丸山酒造場
代表銘柄:雪中梅
新潟県
NIIGATA
1897年創業
株式会社丸山酒造場は、1897(明治30)年に現在の新潟県上越市にあたる地で創業した酒蔵です。かつて麹屋を営んでいた歴史から麹造りを極めて重視しており、現在でも「蓋麹法」や「箱麹法」を用いた伝統的な手造りの麹で酒を醸しています。仕込み水には東頸城丘陵の里山を水源とするやわらかな軟水の井戸水を用い、上越産の五百万石やこしいぶきなどの米を使用しています。新潟県内では淡麗辛口が主流のなか、代表銘柄「雪中梅(せっちゅうばい)」は、口当たりが柔らかく品の良い甘みと旨みが広がる「淡麗旨口」の酒質を貫いているのが大きな特徴です。
受賞歴としては、全国新酒鑑評会で平成14酒造年度以降に金賞8回(平成15・17・18・20・21・23・26・30酒造年度)を受賞しているほか、女性ワイン専門家が審査する「フェミナリーズ世界ワインコンクール」の日本酒部門において「雪中梅 雪中貯蔵純米原酒」が金賞(2020年、2021年、2024年、2025年)および審査員特別賞(2024年)を受賞しています。
丸山酒造場の歩み
丸山酒造場は、新潟県上越市三和区塔ノ輪にある酒蔵です。明治30年(1897年)10月に清酒造りを始め、創業の地は現在の上越市三和区塔ノ輪にあたります。蔵は、真定寺山と呼ばれる山の麓、日本海から直線で約10km、高田平野の東の縁にあり、東頸城丘陵を背に水田が広がる里山の風景の中に建っています。近くには古代の窯址が残る丘陵や、古くは東大寺領吉田庄と伝わる地域があり、冬の積雪は平均で1m程度です。高田平野は五百万石や越淡麗など酒米の有力な産地で、越後杜氏の4流派で最大規模の頸城杜氏の本拠地でもあります。
清酒造りを始める前の丸山家は、麹づくりを生業とし、遠く信濃国(現在の長野県)まで販路を開いていたことが蔵に伝わっています。この来歴が、今も続く手づくりの麹へのこだわりの背景にあります。
第二次世界大戦下では、当主の出征と企業統制のため蔵は休業となり、戦後に復活しました。復員後、企業整理で休んでいた蔵を再開したのが、丸山氏10世にあたる4代目社長の丸山三郎治です。銘柄「雪中梅」の使用は昭和初期からで、三郎治は、権利の失効していた商標の中からこの名を見つけ、言葉の雰囲気が気に入って自社の酒に付けた経緯があります。現在の雪中梅の味の方針を定めたのも、三郎治とされています。
酒の飲み過ぎで客の家計が苦しくなってはいけない、農作業を終えた人の疲れを癒すには甘口がよい、ただし飲み過ぎは体に障るので、2合ほどの晩酌で満足できる味にしたい、という考えから生まれたのが、きれいな甘口を表す「淡麗旨口」の酒質です。
現在の代表取締役社長は丸山三左衛門さんで、2008年に蔵へ戻り、2015年に代表に就任しました。杜氏は内山賢一さんで、杜氏の交代を機に、上越地域の若手酒販店員らと企画した新シリーズ「雪中梅 essayer(エセイエ)」が2024年に発売されました。2025年11月15日には蔵として初の自社イベント「秋の蔵開き」を開き、2026年5月16日にも蔵開きが告知されました。2025年11月にはオンラインストアも開設しました。
2021年3月には、昭和62酒造年度に鑑評会の出品酒として仕込んだ大吟醸のうち、33年間低温貯蔵した仕込45号を、100本ほどの数量限定で発売しています。昭和62酒造年度の出品酒の仕込みは、中条昭伍(1930〜2014年)を頭とする蔵人たちの手で行われ、45号・49号の2本ともに好成績を収めました。
受賞歴も豊富です。全国新酒鑑評会では、平成14酒造年度以降に限っても17回入賞し、うち金賞は平成15・17・18・20・21・23・26・30酒造年度の8回です。平成17・18酒造年度、平成20・21酒造年度は、それぞれ2年続けての金賞でした。関東信越国税局酒類鑑評会では優秀賞を重ねています。
第78回(2007年)は常温審査の部で受賞し、第80回(2009年)は吟醸酒の部、第81回(2010年)は吟醸酒の部と純米酒の部、第83回(2012年)から第86回(2015年)までは吟醸酒の部、第87回(2016年)は吟醸酒の部と純米酒の部、第88回(2017年)は吟醸酒の部で優秀賞でした。第89回(2018年)は吟醸酒の部と純米酒の部で優秀賞、第90回(2019年)は吟醸酒の部で優秀賞に加え、純米酒の部では最優秀賞に次ぐ上位2場だけに贈られる特別賞を受けています。
第92回(2021年)は純米酒の部、第94回(2023年)は吟醸酒の部と純米酒の部で優秀賞でした。フランスで開かれる女性の専門家による世界ワインコンクール「フェミナリーズ」では、日本酒部門が新設された2020年に「雪中梅 雪中貯蔵 純米原酒」が純米酒部門で金賞を受賞し、2021年、2024年、2025年にも同じ純米原酒が金賞に選ばれました。2024年にはクー・ド・クール審査員特別賞も受けています。「雪中梅 梅酒」は、2022年にリキュール部門で金賞、2025年に同部門で銀賞です。
