸国真壁の町(現在の桜川市真壁町にあたる地)に醤油と味噌を商う出店を構えたのが村井醸造の始まりです。関東や奥州へ上方の商品を運ぶ中継地点として構えたこの出店は、近江日野商人が関東に出店した最も古い記録です。この地に良質な米と水が得られたことから、村井家は酒造りを始めました。歴代の当主は「村井重助」の名を代々受け継ぎ、現在の当主は12代目にあたる村井重司氏です。

村井醸造には、明治時代に建てられた店舗と脇蔵、道路を挟んだ向かいに建つ大正時代の石蔵、昭和初期に建造された煙突の4棟が残っており、国の登録有形文化財に登録されています。登録年月日は脇蔵と石蔵が平成12年(2000年)12月4日、店舗と煙突が平成16年(2004年)11月8日と2回に分かれています。土蔵造2階建・瓦葺の脇蔵と向かい合う石蔵には麹室があり、いまも酒母造りに使われています。

主力銘柄「公明」は、もとは「公明正宗」という名でしたが、戦後に「公明」へと改められました。「コメ」に通じる響きから名付けられたもので、地元で長く親しまれてきた一本ですが、飲み手の広がりという点では課題を抱えていました。

その課題に向き合うため、村井醸造は2020酒造年度から新ブランド「真上」を立ち上げました。コロナ禍のさなかではありましたが、「動かなければ何も始まらない」という思いから、3年をかけて蔵人を育成し、設備の見直しも進めながら世に送り出したものです。銘柄名には、既存銘柄「真壁」よりも上質な酒を目指すという心構えと、真壁の町を盛り上げたいという願いが込められています。

酒造りの特徴

仕込み水には、筑波山系に降った雨水が御影石にろ過されて湧き出す伏流水を、敷地内の井戸から汲み上げて使用しています。山麓に近いため井戸を深く掘る必要がなく、余計な濾過をしなくてもよいほど良質な水が得られることが、この蔵の酒造りを支えています。原料米は商品によって使い分けており、大吟醸・純米大吟醸には兵庫県産「山田錦」を精米歩合40%まで、純米吟醸「公明」には茨城県産「チヨニシキ」を60%まで、純米酒「真壁」や本醸造には茨城県産「日本晴」を60%まで、レギュラー酒の上撰には68%まで、それぞれ磨いて用いています。

村井醸造では、酒母造りにおいて安全・安心であること、再現性が高く安定した品質であること、強い酒質であることの3点を重視しており、2020酒造年度から酒母を全量、普通速醸酛に切り替えました。さらに茨城県産業技術イノベーションセンターと共同で、低温下でも乳酸を生じさせる乳酸菌株を酒母に取り入れる研究に取り組んでいます。

この技術は純米吟醸「真壁MAKABE」にも生かされており、共同研究「乳酸菌Leuconostoc mesenteroidesを活用したスマート山廃製法による清酒の抗酸化能」は2024年10月、第16回日本醸造学会若手シンポジウムで歴代運営委員長賞を受賞しました。

酒質については、開栓後すぐに強く香り立つ「立ち香」ではなく、口に含んでからほのかに感じられる「含み香」を大切にする、やや辛口の造りを伝統としています。杜氏はもとは越後杜氏が務めていましたが、現在は南部杜氏が務めており、岩手県花巻市大迫町在住の伊藤政美氏が杜氏を担っています。

新ブランド「真上」では、この伊藤氏に師事した若手の蔵人が中心となって醸造を担い、尿素低生産性の「きょうかいKArg」シリーズの酵母(純米吟醸ではきょうかいKArg1401)や茨城県産の酒米「ひたち錦」などを取り入れながら、品質の作り込みを重ねています。ラベルの題字は書家の日置恵氏によるもので、村井家の家紋「武田菱」で筑波山を、赤い箔で朝日を表しています。

全国新酒鑑評会の入賞酒目録では、平成14酒造年度と平成22酒造年度に「公明」の入賞が確認できます。いずれも金賞(☆印)には至っていない入賞ですが、目録が対象とするのは平成14酒造年度以降にとどまり、蔵は金賞の受賞歴が数回あると案内しています。

代表銘柄

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真壁

純米酒「真壁」は桜川市真壁町の特産品として造られ、茨城県産「日本晴」を精米歩合60%まで磨いた、香り控えめでやや重ためのしっかりした味わいが持ち味です。焼き魚や煮物に合う常温や燗で親しまれています。この「真壁」をリニューアルしたのが純米吟醸「真壁MAKABE」で、筑西市産の契約栽培米「若水」と、茨城県産業技術イノベーションセンターとの共同研究で得た乳酸菌を生かしています。芳醇でジューシーな果実の旨みが特徴で、2024年にイバラキデザインセレクションのグラフィック・パッケージ部門に選ばれています。

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真上

「真上」は2020酒造年度に立ち上げた新ブランドで、杜氏の伊藤政美氏に師事した若手の蔵人が中心となり、蔵人の育成と設備の見直しを重ねて育ててきました。尿素低生産性の「きょうかいKArg」シリーズの酵母や茨城県産「ひたち錦」などを使い分け、安全・安心、再現性、強い酒質という3つの想いを酒質に込めています。パッションフルーツやハーブを思わせる爽やかな香りとジューシーな旨み、軽やかな酸味を持つ食中酒として、地元桜川市にとどまらず関東各地や関西の専門酒販店を通じて届けられています。

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見学・購入

蔵見学
あり(要事前確認)
直売所
蔵の窓口での直接購入のほか、桜川市内をはじめ茨城県内外の酒販店を通じて購入できます。
補足
蔵見学は事前予約制で、所要時間は30分ほどです。月曜から土曜(祝日を除く)の9時から17時に受け付けており、仕込み蔵の案内は繁忙期にあたる10月から3月は休止となります。心臓部にあたる麹室は見学の対象外で、繁忙期や施設内の工事、スタッフの都合などにより見学できない場合もあります。試飲は基本的に全商品無料で楽しめ、その場での購入は現金とPayPayのみの対応です。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

蔵の基本情報

所在地
茨城県桜川市真壁町真壁72
創業
1673年
公式サイト
www.komei.co.jp

出典

japansake.or.jp / pref.ibaraki.jp / sakenomy.jp / wikipedia.org / ibanavi.net / compalyze.co.jp / sakestreet.com / rakuten.co.jp / komei.co.jp / ja.wikipedia.org / diamond.jp / store.sakestreet.com / furusato-tax.jp / nrib.go.jp / kankou-sakuragawa.jp

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