本文へ移動

ハッピー太郎醸造所

代表銘柄:ハッピーどぶろく・something happy

滋賀県

SHIGA

2017年創業

ハッピー太郎醸造所は、酒蔵で12年間の蔵人経験を持つ池島幸太郎氏(ハッピー太郎)が2017年に滋賀県彦根市で糀屋として創業した醸造所です。2021年に滋賀県長浜市の商業文化施設「湖のスコーレ」内へ移転し、2022年1月に「その他の醸造酒」の製造免許を取得して、2月からクラフトどぶろくの醸造を始めました。

「醗酵でつなぐ、しあわせ」をコンセプトとし、滋賀の豊かな自然環境や伊吹山の伏流水、顔の見える生産者が育てた原材料を軸にしたものづくりを行っています。主軸となる「クラフトどぶろく」は、糀造りの技術を活かし、ハーブや茶、スパイス、フルーツといった様々な副原料を掛け合わせた斬新なフレーバーと飲み口の良さが特徴です。どぶろくのほかにも、糀、甘酒、味噌といった発酵食品の製造・開発・販売を手掛け、発酵文化の魅力を伝え続けています。

ハッピー太郎醸造所の歩み

ハッピー太郎醸造所を営むのは、醸造家の池島幸太郎さんです。屋号の「ハッピー太郎」は本名の「幸太郎」にちなんでいます。島根県の有機農業法人で農業とみその加工に携わったのち、日本海酒造など3つの酒蔵で12年間、米麹づくりや日本酒造りを身につけました。最後に勤めた酒蔵ではオリジナルレシピの酒も造り、その酒は海外へ輸出されました。いつか自分の醸造所を持ちたいという夢が、屋号に「醸造所」の名を掲げた理由です。

2017年10月、彦根市郊外の古い集落で、まず米麹屋として工房を開きました。冬は米麹とみそ、夏は鮒ずしを仕込む発酵食品の工房で、「醗酵でつなぐ、しあわせ」を理念に掲げて活動を続けました。2020年には京都・梅小路醗酵所の発酵アドバイザーにも就いています。

転機は、奈良のくるみの木の石村由起子さんが総合監修する商業文化施設「湖のスコーレ」(長浜市)からの入居の誘いでした。2021年12月の同施設の開業にあわせて醸造所を移し、施設側の提案を受けて、どぶろくを造るための酒造免許の取得に挑みました。取得したのは日本酒(清酒)ではなく「その他の醸造酒」の免許で、2022年1月に免許を取得し、2月から醸造を始めています。池島さんは、個人の米麹屋が農家向けの「どぶろく特区」ではなく、初めから醸造免許でどぶろく事業に乗り出す例は聞いたことがないと話しています。

この免許には年間6キロリットル以上という最低製造数量があり、杜氏の仕事と同じことができるかが問われるため、池島さんは酒蔵で積んだ経験をもとに申請しました。

新醸造所の立ち上げに向けて、2022年にはクラウドファンディングを実施しました。開始から13時間で目標の100万円に届き、2月13日には500万円に達して、募集は2月28日まで続きました。同じ年の10月には、どぶろくに副原料を合わせる「something happy」シリーズの第1弾として、広島の梶谷農園のフレッシュハーブを使った1本を数量限定で発売しています。2026年10月には創業9周年を迎え、記念のお弁当企画なども開かれました。

酒造りの特徴

醸造所が造っているのは、米と米麹からつくる「どぶろく」です。どぶろくは、日本酒と違ってもろみを濾さず、米の粒ごと味わう酒で、免許上は「その他の醸造酒」に分類されます。この醸造所は、そこにハーブ、茶、ホップ、スパイス、果物などの副原料を加えた「クラフトどぶろく」を自社で醸しており、清酒(日本酒)の醸造は行っていません。他の事業者との共同開発商品も手がけ、クラフトどぶろくの受託製造(OEM)も受け付けています。

