池田屋酒造
代表銘柄:謙信
新潟県
NIIGATA
1812年創業
新潟県糸魚川市に蔵を構える池田屋酒造は、1812年(文化9年)創業の酒蔵です。上杉謙信が武田信玄に塩を送った「塩の道(千国街道)」沿いに位置し、その故事にちなんで代表銘柄「謙信」と名付けられました。仕込み水には、北アルプス白馬岳を水源とする姫川の伏流水(井戸水)を使用しています。新潟県産の「五百万石」や「越淡麗」などの酒米を用い、小仕込みによる手造り感を重視した酒造りを行っています。酒質は、綺麗な甘みと米の旨味が広がる柔らかい味わいと、爽やかな含み香、すっきりとした後味が特徴です。
全国新酒鑑評会では平成19〜25酒造年度に7年連続で金賞を受賞し、平成14〜27酒造年度で計10回の金賞を受けるなど高い評価を得ています。なお、酒蔵見学は実施していません。
池田屋酒造の歩み
池田屋酒造は、新潟県の最西端に位置する糸魚川市の酒蔵で、1812年(文化9年)の創業です。糸魚川は北に日本海、南に3000メートル級のアルプスの山並みが広がるまちで、世界ジオパークに認定された地であり、世界的にも珍しいヒスイの産地としても知られています。創業から200年以上にわたり、この地で酒造りを続けてきました。
蔵が建つのは、上杉謙信が川中島の合戦の折に武田信玄へ塩を贈ったと伝わる「塩の道」、千国街道沿いです。この美談にちなみ、創業以来、酒名を「謙信」としています。糸魚川市内には酒蔵が5つあり、地元では「糸魚川五蔵」と呼ばれていますが、その中で池田屋酒造は、地元の人々の好みを大切に酒を醸してきた蔵です。
製造の割合は、吟醸酒や純米酒などの特定名称酒と普通酒がおよそ半々で、販売先の約6割は新潟県内、残りは関東が中心という構成でした(取材当時)。普通酒を主力にしてきた蔵元は、純米系を中心にする方向を考えていました。ただし、地元糸魚川の人たちの好みを十分に考慮してきた姿勢は見失わないようにしたい、というのが当時の蔵元の考えでした。
造りを担うのは若手の少数精鋭のチームです。取材当時は、常務取締役の池原達弘さんが率い、製造部責任者の斎藤省吾さんを筆頭に、30代前半までの造り手が中心でした。斎藤さんは米どころ根知の出身で、親の代から酒米を育ててきた農家でもあります。斎藤さんが2014年に責任者となった後の平成27酒造年度には、全国新酒鑑評会で金賞を受けています。
全国新酒鑑評会では、平成14酒造年度以降に限っても16回入賞し、うち金賞は10回です。金賞は平成14酒造年度、平成17酒造年度、平成19酒造年度から平成25酒造年度までの7年連続、平成27酒造年度で、平成15・16・18・26・28・29酒造年度は入賞でした。このほか、ワイングラスでおいしい日本酒アワードのメイン部門で特別本醸造が2014年、2016年、2017年、2018年、2019年、2021年に金賞を受賞し、プレミアム純米部門でも純米吟醸が2018年と2020年に金賞を受けています。
燗酒の分野でも評価が高く、スローフードジャパン燗酒コンテストでは2014年と2015年にプレミアム燗酒部門で純米吟醸が金賞、2015年にはお値打ちぬる燗部門で特別本醸造も金賞に選ばれました。全国燗酒コンテストでは、2022年にプレミアム燗酒部門で純米吟醸が最高金賞、2024年にプレミアム熱燗部門で純米吟醸が金賞です。
酒造りの特徴
仕込み水は、北アルプスの白馬岳を水源とする姫川の伏流水で、蔵の井戸から汲み上げています。きめ細かく奥行きがあり、後口の爽やかな水です。フォッサマグナにあたる地域のためミネラル分が多く、本来は中硬水ですが、新潟の淡麗な味わいを醸すために濾過と浄水システムで硬度1の軟水になるまで調整して使っています。
原料米の中心は、五百万石と、新潟県が育成した酒造好適米の越淡麗です。取材当時、蔵人の多くは夏は米を育てる農家、冬は酒を醸す蔵人として働いており、製造部責任者の斎藤さんも五百万石と越淡麗を自ら栽培していました。米はJAを通じて蔵に納められ、「謙信」の原料米となります。酒米は蔵で自家精米し、その年の米の出来を知り尽くした栽培家の手で酒に仕立てています。
仕込みは総米600キロから2トンの小仕込みで、目の届く範囲の造りを実践しています。柔らかい味わいを大切にするため、今も和釜と甑を使っています。麹は、夜間は製麹機を一部導入していますが、基本は床麹法の手造りを受け継いでいます。貯蔵にも力を入れ、特定名称酒はタンク貯蔵も瓶貯蔵も冷蔵管理を徹底しています。
目指すのは「柔らかく味に広がりがあり、爽やかな含み香がある日本酒」です。長く淡麗辛口の酒造りが定着していましたが、平成21酒造年度から、自分たちが飲みたい酒を造ろうという思いで、淡麗から豊潤な味わいへと舵を切りました。それまで造っていなかった無濾過原酒タイプの醸造にも取り組み、旨みの豊かな幅のある味わいが加わっています。普通酒が中心だった製造も、純米系を主体にする体制へと変化を進めています。
代表銘柄
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謙信
池田屋酒造の代表銘柄で、上杉謙信が武田信玄に塩を贈った故事にちなむ名です。目指すのは「柔らかく味に広がりがあり、爽やかな含み香がある日本酒」で、やや淡麗で中口の味わいです。取材当時の蔵元おすすめでは、純米吟醸は50%に磨いた五百万石、大吟醸は山田錦と越淡麗を40%まで磨き、特別純米酒は55%の五百万石と県産米を使っています。
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- 蔵見学
- なし
- 直売所
- 蔵の営業時間は8時から18時、定休日は日曜日です。
- 補足
- 蔵見学は受け付けていません。蔵は糸魚川駅から徒歩約6分の場所にあり、駐車場は普通車1台分です。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
蔵の基本情報
- 所在地
- 新潟県糸魚川市新鉄1-3-4
- 創業
- 1812年
出典
japansake.or.jp / niigata-sake.or.jp / shinise.tv / maff.go.jp / sakedata.jp / sake-niigata.com / japan47go.travel / cushu.jp / kansake.jp / finesakeawards.jp / nrib.go.jp / itoigawa-jade.com
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