SAKE BREWERY — SHIMANE

田部竹下酒造

島根県雲南市掛合町掛合955-5 2022年創業

紹介

1866年(慶応2年)、島根の大地主であった田部家から庄屋の竹下家(第74代内閣総理大臣・竹下登の実家)が醸造権を譲り受け、長年にわたり「竹下本店」として酒造りを行ってきた歴史を持つ。後継者不在により事業継続が困難となったため、2022年に酒造りが田部家へ返還され、「株式会社田部竹下酒造」として新たにスタートした。

新進気鋭の濱崎良太杜氏を迎え、「フルーティーで抜群にフレッシュなお酒」「山陰の夏の海のキラキラしたクリアなお酒」をコンセプトに酒造りを展開。旧蔵の初代蔵元・竹下理八氏の名を冠した主要ブランド「理八」のほか、「奥出雲前綿屋」「出雲誉」「KAKEYA」などの銘柄を醸造・展開している。奥出雲の清らかな伏流水を用い、澄んだ飲み口と華やかな吟醸香を併せ持つ現代的な酒造りを行っている。

歴史

田部竹下酒造は、島根県雲南市掛合町に蔵を構える日本酒醸造元です。母体となる田部家は、江戸時代に鉄師頭取としてたたら製鉄を営んだ雲南地方有数の山林大地主で、1755年には12代長右衛門が松江藩の鉄師頭取に任命されています。この田部家がかつて賜った屋号が「前綿屋」でした。

蔵のルーツは1866年(慶応2年)にさかのぼります。地域の庄屋を務めていた竹下家が、田部家から酒造りの権利を譲り受け、屋号を「宮中屋」と称して醸造を始めました。竹下家はその後1897年に酒蔵を建造し、1955年には「竹下酒造有限会社」に組織を改めるなど、以後150年以上にわたり地域の酒蔵として歩みを重ねました。

竹下家は、第74代内閣総理大臣を務めた竹下登の実家としても知られています。竹下本店として長く酒造りを続けてきましたが、後継者が不在となったことから事業の継続が難しくなり、2022年10月31日をもって酒類の販売を終了しました。

これを受けて、かつて竹下家に酒造りの権利を譲った田部家の流れをくむ田部グループが事業の受け皿となりました。2022年6月14日に新会社「株式会社田部竹下酒造」を設立し、同年11月1日に竹下本店から酒造事業を譲り受けています。資本金1000万円、株式会社田部の100%子会社として発足し、代表取締役社長兼蔵元には田部長右衛門が就任、新たに30代の濵崎良太杜氏を迎えて同年11月7日に仕込みを開始しました。約150年前に田部家から竹下家へ渡った酒造りの権利が、時を経て再び田部家のもとに戻る形での再出発となりました。

新体制のもとでは、2023年1月に濵崎杜氏にとって新たな土地・気候での初めての醸造となる試験醸造酒「奥出雲前綿屋」を発表しました。ファーストリリースは901号酵母を用いたもので、同月末に1801号酵母、3月に1001号酵母、4月に1701号酵母と、酵母違いの仕込みを順次蔵出ししています。この名は田部家がかつて賜った屋号「前綿屋」にちなんだものです。この経験を踏まえて醸造方法を見直し、2023年12月には新ブランド「理八」として仕切り直しての発売を発表しています。「理八」の名は、約150年前に田部家から酒造りを託されたときの竹下家当主・竹下理八にちなんで名付けられました。

酒造り

杜氏の濵崎良太は、「山陰の夏の海。陽光を反射しキラキラと輝く日本海のような、透明感のある酒」をイメージした酒造りを掲げています。目指す味わいは「シンプルにうまい、また呑みたくなる酒」であり、口にした瞬間に本能的に「うまい」と感じてもらえる酒質を重視しています。落ち着いて味わえ、長く愛される一本を造りたいという姿勢がその根底にあります。

杜氏のモットーは「麹造りは手触りで出来の良さがわかること」であり、杜氏はもとより蔵人全員が麹を目で見て手で触れて仕上げる造りを大切にしています。また、搾ってから口に入るまでの工程こそ重要という考えのもと、流通や保管の状態にもこだわり、良い状態で消費者のもとへ酒を届けることを重視しています。濵崎杜氏を中心とした少人数体制で、少量ながら丁寧な仕込みを行っています。

開業初年度の2022年11月から、酵母違いによる複数の試験醸造を重ねて土地の気候に合った造りを模索してきました。2023年1月から4月にかけて901号・1801号・1001号・1701号と異なる酵母を順次使い分けた仕込みを経て、2023年12月に主力銘柄「理八」としての本格展開へとつなげています。

蔵データ

所在地

島根県雲南市掛合町掛合955-5

創業

2022年(島根県)

代表銘柄

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理八:旧蔵・竹下本店の初代蔵元であった竹下理八の名を冠した、田部竹下酒造の看板銘柄です。杜氏・濵崎良太が「山陰の夏の海」をイメージし、日本海の煌めきを思わせる透明感とフルーティーな味わいを追求しました。1801号酵母を用いた純米吟醸は完熟りんごを思わせる厚みのある香りとキレのある透明感が、901号酵母のものはマスカットと南国果実を思わせる香りと澄んだ酸味が特徴です。

見学・購入

蔵見学

あり(要事前確認)

直売所

隣接する「かけや酒蔵資料館」で日本酒や甘酒を購入できます(本蔵の直売所は土曜・日曜・祝日が定休)。

補足

酒蔵見学は「かけや酒蔵資料館」にて10:00~16:00で受け付けており、定休日は月曜・年末年始です。試飲は要予約となっています。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

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出典

japansake.or.jp / tanabe-takeshita.com / unnan-kankou.jp / tanabeco.com / wikipedia.org / sake-kagiya.com / shimane-sake.or.jp / sanin-chuo.co.jp / chugoku-np.co.jp / wakamatsuyasaketen.com

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