神楽酒造
代表銘柄:神楽
三重県
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1858年創業
安政5年(1858年)、現在の三重県四日市市室山町において五代目・伊藤小左衛門が「神楽」の酒名で創業した酒蔵です。100年以上にわたって杜氏たちに伝承された手作りの醸造技能と近代発酵工学を融合させ、日本酒特有の芳醇な風味を生かした酒造りを守り続けています。代表銘柄の「神楽」では、三重県産米や三重県酵母(MK-1、MK-3など)を使い、フルーティーな香りの生酒から、芳醇な香りで軽い口当たりの火入れの純米酒まで手掛けています。
醸造業の歴史的景観を今に伝える建物として、2025年8月には「酒蔵兼釜場」と「西酒蔵」が国の登録有形文化財に登録されました。また、西酒蔵には酒造りの道具や蔵の歴史を伝える史料を保管・展示する展示室が設けられています。
神楽酒造の歩み
神楽酒造は、安政5年(1858年)に、現在の四日市市室山町にあたる地で、五代目の伊藤小左衛門が「神楽」の酒名で酒造りを始めたことに始まります。創業当時は伊藤酒造部という名前だったと蔵は説明しています。室山町のある四郷地区では、19世紀に入ると味噌、醤油、清酒、清酢といった醸造業が盛んになり、製茶、製糸、紡績も発達して、三重県の経済を牽引する地区へと成長しました。神楽酒造は、そうした工場が林立した四郷地区の歴史的景観を構成する酒蔵のひとつです。
蔵には、文書史料から安政5年の建築とされる酒蔵兼釜場と、古写真や口伝から明治中ごろの建築と推測される西酒蔵が並んでいます。酒蔵兼釜場は大正後期に増築され、平成19年に改修されました。釜場には煉瓦造の煙突が立っています。西酒蔵は和釘を使う酒蔵兼釜場に対して洋釘が使われていることから、やや遅れて建てられたようです。もとは南側にもう1棟が並行し、3棟が一体となった大規模な空間でしたが、道路の拡幅によって減築されました。
この2棟は、四郷地区の歴史的景観に寄与する建造物として、令和7年(2025年)8月6日に国の登録有形文化財(建造物)に登録されました。このうち酒蔵兼釜場は、機械化以前の醸造業のあり方を考えるうえで貴重な建造物と評価され、西酒蔵は、大規模な空間を実現する建築手法などを今に伝える貴重な建造物と評価されています。
蔵の説明では、昭和40年代までは酒を桶に入れて酒屋へ売っていましたが、昭和の終わりから平成の初めごろに、自社での販売に切り替えました。2018年時点では、酒造りは家族だけで続けられていました。近年は、明治時代にこの地域で醸造されていたイトービールを当時のラベルで復刻したものを販売しており、2025年1月の地酒見学ツアーでも蔵で購入できました。このビールは、2025年1月時点では伊勢神宮近くのクラフトビールメーカーで製造されていました。
酒造りの特徴
酒蔵兼釜場の1階は土間になっていて、洗米場、蒸米場、麹室などとして使われ、瓶詰めの作業も行われています。2階は醸造作業にも使われていましたが、現在は物置です。西酒蔵は1階が仕込みの作業場で、一部は酵母室になっており、2階は倉庫です。酒造りの工程が、登録有形文化財となった建物の中で続けられています。
蔵は、100年以上にわたって杜氏たちに伝承された手作りの醸造技能と近代発酵工学を合わせ、日本酒特有の芳醇な風味を生かした酒造りを守り続けるとしています。
2023年時点の神楽は、原料米に三重県産の酒造用加工米、酵母に三重県酵母を使っています。純米吟醸生酒は精米歩合50%、酵母は「MK-1」で、バナナやメロンのようなおだやかで奥深い香りがあり、香りも味も濃醇なのに後味はすっきりとしてキレが良く、冷酒がすすめられています。特別純米生酒は精米歩合60%、酵母は「MK-3」で、リンゴやパイナップルのような甘酸っぱくさっぱりした香りと、生酒特有のやわらかな甘味、まろやかな酸味が特徴とされています。
火入れの純米酒と本醸造は、どちらも1年熟成させた酒で、精米歩合60%、酵母は「MK-1」と「MK-3」を使っています。純米酒は芳醇な香りで軽い口当たりがあり、冷酒からぬる燗まで、本醸造は程良い旨みとキレの良い酸味があり、冷やから熱燗までがすすめられています。
代表銘柄
神楽
蔵の名を冠した、神楽酒造の銘柄です。2023年時点では、純米吟醸生酒、特別純米生酒、純米酒、本醸造の4種類があり、いずれも三重県産の酒造用加工米と三重県酵母を使っていました。生酒は冷酒向きで、火入れの純米酒と本醸造は1年熟成させた酒です。純米酒は冷酒からぬる燗まで、本醸造は冷やから熱燗までがすすめられていました。2018年時点では、純米酒や生酒が主力でした。
見学・購入
- 直売所
- 蔵元での直売があります。2021年時点の営業時間は9時から18時で、不定休です。
- 補足
- 2021年時点では、10人以上の見学は予約制で無料でした。敷地内の西酒蔵には、酒造りの道具や神楽酒造の歴史を伝える史料を保管・展示する展示室があります。2018年時点では、蔵に「まちかど博物館」があり、貴重な資料が保管されていました。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
蔵の基本情報
- 所在地
- 三重県四日市市室山町326
- 創業
- 1858年
- 公式サイト
- kagura1858.com
出典
sakedata.jp / yonnavi.com / miepita.com / jizake-mie.jp / mietime.net / mie.lg.jp / miekenouendan.jp / pref.mie.lg.jp / city.yokkaichi.lg.jp / www5.city.yokkaichi.mie.jp / nta.go.jp / web.archive.org / king.mineo.jp
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