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マスカガミ

代表銘柄:萬寿鏡

新潟県

NIIGATA

1892年創業

マスカガミの建物がある若宮町の通り
マスカガミの建物がある若宮町の通り(2021年撮影)「Niigata r9 Kamo Wakamiya-cho Sep2021-001.jpg」 — 写真:Drph17 / CC BY 4.0縮小・WebP変換

株式会社マスカガミは、新潟県加茂市の加茂川沿いに蔵を構え、明治25年(1892年)に創業した酒蔵です。代表銘柄である「萬寿鏡」の名は万葉集などの和歌に由来し、創業時に所轄の税務署長がおめでたい漢字を当てて命名したと伝えられています。酒造りでは粟ヶ岳水系の水を仕込み水に使用しており、高精白米にこだわった高品質な酒造りが特徴です。普通酒であっても精米歩合60%以下という高精白を行っており、蔵全体の平均精米歩合も高く、淡麗で旨みと飲みやすさを備えた酒造りに取り組んでいます。

定番酒に加え、柄杓で汲んで楽しむロングセラーの甕入りの酒「甕覗(かめのぞき)」や、普通酒・純米酒などの区分を表すアルファベットと精米歩合の数字を組み合わせた「アルファベットライン(F40、J55など)」といった、遊び心と工夫に満ちた個性的な商品づくりでも知られています。

マスカガミの歩み

蔵のある加茂市は、新津丘陵の南側に位置し、東に粟ヶ岳、西に弥彦山を望む土地です。古くから桐ダンスをはじめとする木工製品の産地として知られ、青海神社を中心に栄えた町並みから「北越の小京都」とも呼ばれます。マスカガミは、町の中心を流れる加茂川のほとりに蔵を構え、明治25年(1892年)に創業しました。現在の社長で五代目にあたります。

銘柄の「萬寿鏡(ますかがみ)」は万葉集などの和歌に由来し、創業当時に所轄の税務署長がおめでたい文字を当てて命名したと、蔵では語り継いでいます。屋号は「にごろさ」で、蔵から川を越えてすぐの場所には、この屋号にちなんだ建物のギャラリー「WARE・HOUSE ⅡⅤⅥⅢ(ニゴロッサ)」があります。大きな甕などの展示品が並び、純米酒で作るローションのワークショップや絵画の個展といったイベントが不定期に開かれています。

個性的な商品づくりの代表が「甕覗(かめのぞき)」です。骨董好きだった四代目の中野惣太郎が、ある酒宴で甕に酒を入れて客人に振る舞ったことが始まりで、一升の陶器の甕に酒を詰め、添えたひしゃくで汲んで注ぎ合うスタイルの商品になりました。甕は日本中を探して岐阜県の多治見で見つけたもので、ひしゃくは竹のひしゃくの曲がりをそのまま樹脂で成形した、何度でも使えるものです。名は藍染めの淡い青色を指す色名で、白い布を甕にほんの少し浸しただけという意味から付けられました。

ロングセラーとして今も全国に出荷され、主に贈答用として親しまれています。

2014年の秋、大吟醸用に越淡麗を契約栽培していた農家の1軒が、乾燥不足で水分の多い米を等級検査に出してしまい、等級外となりました。等級外米は特定名称酒に使えないため、この米を大吟醸並みの精米歩合40パーセントまで磨いて普通酒を醸したのが「F40」の始まりです。2015年11月に限定醸造として発売すると3か月ほどで完売し、シリーズ化が決まりました。Fは普通酒、Jは純米酒、数字は精米歩合、末尾のGは原酒を表します。

その後F60やF50、J55などが加わり、2017年末には精米歩合30パーセントの大吟醸S30も登場しました。2024年にはF40の発売10周年を記念し、900ミリリットル入りのガラス甕にF40を詰めた「F40 KAME」を数量限定で発売しました。

全国新酒鑑評会では、平成14酒造年度以降に限っても8回入賞しています。そのうち金賞は平成16酒造年度と平成27酒造年度の2回で、入賞は平成14、18、29、30、令和元、令和4の各酒造年度です。関東信越国税局酒類鑑評会では、第89回(平成30年)から第92回(令和3年)まで4年連続で純米吟醸酒の部の優秀賞を受賞しました。第95回(令和6年)は吟醸酒の部と純米吟醸酒の部の2部門、第96回(令和7年)は吟醸酒の部で優秀賞を受賞しています。

受賞の際には、受賞酒を一本ずつナンバリングして60本から70本ほどの数量限定で販売したこともあります。

酒造りの特徴

米を磨くほど旨味のある飲みやすい酒になるという考えから、全酒米の平均精米歩合は56パーセントです。もっとも手頃な普通酒の「清酒 萬寿鏡」でも精米歩合は60パーセントで、定番酒の精米歩合をせいぜい65パーセントとする蔵元が多い新潟県内でも、平均以上の良酒造りを心がけています。定番酒にこそ酒蔵の誠意があらわれる、というのが蔵の考えです。

仕込み水には粟ヶ岳水系の水を使い、淡麗でありながら旨みのある酒をめざしています。酒米では、県の酒造組合が事業として掲げる越淡麗の栽培に平成18年から取り組み、蔵が所有する田んぼで蔵人自らが育てるほか、地元の契約農家にも栽培を委ねています。

アルファベットラインのF60とJ55 Sokujōには、1801酵母を使っています。F60は、吟醸仕込み用に開発されたこの酵母の風味を生かすため、マイナス10度で貯蔵し、瓶詰めの際に1回だけ火入れをします。J55 Sokujōは、速醸酛で仕込む精米歩合55パーセントの純米吟醸酒です。夏季限定の大吟醸S50も、爽快な香りを引き出すために火入れを1回だけにしています。

大吟醸「蔵之主」は、蔵が大吟醸のルーツと位置づける酒で、各種鑑評会の出品酒もこのもろみから選んでいます。出品酒と同じく、醪を酒袋に入れて吊るし、自然に落ちるしずくだけを集める手法で醸す商品に、純米大吟醸のJ30 Shizukuがあります。このほか、冬に仕込んで夏を越して熟成させた特別本醸造の原酒生詰「ひやおろし」を、毎年9月から11月末ごろまでの期間限定で出しています。

代表銘柄

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萬寿鏡

萬寿鏡は蔵の代表銘柄で、名は万葉集などの和歌に由来します。基準となる普通酒の「清酒 萬寿鏡」は精米歩合60パーセントで、すっきり飲みやすく旨みがあり、冷やでもぬる燗でも晩酌に向きます。2015年発売のF40を皮切りに、精米歩合を名前に掲げたアルファベットラインを展開し、大吟醸「蔵之主」もこの銘柄のラインナップで、このほか甕入りの「甕覗」などの甕シリーズもあります。

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見学・購入

補足
商品は公式オンラインショップのほか、新潟県内を中心とする特約店で購入でき、百貨店の売り場やにいがた酒の陣などでは試飲販売も行われています。ご注文やお問い合わせの電話受付は平日の8時から17時で、土日祝日は休みです。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

蔵の基本情報

所在地
新潟県加茂市若宮町1丁目1-32
創業
1892年
公式サイト
masukagami.co.jp

出典

sakedata.jp / masukagami.co.jp / niigata-sake.or.jp / sake-harasho.com / niigata-kankou.or.jp / wakwak.com / ng-life.jp / sakagura-press.com / osakelist.com / nta.go.jp / nrib.go.jp / niigata-sake.net

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