2026年には、IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)の日本酒部門で、「雪中梅 特別本醸造」が本醸造部門、「純米吟醸 美守」が純米吟醸部門でともにシルバーメダルを受賞しました。同じ年の全国燗酒コンテストでは、「雪中梅 特別本醸造」が極上お値打ちぬる燗部門で最高金賞、「雪中梅 特別純米酒」がプレミアム燗酒部門で、「雪中梅 純米酒」が極上お値打ち熱燗部門で金賞を受賞しました。「雪中梅 普通酒」も、お値打ちぬる燗部門で推奨に選ばれています。
酒造りの特徴
仕込み水は、蔵の敷地内の井戸からくみ上げる、東頸城丘陵の西端にある里山を水源とした軟水です。ドイツ硬度で1前後と非常にやわらかく、雪中梅のやわらかな酒質を支えています。水源の山を守るため、蔵人は夏に下草刈りや間伐に取り組み、その間伐材で酒造りの道具や蔵の備品も作っています。原料米は地元の上越地方産が中心で、こしいぶき、五百万石、越淡麗を使い、山田錦は兵庫県三田市の六甲山北側の地域のものを使います。使う米の3分の1ほどは契約栽培で、毎年、圃場の巡回指導会を開いて生産者と連携しています。
米の吸水を重んじ、蔵では独自に開発した洗米吸水装置が稼働しており、米の質や産地、その年の気候に合わせて吸水率を調整します。
酒造りの要は麹です。普通酒・本醸造・純米酒は箱麹法、それ以外の商品は蓋麹法で製麹します。蒸米を麹室に引き込み、所定の温度で種麹をつけて床の上で寝かせ、およそ24時間たったところで木製の小蓋や箱に分けて棚に積みます。積み替えを挟みながら仲仕事、仕舞い仕事を行い、およそ46時間で出麹して枯らします。口に含むと栗のようなコクと甘みがあれば、上々の仕上がりです。麹蓋の底は、温度を均一にするため中央が盛り上がった形で、代々受け継がれてきた工夫です。
蔵には、本蔵と、普通酒を造る茜蔵があります。2018年の取材時点で、茜蔵は約30年前に建てられた蔵で、製造量の75%を普通酒が占めており、普通酒でも蒸米は和釜と甑で蒸し、蒸し上がった米を手で掘り出して放冷機へ移していました。蔵人の持ち場は約5年で順に移り、通年雇用の蔵人は夏の間も蔵の手入れや山の整備に携わります。蔵のモットーは「丁寧に醸す、手間と暇を惜しまぬこと、誠実な仕事をする」です。
雪中梅の看板の一つが、雪室で熟成させる雪中貯蔵純米原酒です。上越産の五百万石で仕込んだ純米原酒を、豪雪地帯の東頸城丘陵にある、室温が0度に近く湿度90%の雪室で3か月以上寝かせ、絹のようになめらかな舌触りと喉越しに仕上げます。毎年4月に新酒として出荷されます。ほかに、冬季限定の大吟醸と特別本醸造、夏季限定で山田錦と五百万石を使い精米歩合55%で醸す特別純米酒、年末に出荷する加水も濾過もしない特別純米生原酒などがあります。
近年は、土地の古名を冠した純米吟醸「美守」、多酸系酵母を使った純米吟醸「爽韻」、雪中梅として初の活性にごり酒「シズリユキ」、純米大吟醸「三郎治」といった新しい商品も加わっています。
代表銘柄
[PR] 本セクションは楽天アフィリエイトのリンクを含みます。画像は銘柄に関連する販売商品の一例です。
雪中梅
上越産の五百万石やこしいぶきを主に使い、里山を水源とするやわらかな井戸水と手づくりの麹で醸す、蔵の看板銘柄です。やわらかな口当たりと品の良い甘みを特徴とする「淡麗旨口」で、地元の晩酌酒として、2合ほどで満足できる味を目指して造られてきました。普通酒から純米酒、季節限定の大吟醸や特別純米酒まで揃い、雪室で熟成させる雪中貯蔵純米原酒は、フェミナリーズ世界ワインコンクールで2020年、2021年、2024年、2025年に金賞を受賞しています。
楽天で商品を見る見学・購入
- 蔵見学
- なし
- 直売所
- 蔵の店頭窓口(上越市三和区塔ノ輪617)と、丸山酒造場オンラインストアで購入できます。営業時間は9:00〜16:30で、定休日は、10月〜3月は基本的に日曜日・祝祭日・年末年始、4月〜9月は土曜日・日曜日・祝祭日などです。営業時間や休業日は時期によって変わることがあり、2025年11月からは酒蔵期(3月まで)に月曜日から土曜日の9時から16時半となっています。
- 補足
- 通常の蔵見学は受け付けていません。2025年11月の蔵開きではボトリング設備の見学が行われ、2026年5月の蔵開きでは、ボトリング設備に加えて有料・当日予約の醸造設備の見学も予定されました。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
蔵の基本情報
- 所在地
- 新潟県上越市三和区塔ノ輪617
- 創業
- 1897年
出典
wikipedia.org / maruyama-shuzojo.jp / cushu.jp / sake-harasho.com / niigata-sake.or.jp / darimukuri.com / maruyama-shuzojo.ocnk.net / kenshinsake.com / nrib.go.jp / nta.go.jp / feminalise-japon.com / prtimes.jp / gourmetpress.net / kansake.jp / niigata-nippo.co.jp / kajiyanet.com
本ページは自動収集した情報を編集したものです。公開資料に基づく記事で、現地取材・実飲による評価ではありません。内容に関するご指摘はお問い合わせへお寄せください。