SAKE BREWERY — TOYAMA
富美菊酒造
紹介
1916年(大正5年)創業の酒蔵です。四代目蔵元兼杜氏の羽根敬喜氏のもと、「すべてのお酒を大吟醸と同じ手間暇をかけて醸す」という理想を徹底し、全国向けブランド「羽根屋」などを立ち上げました。2012年からは通年でフレッシュな日本酒を届けるため、酒蔵を通年で稼働させる「四季醸造蔵」へと舵を切っています。仕込み水には立山連峰の伏流水(常願寺川水系の天然水)を使用し、少量単位での「限定吸水」や丁寧な麹造り、搾りにおいて酒質が最も優れるとされる「中汲み」を中心に商品化するこだわりを持っています。その妥協のない酒造りは国内外で高く評価されており、全国新酒鑑評会での金賞受賞をはじめ、IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)でのゴールドメダルやトロフィーの獲得、フランスの日本酒コンクール「Kura Master」でのプラチナ賞や審査員賞の受賞など、多数の受賞歴を誇ります。
歴史
富美菊酒造は1916年(大正5年)に富山県富山市百塚の地で創業しました。最盛期には6,000石規模を数えましたが、日本酒需要の低迷とともに経営は厳しい時期を迎えました。
現在の代表取締役である四代目蔵元の羽根敬喜氏は、他社での修業を経て1995年に実家である富美菊酒造に戻りました。帰蔵当時の蔵の規模は3,600石で、その大半は普通酒やパック酒でした。羽根氏は、鑑評会に出品する酒と市販される酒とで造り方に大きな違いがあるという当時の業界の慣例に疑問を持ち、「すべての酒を大吟醸と同じ手間暇をかけて醸す」という方針を蔵に提案しました。既存の杜氏からは反対を受けましたが、自ら蔵に入って実践することで理解を得ていき、2010年には自身が杜氏に就任しました。
2002年には全国市場向けの特定名称酒ブランド「羽根屋」の販売を開始しました。純米吟醸生原酒「煌火(きらび)」のヒットに加え、2011年の東日本大震災後に需要が急増し、2012年2月の時点で「4月末までに造り終える酒では夏まで在庫が持たない」という危機に直面しました。羽根氏は「欲しい人がいる限りは、それに応えるのが我々造り手の義務」と考え、2012年4月、それまでの季節醸造(10月から4月)から年間を通じて酒を仕込む四季醸造蔵へと転換しました。
この転換により通年でフレッシュな酒を出荷できる体制が整い、「常にフレッシュな美酒を提供してくれる地酒蔵」として評価を高めていきました。経営面では妻の千鶴子氏が営業部長として全国営業を担う体制を構築し、2016年には創業100周年を迎えています。
酒造り
仕込み水には、立山連峰を源とする常願寺川水系の天然水を使用しています。定番の純米吟醸「煌火」や純米大吟醸「翼」には富山県産の五百万石を使用し、越中山田錦や富の香といった富山県産米も用いています。また、蔵つき酵母を独自に培養して使用していることも特徴です。
麹造りでは、少量単位で手間のかかる箱麹・蓋麹による繊細な処理を24時間体制で行い、蔵元杜氏が昼夜を問わず麹の世話をしています。洗米についても10キログラム単位の小ロットで行い、普通酒以外のすべての酒には、ザルに小分けして秒刻みで吸水具合を調整する「限定吸水」という手法を用いています。四季醸造への転換にあたっては、夏場の麹造りで水を多めに吸わせるとよいという他蔵からの助言を参考にするなど、通年醸造ならではの工夫も重ねてきました。搾った酒は瓶詰め後、低温での「瓶囲い」により品質を保って貯蔵しています。
蔵データ
代表銘柄
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- 銀嶺雷鳥
羽根屋:「羽根屋」は2002年に販売を開始した全国市場向けの特定名称酒ブランドで、蔵の屋号に由来する名称です。看板商品の純吟「煌火」は夜空の花火のような艶やかさを、純米大吟醸「翼」は瑞々しく軽やかな味わいを特徴とします。四季醸造による通年出荷の鮮度を強みとし、令和7酒造年度の全国新酒鑑評会で金賞、Kura Master2023では3銘柄がプラチナ賞(6年連続)、IWCでは「羽根屋 吟醸」が富山・吟醸トロフィー、「羽根屋 大吟醸 袋吊り」が富山・大吟醸トロフィーを受賞するなど、国内外で高く評価されています。
富美菊:「富美菊」は同蔵の代表銘柄で、菩提寺の住職が「菊のように香しく、美しい富山の代表酒たれ」との意を込めて命名しました。羽根屋と同様、全量を大吟醸と同じ造り方で醸す品質主義を貫いており、「富美菊 純米吟醸」「富美菊 特別純米」などを展開し、ふくよかな吟醸香と米の旨みをしっかり感じられる味わいが特徴です。
見学・購入
なし
蔵に併設する売店で日本酒の購入が可能です。営業時間は9時から17時まで、土曜・日曜・祝日は休業しています。
一般の方向けの蔵見学は現在行われていません。JR富山駅から車で約10分、北陸自動車道富山インターチェンジから車で約20分の立地で、無料駐車場が8台分あります。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
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出典
maff.go.jp / fumigiku.co.jp / mynavi.jp / sakagura-press.com / liqlog.com / sakestreet.com / rakuten.co.jp / kabuto-live.com / ja.wikipedia.org / saketime.jp / info-toyama.com
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