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立山酒造

代表銘柄:銀嶺立山・立山

富山県

TOYAMA

1830年創業

立山酒造の建物
立山酒造の建物(2023年撮影)「立山酒造株式会社.jpg」 — 写真:本保直丈 / CC BY-SA 4.0縮小・WebP変換

立山酒造(富山県砺波市)は、文政13年(1830年)に創業された酒蔵です。酒名は日本三名山の一つである「立山」にちなんで名付けられました。仕込み水には庄川の伏流水を使用し、兵庫県産の山田錦や新潟県上越産の五百万石など厳選した酒造好適米を用いて酒造りを行っています。「辛い酒ではなく、甘くない酒」をコンセプトに、喉越しが良くすっと通る淡麗辛口な味わいと品質を追求しています。富山県内を中心に広く支持されており、地元の食中酒や贈答酒として長年親しまれています。

また、全国新酒鑑評会や国税局の鑑評会、IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)「SAKE部門」などの国内外の各種鑑評会において数多くの金賞受賞歴を有しています。

立山酒造の歩み

立山酒造は文政13年(1830年)、礪波郡井波(現在の南砺市井波)で新明屋仙助が江戸幕府から酒造株の所持を許可されて創業しました。酒名は日本三名山のひとつに数えられる「立山」にちなんで名づけられています。明治33年(1900年)にはパリ万国博覧会へ酒を出展し、明治39年(1906年)12月20日に会社組織へ改めました。その後、現在の本拠地である砺波市中野に工場と本社を構え、富山県西部の砺波平野を代表する酒造会社としての歩みを築いてきました。

現在、立山酒造が造る日本酒は富山県内の日本酒出荷量のおよそ半分を占めており、県内はもとより北陸でも屈指の規模を誇ります。令和4年(2022年)には、酒造りを始めて以来初めてとなる営業拠点を東京・渋谷に開設し、新型コロナウイルス禍で落ち込んだすし店や居酒屋向けの需要開拓に乗り出しました。現在の代表者は岡本泰明氏で、醸造の技術は杜氏の堅田知徳氏らが受け継いでいます。

全国新酒鑑評会では、平成14酒造年度に「銀嶺立山」の商標で第一工場が金賞、第三工場が入賞を果たしたのをはじめ、平成15酒造年度・平成16酒造年度にはいずれも第一工場が金賞を受賞し、平成17酒造年度には第一工場・第三工場がそろって入賞、平成18酒造年度には第三工場が金賞・第一工場が入賞、平成19酒造年度には第一工場が金賞・第三工場が入賞と、平成期を通じて安定した実績を残しました。

この後、平成20酒造年度から平成28酒造年度にかけては同鑑評会への出品を控える期間があったとされ、平成29酒造年度に「立山」の商標で第一工場・第三工場がそろって金賞を受賞し、出品を再開しています。出品再開後も、平成30酒造年度に第三工場が金賞(第一工場は入賞)、令和2酒造年度に第一工場・第三工場がそろって金賞、令和3酒造年度に第一工場が金賞(第三工場は入賞)、令和4酒造年度に第一工場が金賞、令和6酒造年度に第一工場が金賞、令和7酒造年度には第一工場・第三工場がそろって金賞を受賞しました。

なお令和元酒造年度は両工場とも入賞にとどまっており、これはこの年度の全国新酒鑑評会自体で金賞酒が選定されなかったことによるものです。

国際的な鑑評会でも高い評価を得ており、イギリスで開催されるインターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)「SAKE部門」では、2016年に「立山 無濾過大吟醸 愛山原酒」、2018年に「立山 無濾過 大吟醸 愛山原酒」、2019年に「大吟醸 立山」、2021年に「立山 無濾過 大吟醸 愛山」、2024年に「大吟醸 立山」が、いずれもGOLD(金賞)を受賞しました。このほかSILVERやBRONZE、COMMENDEDの受賞も複数年にわたって重ねています。

地域の鑑評会でも実績を重ねており、金沢国税局酒類鑑評会では、令和2酒造年度に「吟醸の部」と「金沢酵母吟醸の部」の両部門で優等賞を受賞したのをはじめ、令和3酒造年度にも両部門で、令和4酒造年度にも両部門で、令和5酒造年度には「吟醸の部」で、令和6酒造年度・令和7酒造年度にもいずれも両部門で優等賞を受賞しています。いずれも銘柄「立山」として、堅田知徳氏・加藤智明氏の名で受賞しました。

