SAKE BREWERY — NIIGATA

新潟一粒酒造

新潟県新潟市北区嘉山1-6-1 1908年創業

紹介

1908年(明治41年)に新潟県新潟市北区(旧豊栄市)で創業した酒蔵。1983年に主要銘柄「越乃梅里」を発売し、1995年には関東信越国税局酒類鑑評会で首席第1位を獲得したほか、全国新酒鑑評会などでも金賞を受賞している。食の安全性を追求し、有機JAS認定工場の取得やユダヤ教の厳しい安全基準である「コーシャ認証」の取得に取り組んできた。後継者不在のため2014年にDHCグループ傘下となり「DHC酒造」へ社名変更し、2026年4月からは「新潟一粒酒造」へと社名を改めて酒造りを引き継いでいる。原料米には新潟県産米を100%使用し、人の手をかける伝統の技と氷温熟成などの設備を活かして、すっきりとした切れ味と深みのあるバランスの良い酒造りを行っている。

歴史

小黒酒造は明治41年(1908年)10月1日、製造免許最小限とされる300石の規模で、現在の新潟市北区嘉山の地に創業しました。創業者は酒造りだけでなく地域振興にも力を注ぎ、遠く阿賀野川から町に水道を引く事業にも貢献したと伝えられています。

昭和5年から10年にかけては酒造容器の改革と瓶詰め市販酒の販売を進めました。戦時体制下の昭和13年には統制経済のもとでも操業工場として存続し、戦後の昭和25年(1950年)11月24日に小黒酒造株式会社を設立します。昭和35年(1960年)には酒造容器を木桶からホーロータンクへと切り替え、昭和39年(1964年)10月には鉄筋コンクリート造3階建ての新工場が完成して生産体制を近代化しました。

昭和58年(1983年)5月には現在も看板銘柄となっている「越乃梅里」を発売します。平成7年(1995年)11月には関東信越国税局酒類鑑評会で最優秀賞(首席第1位)を受賞するなど評価を高めました。平成14年(2002年)11月には農林水産省の有機JAS認定工場として登録され、原料米の安全性にもこだわる姿勢を示しています。四代目蔵元の小黒秀平氏の代には、精米歩合を大きく削ることへの疑問から玄米をほとんど削らずに醸す玄米酒の開発にも挑み、社内外の反対や杜氏の離職を乗り越えて平成19年(2007年)6月に「十全」として発売にこぎつけました。

後継者不在という課題を抱えるなか、平成26年(2014年)8月に化粧品・健康食品大手のDHCグループ傘下に入り「株式会社DHC小黒酒造」として登記、平成28年(2016年)10月には「株式会社DHC酒造」に改称しました。グループ入り後は設備投資が進み、2018年には長岡の酒蔵での経験を経て新潟清酒学校で学び酒造技術士1級を取得した武生氏が杜氏に就任し、酒質向上を後押ししています。

令和8年(2026年)3月31日付で「株式会社新潟一粒酒造」へ社名を変更し、4月から新社名で営業しています。創業から100年以上にわたり地元・嘉山の地で酒を造り続けてきた歴史を土台に、直売所を通じた地域交流や外国人観光客の受け入れにも積極的に取り組んでいます。

酒造り

酒造りでは、酒の個性を最も大きく左右する麹造りや最終的な判断を経験豊かな職人の手に委ねる一方、洗米のように精度が求められる工程には先進的な機械を導入するという使い分けを行っています。原料米には新潟県産の「五百万石」と「越淡麗」を主体に用いており、越淡麗は地元農家が栽培したものを使用しています。精米歩合は銘柄によって異なり、越乃梅里の純米吟醸酒で50パーセント、嘉山の純米吟醸無濾過生原酒で55パーセントまで磨き込んでいます。

発酵は目の届く規模の小さめのタンクで管理し、温度を徹底して管理することで醪の変化を見極めています。アルコール度数を過度に高めず、加水による量増しも行わないなど、原料の力を素直に生かす方針を貫いています。搾りの工程では機械ごと保冷室に入れて低温を保ちながら酒を搾り、火入れは瓶詰め前後に1回のみとしたうえで、氷温(マイナス1度からマイナス4度)で熟成させています。

こうした取り組みの土台として、平成14年(2002年)には農林水産省の有機JAS認定工場に登録され、ユダヤ教の食に関する厳格な基準であるコーシャ認証も取得しました。2018年就任の武生杜氏のもとで、全国新酒鑑評会で2年連続金賞(2024年時点)、関東信越国税局酒類鑑評会で4年連続優秀賞を受賞しています。

蔵データ

所在地

新潟県新潟市北区嘉山1-6-1

創業

1908年(新潟県)

公式サイト

bairi.net

代表銘柄

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越乃梅里:昭和58年(1983年)に発売された蔵の看板銘柄です。精米歩合50パーセントの純米吟醸酒などラインナップを持ち、しっかりとした味わいが特長とされています。平成7年(1995年)に関東信越国税局酒類鑑評会で最優秀賞を受賞したのを皮切りに、全国新酒鑑評会でも金賞を重ね、IWCインターナショナルワインチャレンジ2021では純米吟醸がブロンズ、特別純米がシルバーを受賞しました。

嘉山:平成20年(2008年)に東京・神奈川の有力酒販店からの依頼をきっかけに開発が始まり、平成21年(2009年)3月に発売された蔵の旗艦銘柄です。純米吟醸無濾過生原酒は新潟県産の酒造好適米「越淡麗」を100パーセント使用し、精米歩合55パーセントで醸されています。日本酒に不慣れな人にも洋食にも合わせやすい味わいとされています。蔵のある新潟市北区の地名「嘉山」に由来する銘柄名で、直売所「越後の里 嘉山亭」も同じ地名から名付けられています。

玄米酒:精米歩合を大きく削ることへの疑問から生まれた、玄米をほとんど削らずに醸す挑戦的な一本で、「十全」の名で平成19年(2007年)6月に発売されました。玄米酒は美味しくならないという通説に反して挑んだ意欲作とされ、四代目蔵元小黒秀平氏の代に社内外の反対や杜氏の離職を乗り越えて完成にこぎつけた経緯があります。

見学・購入

蔵見学

あり(要事前確認)

直売所

酒蔵の母屋を改装した直売所「越後の里 嘉山亭」を運営しています。季節商品を含む約30種類の自社酒に加え、手拭い・前掛けなどのオリジナルグッズや酒器を販売するほか、有料の利き酒体験も提供しており、看板銘柄3種を飲み比べできるセットが人気です。店内には座敷のフリースペースがあり、セルフサービスの日本茶やコーヒーも利用できます。営業時間は10時から17時まで、定休日は不定休(主な店休日は木曜日)です。訪問前に公式の営業日カレンダーで確認するのが確実です。

補足

蔵見学は事前予約をした団体のみの受け入れで、個人での見学には対応していません。一方で外国人観光客向けのツアーは積極的に受け入れています。所在地はJR白新線豊栄駅から徒歩11〜15分、新潟空港から車で約24分、駐車場は普通乗用車5台分です。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

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出典

japansake.or.jp / niigata-sake.or.jp / sakeworld.jp / ponshukan.com / nvcb.or.jp / niigataichiryu.co.jp / niigata-sake.net / sakenokadoya.com / doyu.jp / sakenomy.jp / liqlog.com

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