仕込みの軸は、糀屋ならではの「完熟」の米麹です。池島さんは「酒蔵の米麹は工芸品、糀屋の米麹は農産物」と語り、麹を作物に見立てて、根を張り、幹を太らせ、実が熟すのを待つように育てます。2023年時点では、どぶろく用の麹に味噌用の麹菌を使い、うま味を生むアミノ酸が比較的多く生まれるのが特徴でした。一方、「うきうきホップ」には焼酎用の白麹菌が使われ、その白麹菌が出すクエン酸に合う香りのホップを合わせています。米を溶かし切る考え方で醸すため、濾さないどぶろくでも比較的さらりとした口当たりになります。

原料米は顔の見える農家から調達します。長浜市で自然循環農法に取り組む株式会社SHIBATA GROUND MUSICが主な契約米農家で、「ありがとう米」や、規格から外れる米を買い取った「湖北はみだし米」などを使います。糀には、東近江市の自然農法米「滋賀旭」(池内農園)や、彦根市の減農薬米「秋の詩」(むすひグリーンファーム)も用います。仕込みに使う水は醸造所内の地下水で、伊吹山から流れる伏流水です。池島さんは、この中硬水が麹の味を引き出しやすいと考えています。

定番の「ハッピーどぶろく」は、吟醸酒のような低温でゆっくり発酵させます。2023年時点では、穏やかな香りの6号酵母を使い、酵母の数を減らす程度の火入れで、もろみのフレッシュな香りを残していました。ラベルの切り絵は、米原市在住の切り絵作家・早川鉄兵さんの作品で、田んぼの守り神であるキツネがあしらわれています。ウェブサイトや店舗のサインなどのブランディングは、デザイナーの安藤克也さん(AMATA)が担当しています。どぶろくのほかにも、糀、甘酒、みそといった糀を中心にした食品を製造しています。

代表銘柄

ハッピーどぶろく

醸造所を立ち上げて最初に造ったクラシカルなどぶろくで、定番の1本です。原材料は国産の米と米麹だけで、米は原則として無肥料・無農薬のものを日常食べる白米と同程度に精米して使います。味噌糀を豊富に使いながら、吟醸酒のような低温発酵で醸すため、稲の株間を抜ける風を思わせる爽やかな仕立てです。アルコール分は11〜13%で、冷やしても、60℃ほどの燗にしても楽しめます。

something happy

どぶろくに副原料を合わせるシリーズで、「何か幸せなこと」を意味する名が付いています。代表格の「うきうきホップ」は、ビール醸造家の大西康平さんが選んだホップで香りを付け、グレープフルーツを思わせる味わいに仕上げました。ほかに、琵琶湖の源流域・音羽の森に生えるクロモジを使った音羽の黒文字、湖のスコーレのチーズ製造室で出るホエイとスパイスを使ったオリエンタルホエイなどがあります。季節限定の品が多く、種類により度数や原料が異なります。

見学・購入

蔵見学
あり(要事前確認)
直売所
湖のスコーレ内の店舗(JR長浜駅から徒歩7分、滋賀県長浜市元浜町13番29号)で販売しています。営業時間は11時から18時で、火曜が定休日です。臨時の営業・休業はSNSで案内されます。試飲スペース「HAKKO SALON」があり、店舗限定のクラフトどぶろくも用意されています。オンラインショップでも購入できます。
補足
見学は完全予約制で、2〜8名が対象です。1名で希望する場合は2名分の料金になります。所要は90分、料金は1名4,500円で、醸造所の見学に加えてクラフトどぶろく3種の試飲とお味噌の試食がつきます。申し込みは公式サイトのお問い合わせフォームから受け付けています。店舗には駐車場がないため、近隣のコインパーキングなどを利用します。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

蔵の基本情報

所在地
滋賀県長浜市元浜町13-29 湖のスコーレ内
創業
2017年
公式サイト
happytaro.jp

出典

shigatoco.com / inpit.go.jp / miraiteiban.jp / happytaro.jp / sakeworld.jp / otonami.jp / thebase.in / note.com / camp-fire.com / nagahama.keizai.biz / jbpress.ismedia.jp / jp.sake-times.com

本ページは自動収集した情報を編集したものです。公開資料に基づく記事で、現地取材・実飲による評価ではありません。内容に関するご指摘はお問い合わせへお寄せください。