酒造りの特徴

立山酒造は「辛い酒ではなく、甘くない酒」という言葉を酒造りの指針としています。これは今から100年ほど前に先々代・先代にあたる越後杜氏の山岸誠一氏と良實氏が提唱したもので、単純な辛口・甘口の物差しにとらわれず、雑味のないすっきりとした後味を追い求める姿勢を表した言葉として、現在も守り継がれています。

仕込み水には、工場の立地する富山県西部を流れる庄川の伏流水を用いています。この井戸水は酒の味を邪魔する成分が少ないことが検査機関の分析で確かめられており、水の味をそのまま生かす酒造りが心がけられています。岡本泰明社長は自社の酒の個性を「水の味がする」「すべっこい(滑らかな)」という二つの言葉で表しており、「すべっこい」は酒造りに長年かかわった杜氏の言葉で、その技術を引き継ぐ醸造部の堅田知徳氏は「舌にまとわりつかず、ごくっと飲みたくなる酒」と評しています。ぬる燗にして寿司と合わせる飲み方も勧められています。

原料米は酒造好適米に絞り込み、兵庫県産の山田錦を用いた特別本醸造のほか、新潟県上越産の五百万石や山形県産の出羽燦々を伝統的な生酛造りで仕込んだ純米吟醸なども手がけてきました。仕入れた酒米は光選別機にかけて成熟の遅い粒などを取り除いており、酒造会社が自前でこうした選別設備を持つ例は全国でも数少なくなっています。精米はコンピューター制御の機械で行い、その年の米質に応じて磨き具合を調整しており、純米大吟醸では米粒のおよそ63%を削り落とすのが通例です。

精米や選米は機械に委ねる一方、蒸した米に麹菌を振りかけて麹を育てる工程や、酒米がどれだけ水を吸うかを見極める工程は、人の感覚に頼って進められています。社内には独立行政法人酒類総合研究所が認定する「清酒専門評価者」が3名在籍しており、山梨大学でワイン醸造や分析法を学んだ社員や、欧州で現地の酒や料理に触れる研修を重ねて経験した社員もいます。機械によるデータ管理と、人の直感による味づくりを組み合わせているのが立山酒造の酒造りの特徴です。

代表銘柄

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銀嶺立山

富山県内で長く飲み継がれてきた銘柄で、ラベルの意匠から「酉印」や「立山二級」とも呼ばれてきました。かつての普通酒を引き継ぐ本醸造を中心に、特別本醸造・吟醸・純米酒がそろい、すっきりとした喉越しの淡麗辛口に仕上げています。日常の晩酌酒として県内で根強く支持されています。

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立山

雨晴海岸や立山連峰など富山の景勝地から名を取った純米大吟醸・大吟醸を筆頭に、純米吟醸、吟醸、特別純米、特別本醸造、本醸造、さらに梅酒やゆず酒までそろう、立山酒造の現在の主力銘柄です。米の旨味を生かしながらキレよく飲み飽きしない味わいを追求しており、富山県内はもとより首都圏でも支持を広げています。

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見学・購入

蔵見学
あり(要事前確認)
直売所
平日8時45分から17時30分まで蔵の売店で購入でき、土曜・日曜・祝日は休業しています。近年は公式のオンラインショップでの通信販売にも力を入れています。
補足
蔵人が案内する蔵見学ツアーや当日限定酒の頒布を伴う「蔵開き」を開催することがあります。2026年は5月2日に開催され、最寄りの城端線砺波駅からシャトルバスが運行されました。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

蔵の基本情報

所在地
富山県砺波市中野220
創業
1830年
公式サイト
www.sake-tateyama.com

出典

sakenomy.jp / sake-tateyama.com / tonami-project.com / wikipedia.org / my-best.com / 11sake.com / hokurikushuhan.com / kotobank.jp / tbrewing.official.ec / ja.wikipedia.org / toyama-sake.or.jp / nikkei.com / nrib.go.jp / nta.go.jp

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