SAKE BREWERY — NIIGATA
頚城酒造
紹介
新潟県上越市柿崎区に蔵を構える頚城酒造は、1697年(元禄10年)に酒造業を始め、1936年(昭和11年)に現法人となった歴史を持つ酒蔵です。蔵の立つ柿崎は、越後杜氏の中でも知られる「頚城杜氏」の故郷であり、自然豊かな酒造りの里です。酒造りでは「地元柿崎の米・水・人」にこだわり、仕込み水には平成の名水百選に選ばれた「大出口泉水」を使用しています。原料米は一部の大吟醸用山田錦を除きすべて新潟県産米を使用し、蔵人を含む地元農家との契約栽培米(「五百万石」「越淡麗」や新潟県では珍しい「八反錦」など)を採用しています。特定名称酒では瓶燗火入れや昔ながらのクラシック酵母を採用し、料理を引き立てる丁寧な食中酒造りを行っています。評価面では、「インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)2022」のSAKE部門・純米酒カテゴリーにおいて、「八恵久比岐 DAICHI」が最高賞のゴールドメダルと新潟トロフィーを獲得しています。
歴史
頚城酒造の歴史は、江戸時代の元禄10年(1697年)に遡ります。当時の当主であった5代八木善六朗が酒造りを始めたのが起源とされ、1724年(享保9年)には約150石を醸造したという記録が残っています。時代が下り1900年(明治33年)には13代八木和一が「冬の花」という酒を製造しており、代々「八木酒造」として上越市柿崎の地で酒造りを続けてきました。
蔵を構える柿崎は、日本三大薬師のひとつに数えられる霊峰・米山の麓に位置し、越後杜氏の中でも頚城杜氏の故郷として知られる土地です。頚城杜氏は多くの名杜氏を輩出してきた杜氏集団で、この地域一帯は古くから酒造りが盛んな里として知られてきました。
現在の頚城酒造株式会社は、1936年(昭和11年)に八木酒造が同じ柿崎の小松酒造と合併して誕生した法人です。小松酒造は「御膳水」という銘柄で知られ、1878年(明治11年)に明治天皇が北陸巡幸で柿崎を訪れた際、敷地内の井戸水が御膳水として用いられたという由来を持つ蔵でした。合併後、蔵の建物は旧小松酒造の設備を引き継ぎ、経営は八木家が担う形で現在に至っています。現代表取締役の八木崇博氏は、八木酒造から数えて18代目、頚城酒造としては3代目にあたります。
経営規模は資本金3500万円で、創業家八木家が株式を100%保有し、八木崇博氏が筆頭株主を務める同族経営です。令和4酒造年度の製造石数は約300石と、決して大きくない蔵にあたります。2012年(平成24年)には「柿崎名水農醸プロジェクト」を立ち上げ、地元の名水と土壌を生かした酒米づくりや、地域の子どもたちに向けた農業教育にも取り組んでいます。八木代表は、地酒が故郷を象徴し、それを広い世界に発信することで未来へつなげる一助になり得ると語っています。
酒造り
仕込み水には、自家井戸と、尾神岳の中腹から日量4000トンが湧き出る「平成の名水百選」選定の名水「大出口泉水」の2種類を使い分けています。大出口泉水は新潟県の水質調査で硬度23とされる軟水で、自家井戸よりもさらに軟らかいことから、大吟醸や純米大吟醸などもろみを長期低温発酵させる酒に主体的に用いられています。
原料米は、一部の大吟醸用山田錦を除き、すべて新潟県産米でまかなっています。八木崇博氏は代表就任前から地元柿崎産米への切り替えを進めており、平成30年度以降は使用する酒造好適米が全量柿崎産となりました。若手農家8名で運営する「柿崎を食べる会」に契約栽培を依頼し、五百万石、越淡麗、新潟県内では珍しい八反錦など4品種を栽培してもらっています。蔵人の中には春から夏にかけて米作りを行い、秋冬に酒造りに携わる兼業の蔵人もおり、米の性質を深く理解した造り手が酒質を支えています。
杜氏は1977年柿崎生まれの吉崎司氏で、2017年10月に杜氏に就任し頚城杜氏の技を受け継いでいます。整体師から酒造りの世界に転じたという異色の経歴を持ち、着任1年目に全国新酒鑑評会で金賞を受賞するなど実力を示しました。蔵の理念は、酒が主役になるのではなく料理を引き立てる脇役に徹するという食中酒造りにあり、瓶燗火入れや昔ながらのクラシックな酵母を用いるなど、丁寧な造りで飲み飽きしない酒を目指しています。
蔵データ
代表銘柄
[PR] 本セクションは楽天アフィリエイトのリンクを含みます。
- 越後杜氏の里
- 久比岐
越後杜氏の里:蔵元厳封仕様などで流通が確認できる銘柄です。クセの少ない淡麗な飲み口が特徴で、日本酒に不慣れな人でも飲みやすいと評されています。頚城酒造公式サイトの現行商品一覧には掲載が確認できず、現在の取り扱い状況は明らかではありません。
久比岐:頚城酒造の創業以来の銘柄で、かつてこの一帯が「久比岐地方」と呼ばれたことにちなみ、新潟県南西部を代表する銘酒を目指して名付けられました。派生商品の「久比岐 和希水」は、2012年開始の柿崎名水農醸プロジェクトから生まれた純米酒で、大出口泉水が流れる棚田で育てた米を使い、季節ごとにラベルを変えて展開しています。
八恵久比岐:新潟県内の選抜酒販店限定で販売される銘柄で、故郷柿崎が持つ太陽・水・土・大気・風・森林・雪・人という8つの自然の恵みから名付けられました。シリーズ第5弾にあたる「DAICHI(土)」は、うまみを保ちながらすっきりとした辛口に仕上がっており、2022年のインターナショナル・ワイン・チャレンジSAKE部門純米酒カテゴリーでゴールドメダルと新潟トロフィーを受賞しています。
越路乃紅梅:蔵を代表する看板銘柄で、越後路に咲く紅梅のような凛とした美しさと春への希望を込めて名付けられました。柿崎産五百万石を磨き上げた特別本醸造もあり、低温瓶熟成によるやさしい香りと口当たりが特徴です。契約栽培の八反錦を長期低温発酵させた純米吟醸もあり、米の旨みをしっかり感じさせる味わいに仕上げています。
見学・購入
上越市柿崎区の蔵は、JR信越本線柿崎駅から徒歩8分、北陸自動車道柿崎ICから車で2分の立地です。営業時間は8時30分から17時15分ごろまでで、土日祝日は休業となっています(一部の土曜・祝日は営業)。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
同じ新潟県の酒蔵
出典
niigata-sake.or.jp / kubiki-shuzo.co.jp / niigata-kankou.or.jp / tomistore.jp / sakenomatsuzawa.com / echigo-bishu.com / yukiguni-journey.jp / tjniigata.jp / joetsukankonavi.jp / pref.niigata.lg.jp / sakenomy.jp / kajiyanet.com / saketime.jp
本ページは自動収集した情報を編集したものです。内容の正確性を保証するものではありません。