代々菊醸造
代表銘柄:吟田川
新潟県
NIIGATA
1783年創業
新潟県上越市柿崎区に位置する代々菊醸造は、1783年(天明3年)創業とされる歴史ある酒蔵です。代表銘柄である「吟田川(ちびたがわ)」の名は、仕込み水・割り水として使用している霊峰米山の中腹から湧き出る超軟水の湧き水(吟田川)に由来しています。
少量生産・品質重視を掲げ、自社田などで栽培された「五百万石」などの米を使用し、機械に頼らず昔ながらの「槽搾り(ふねしぼり)」や瓶燗など手作業中心の造りを行っています。生産量が限られるため製造された酒の多くが新潟県内で消費され、地元以外では入手が難しい希少な銘柄でもあります。
味わいは軽快な喉越しの中にしっかりとした重厚なコクと旨味を兼ね備えた「淡麗旨口」が特徴です。また、コンテストや品評会の賞評価に囚われることなく、蔵独自のこだわりと飲む人に対する真摯な姿勢で酒造りを続けています。
代々菊醸造の歩み
代々菊醸造は、新潟県上越市柿崎区角取にある小さな酒蔵です。文献では1783年(天明3年)の創業と伝えられ、酒造りの歴史は江戸中期までさかのぼります。蔵元の中澤家は名家だったと伝えられ、途切れることなく代々受け継がれて、約250年になります。母屋は築100年近い古民家のような佇まいで、田んぼの中に木立に囲まれて建っています。
蔵のある柿崎は、越後杜氏の中でも頸城杜氏の里として知られ、頸城杜氏の出身地の中でも代表的な土地です。酒造りは農業を家業とする通いの杜氏が担い、現在の蔵元で代表取締役社長の中澤房尚さんも造りを手伝います。杜氏は上越市出身の江村亮一さんで、地元に愛される飽きのこない地酒を造りたいという思いで頸城杜氏として酒造りに向き合ってきた人です。
代表銘柄「吟田川(ちびたがわ)」の名は、仕込みに使う湧き水の地名に由来します。蔵から車で30分ほどの柿崎区旭平の吟田川という場所で、霊峰米山の中腹、標高約250メートルあたりに湧水地があります。この水との出会いは1994年の水不足がきっかけでした。それまで使っていた地下水が枯れてしまい、探し歩いた末にたどり着いたのがこの湧き水です。以来、仕込み水にはこの湧き水を使っています。
地震では、蔵の一棟が倒壊し、残った蔵も火事の被害を受けるという試練がありました。それでも酒造りを続け、現在も小さな蔵のまま、量より質を大切にする酒造りを守っています。蔵元は、これ以上量を増やすことはできないので質を上げていくしかないと語り、手間をかけてもよい酒のためになるならやるべきだという考え方で蔵を営んでいます。
2017年ごろには何十年ぶりかに麹室を作り替え、秋田杉を多めに仕入れて、修理のときにも同じように直せるよう備えました。2021年には、新潟県酒造組合高田支部の企画「ニホンノ、オサケ」の第3弾として、妙高酒造の「妙高山」と「吟田川」をブレンドした酒が7月に発売されました。にいがた酒の陣にも参加し、さまざまな土地から訪れる人の声を聞ける場として楽しみにしています。
酒造りの特徴
酒造りの要は水と米と手間です。仕込み水と割り水には、米山の湧き水をその都度運んできて使います。吟田川の湧き水は超軟水で、淡麗でありながら味のしっかりした旨口の酒になります。厳冬期でも最も冷たく水が腐らないといわれる寒の入りから9日目には、蔵元自身も車を走らせて寒九の水汲みに行きます。
米は、自社の田で育てた五百万石を使った酒があるのが特徴です。特別本醸造と特別純米は五百万石を58%まで精米し、吟醸には越淡麗を50%まで磨いて全量使用しています。純米吟醸にはたかね錦、大吟醸には山田錦も使います。生産する酒はすべて特定名称酒で、タンクごとにブレンドせずに仕上げます。
造りは全量が槽搾りです。もろみを搾るのは柿渋を塗った大きな木製の槽で、上からかかる自然の圧力で搾るのが自然だという蔵元の考えがあります。麹室も木製です。扱いが面倒で人手がかかるため、使う蔵が減っている設備を守っています。瓶燗にもこだわり、ボトルにも気を配っています。ほとんどの作業を機械に頼らず手作業で行います。
酒はすべて、氷点下10度の氷冷庫で保存します。蔵元は、使う酵母は県内ではこの蔵だけと話します。品評会には出品しない方針で、減点方式の評価ではなく、この蔵だから呑みたいと思われる酒を造りたいという考えを貫いています。少量生産のため営業活動も行わず、造った酒のほとんどは地元で消費されます。
代表銘柄
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吟田川
吟田川は、仕込みに使う米山中腹の湧き水の地名から名づけられた銘柄で、吟は吟味、田は米、川は水を表します。特別本醸造は五百万石を58%まで精米し、すっきりとして切れのある辛口です。特別純米は軽さの中にコクがあり、純米吟醸は米の旨みを引き出した濃厚な味わいです。越淡麗の吟醸や、雪中貯蔵の雪洞、春限定の氷の雫などもあり、地元を中心に流通しています。
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- 蔵見学
- あり(要事前確認)
- 直売所
- 蔵での直売所は設けていませんが、県内の酒販店やぽんしゅ館などの専門店、通販で購入できます。生産量が少なく県外ではあまり見かけません。
- 補足
- 蔵見学は10時から16時までで、事前の予約が必要です。受け入れは6〜7名ほどまでで、団体は不可、少人数であれば相談に応じます。見学・試飲は無料で、所要時間は約60分、駐車場は無料で5台ほどです。12月25日から1月7日は休業です。場合によってはお断りすることもあります。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
蔵の基本情報
- 所在地
- 新潟県上越市柿崎区角取597
- 創業
- 1783年
出典
niigata-sake.net / sakenomy.jp / niigata-sake.or.jp / ng-life.jp / ameblo.jp / tachiharasaketen.com / ponshukan.com / sirabee.com / joetsukankonavi.jp / shop.ng-life.jp / yamai-kome-sake.jp / sake-niigata.com / cushu.jp
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