SAKE BREWERY — NIIGATA

越銘醸

新潟県長岡市栃尾大町2-8 1845年創業

紹介

新潟県長岡市栃尾に位置する酒蔵。江戸時代の享保年間に創業した「山家屋」と、1845年創業の「山城屋」が1934年に合併して越銘醸株式会社が設立されました。蔵がある栃尾は上杉謙信ゆかりの地であり、戊辰戦争の際には蔵が同盟軍(米沢藩)の兵糧所として使われた歴史を持ちます。酒造りには名峰・守門岳の雪解け伏流水などが用いられ、寒冷で雪深い自然環境を生かした酒造りが行われています。代表銘柄の「越の鶴」は淡麗辛口の味わいが特徴で、全国新酒鑑評会での金賞受賞歴を重ねています。また、創業時の屋号を冠したブランド「山城屋」では、全量生酛仕込みで料理を引き立てる「NEO淡麗」を掲げ、時代に応じた新しい挑戦を続けています。

歴史

越銘醸の始まりは、享保年間(1716年〜1736年、江戸幕府8代将軍・徳川吉宗の時代)に栃尾で創業した「山家屋」と、1845年(弘化2年)に同じく栃尾で創業した「山城屋」の二つの蔵にさかのぼります。この二蔵が1934年に合併し、越銘醸株式会社として設立されました。旧栃尾では第1号の株式会社であったと伝えられています。

蔵のある栃尾は、幼少期をこの地で過ごした上杉謙信(長尾景虎)ゆかりの地として知られ、裏山には謙信が初陣を飾ったとされる栃尾城がありました。「山城屋」の屋号は、この山城にちなんで代々受け継がれてきたものです。また1868年の戊辰戦争の際には、当社が奥羽越列藩同盟軍の一員であった米沢藩の兵糧所として使われ、蒸米用の大きな和釜で兵士への炊き出しが行われました。このとき指揮を執った米沢藩の青年武将・八木朋直は、後に第四国立銀行の頭取となり、新潟初代の萬代橋建造にも資金を提供するなど新潟市の発展に貢献した人物で、兵糧所を引き上げる際に和歌を記した短冊を蔵に残していったと伝えられています。

蔵の建物は建造から220年以上を経ており、雪国の知恵である雁木が連なる通りに面し、外観は明治期の姿をとどめています。改修にあたっては新建材を使わず昔ながらの風情を保つ方針が取られ、2016年に「長岡市都市景観賞」を受賞しました。

代表銘柄も時代とともに変遷してきました。かつての主力銘柄「越の川」に代わり、1972年に「越の鶴」が誕生し、以来、地元で親しまれる看板銘柄となっています。2004年の中越地震後には、耕作放棄地の増加を受けて地元の日本酒小売店有志が「棚田の生き物を愛する会」を結成し、栃尾の棚田で酒米「越淡麗」の栽培に着手、この米で醸した酒に「壱醸」の名を付けて新潟県内限定で販売するようになりました。さらに2010年代半ばには、創業時の屋号を冠した新ブランド「山城屋」が新潟県外向けに立ち上げられ、伝統と新しい挑戦を併せ持つ蔵として歩みを続けています。

酒造り

酒蔵がある栃尾は四方を山に囲まれた盆地で、冬には2〜3メートルの雪に見舞われます。雪に埋もれた蔵の中は温度が一定に保たれるため、寒仕込みには絶好の環境となります。仕込み水には、名峰・守門岳に降り積もった雪がもたらす伏流水を使用し、日本名水百選にも選ばれる清らかな水に恵まれた土地です。手間とコストのかかる手造りを軸にした伝統の醸造法を大切にし、低温での温度管理と上槽時の粕歩合に注意を払いながら、後口のきれいな、すっきりとした「淡麗旨口」の酒質を目指しています。

代表銘柄「山城屋」は全量生酛仕込みで醸されています。生酛は自然の乳酸菌を取り込みながら酒母を育てる伝統的な製法で、人工的に培養した乳酸を用いる速醸酛に比べて仕込み水を約3割少なくして濃度を高め、低温で雑菌の繁殖を抑えながら、速醸のおよそ3倍の時間をかけて仕込みます。この製法により、穏やかな香りと綺麗で細やかな酸味、素朴な旨味が生まれ、「NEO淡麗」を掲げる食中酒としての個性につながっています。

越銘醸では、女性や若手の蔵人が働きやすい環境づくりにも力を入れています。設備面では、国の補助金を活用して醪の品温管理ができるサーマルタンクや洗米機、冷蔵室などを段階的に導入し、伝統的な技法と設備の近代化を両立させています。

原料米への取り組みとしては、地元・栃尾一之貝地区の棚田で社員自らが酒米「五百万石」を栽培し、その米だけを用いた「純米大吟醸 ドメーヌ越の鶴」を醸すなど、日本酒造りにおける自社栽培(ドメーヌ化)にも挑戦しています。

蔵データ

所在地

新潟県長岡市栃尾大町2-8

創業

1845年(新潟県)

公式サイト

koshimeijo.jp

代表銘柄

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越の鶴:1972年に、それまでの主力銘柄「越の川」に代わって誕生した越銘醸の看板銘柄です。守門岳の伏流水と栃尾の寒仕込みによって醸される淡麗辛口の味わいが持ち味です。全国新酒鑑評会では2015年・2016年・2017年に金賞、2018年に入賞しており、地元で長年親しまれる定番の食中酒・晩酌酒として愛飲されています。

山城屋:創業時の屋号「山城屋」を冠し、2010年代半ばに新潟県外向けの新ブランドとして立ち上げられました。「NEO淡麗」を掲げ、全量生酛仕込みによる穏やかな香りと綺麗な酸味、素朴な旨味を追求しています。2016年のIWCインターナショナルワインチャレンジ純米吟醸部門ではシルバーメダルを受賞し、料理に寄り添う食中酒として評価を高めています。

見学・購入

直売所

蔵の窓口の営業時間は8時〜17時で、定休日は日曜・第2/第3土曜・祝祭日、駐車場はありません。購入は蔵のほか、公式オンラインストア「越銘醸ONLINE STORE」でも可能です。

補足

蔵見学の受け入れ有無については公式情報で確認できませんでした。「山城屋」「越の鶴」「壱醸」それぞれの取扱店は公式サイトの地図から確認できます。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

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出典

sake-times.com / sakenomy.jp / niigata-sake.or.jp / koshimeijo.jp / na-nagaoka.jp / sake-harasho.com / ponshukan.com / hasegawasaketen.com / nagaoka-navi.or.jp / sake-niigata.com / koshimeijo.stores.jp

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